川越一番街とは別の趣きの蔵を発見できる! 〜上戸・鯨井地区で蔵巡り〜

川越市上戸周辺には、河越氏の館跡、常楽寺、上戸日枝神社など、 川越の歴史を語るのに欠かせない遺跡や建物が多くあります。 そんな近所を散歩していて、この辺りには蔵が多く残っているなと感じました。 そこで、意識しながら歩くと続々と現れる様々な蔵。 川越一番街の蔵造りとは別の趣きをもつ川越市上戸・鯨井地区の蔵巡りをしてみました。 いずれの蔵も観光用でなく個人宅なので、撮影は全て公道から行っています。 また、詳細な住所は掲載しませんので予めご了承下さい。   鈴木園付近 こちらは、狭山茶の製造販売をしている鈴木園(お店なので明記しています)。 美しい白漆喰に屋号の鈴も付けられ、まさにこれが、The「蔵」というべき建物ですね。   こちらは鈴木園さんの直ぐ近く。こちらの蔵は、家紋が掲げられていました。   公道から離れているので、望遠を利かせて撮影。 先の2つと違って、屋根から壁がまっすぐに降りておらず「く」の字に折れ曲がっています。   こちらの蔵は比較的新しいか改修されたのでしょうか? 腰の部分に石をはっきりと見ることができます。   こちらは、白漆喰ではなく、見た目には土壁そのものに見えました。   これはシンプルなタイプ。   上戸ゴルフ練習場付近 公道からは少し離れているので、気付かずに通り過ぎるかも。     屋号がつけられているのと、屋根に沿った鉢巻の部分の黒の塗りがアクセント。 こちらも少し気付き難い所にあります。   ここはよく見ないと通り過ぎてしまうでしょうね。     この角度で、裏側なのでどんな蔵なのか特徴ははっきりとしません。   これまで見て来たのとは異なり背の高いタイプです。 途中で色が変わっているのは補修のためでしょうか? 窓も他のと比べると低い位置にあります。   反対側からみました。こちらからみるとどっしりとした風格のある造りです。   2つ目の蔵。緑の屋根が特徴です。 こちらのお家の蔵は全体に背が高くスマートな印象を受けます。 確証はありませんが、保管するものの性質のためでしょうか?   鯨井地区 土壁か左に見える家の色に合わせて塗られているのでしょうか? 近くで見てみないとなんとも云えません。   屋根の瓦も無くかなり傷みのある蔵ですが、機能は果たしているようです。   山本?の屋号。かなり立派な蔵であることがこの一部からみても分かります。     こちらもシンプルな造りの蔵です。   屋根や壁がトタンで補修されています。   よく見ると壁が垂直になっておらず、屋根の所で「く」の字になっています。   こちらも白漆喰が剥げていて傷みがやや目立ちます。   ふたたび、上戸に戻って来ました。 いつも駅までの道からみえるこの2つ並ぶ蔵。 これが、この地区の蔵めぐりをするきっかけとなりました。 自転車に乗って2時間あまり。 まだまだ、見落としている蔵もありそう。 これからも探して見ることにしましょう。 WRITER…

288メートルのちょっと変わった川越旅行をしてみませんか? 〜川越橋〜

「『上戸(うわど)』、『川越橋』を通って下さい。」 残業や飲み会で遅くなり、森林公園行きの最終電車を逃せば川越市からタクシーです。 私はいつも、この二言(ふたこと)でドライバーさんに行き先を告げています。 川越橋(かわごえばし)は、平成2年に架け替えられた全長288メートル、幅10.2メートルの橋。 入間川に架かる橋のひとつで川越市上戸と小ケ谷を結びます。 タクシーだとあっという間に通り過ぎてしまうけど、今日は、ゆっくり渡ってみましょう。 実はこの橋、歩くだけで川越旅行ができてしまうスポットなのです。   川越といえば「時の鐘」 まず目につくのは親柱にある「時の鐘」のモニュメント。上戸と小ケ谷の両側にあります。   橋詰広場に飾られているのは三十六歌仙額のプレート。 チェーンが掛けられた柱にはさり気なく「川」の文字。   この三十六歌仙額は、仙波東照宮に江戸初期に活躍した絵師「岩佐又兵衛」が奉納したもの。 両岸に18枚ずつが設置されています。   上戸側には川越橋の諸元を記した金属のプレートもあり、周りには干支が描かれています。   それでは、橋を渡りましょう 上戸側からだと橋はぐぐっとカーブしています。   下流側を眺めるとそこに広がるのは野球場。 東武東上線の鉄橋の先にはサッカー場があって、一帯は上戸運動公園になっています。 その先にはJR川越線の鉄橋があって、川越が舞台のNHK連続小説「つばさ」のロケも行われました。 川越橋もドラマの中でちょっとだけ出てきます。   橋は左右1車線と縁石で分けられた歩道からなり、所々に少し川に張り出した広場のようなスペースが設けられています。   こんな感じで景色を眺められます。 今日は曇り空ですが、空気が澄んでいると、ここから壮大な富士山や秩父山系がよく見えます。   川越の名所を象ったレリーフ ここに設けられているのが、川越の名所を象ったレリーフ。 これは、鳶の「はしごのり」、バックは時の鐘ですね。 ※見やすくするために画像を調整しています。   川越といったら欠かせないのが「川越まつり」。 2台の山車が向かい合う曵っかわせ。はて、背景の建物はどこだろう?   左は山車で舞う天狐、右は山車を正面から見たところ。今にもお囃子が聞こえてきそう。   勇壮な2台の山車。どこの山車か分かる人教えて下さい。(なぜか、人形も踊っている気がする(笑)   こちらは毎年10月14日に行われる神幸祭の様子でしょう。 ちなみに、山車が出るのは、毎年10月の第3土曜、日曜日になります。   川越百万灯夏まつり。神輿を担ぐ男達と色鮮やかな提灯に彩られた幻想的な光景が描かれています。   提灯に照らされて踊る人々、右側の丸い輪はバトンのパレードでしょう。   川越城本丸御殿。特徴のある大唐破風の屋根が描かれています。   もうひとつの時の鐘と時の鐘マン!? 橋を渡りきったところにも橋詰広場があって、こちらの親柱にも時の鐘。 こちら側の土手はサイクリングロードにもなっています。   こちらのプレート周辺案内図。空から見た川越といってもいいでしょう。   親柱の反対側には「時の鐘」の頭だけ。なんか「時の鐘マン」に見えてしまう。   ところで、この欄干の手すりは、蔵造の屋根を模したものだそうなのですが分かりますか? 私も後で調べるまでは気付きませんでした。   川越橋は、国指定史跡の河越館跡や常楽寺の直ぐ先。 せっかく、ここまできたら少し足を延ばして、ちょっと変わった川越旅行を楽しんでみてはいかがでしょう? WRITER…
山王塚古墳全体

川越古代史ロマン探訪

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街中に突然現れる密集した木々 普段見慣れた街並みに突然木々が密集して生い茂った、何か特別な雰囲気を持った場所が目に入ってきたことって無いですか? 自宅から南大塚方面に向かって歩いていたら、まさしくそんな風景が僕の視野に入ってきました。 沸き立つ好奇心に導かれ近くに寄ってみると、そこは市指定史跡「山王塚」と呼ばれる古墳でした。 この一帯を「南大塚古墳群」と言うのも初めて知りました。   説明書きから古代を馳せる 古墳の形には意味がちゃんとあって、その時代背景や古代国家の勢力なんかもわかるそうです。 川越市による発掘調査では、牛塚も山王塚も作られた時代は7世紀くらいだそう。 双方の古墳群の主古墳の形状が異なることから、入間川を挟んで対峙して存在していた別勢力による村国家の存在が想定されます。 前方後円墳は大和朝廷のシンボリックな存在なので、牛塚の主は大和朝廷勢力下のローカルな王様だったのでしょうか?! 対して山王塚は全国的に珍しい上円下方墳というタイプのもので、ちょっと埋葬者を考察するのはハードル高く、かつ興味深いです。 なんたって川越含めて現在全国(奈良県奈良市、静岡沼津市、東京府中市&三鷹市、福島県白河市)でわずか6か所しか確認されてないそう。 また川越の山王塚が同種の古墳では最大規模という事も何だか気になります。 きっと位の高い王様が今の南大塚辺り周辺を治めていたのでしょうか?!   まさに歴史ロマン!!   ちなみにこの珍しい上円下方墳、近代に入って明治、昭和天皇陵に採用されているのがこれまた興味深いです。     山王塚に足を踏み入れてみる で、周りをくるりと散策してみました。 この角度だと盛り土の様子がわかりますね。     鳥居は比較的新しいので、周辺住民の方々からはきっと神聖な場所と長年思われているのでしょう。     頂上には祠があって、中を覗いてみたら江戸期のものでした。     頂上の祠の脇には「榛」?の文字が刻まれた石塔が幾つかありました。古墳の時代よりは後の物でしょう。     古代の物流を想う 埋葬品などからも山王塚の手がかりがわかると思ってさらに調べました。 平成15年に行われた川越市の発掘調査時に円筒埴輪が出土しています。 これは、鴻巣市生出塚(おいねづか)埴輪窯跡で焼かれたもので、川越市周辺で見つかるほとんどの埴輪が生出塚産です。   参考)川越市ホームページ 「南大塚古墳群発掘調査現地説明会当日配布資料(概略版)」   生出塚の埴輪は行田市にある大規模古墳群「さきたま古墳」を始め県内の多くの古墳からも見つかってます。 ここから、古代物流の姿が浮かび上がってきます。なんか今とあまり変わらない人の営みだったりして?!   蔵の街や繁華街も良いですけど、普段僕らが目にする街の姿って、実は表面的なほんの一部に過ぎません。 視点を変えて街を眺めてみるとまた違った姿が見えてきそうで楽しいですね! WRITER…

菓子屋横丁で朝食を~川越ベーカリー楽楽~

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菓子屋横丁にある川越ベーカリー楽楽(らくらく)さん。4月から土日に加えて平日も7:30からのオープンになりました! 土日は朝寝坊したい、でも平日なら少し早起きをすれば行けちゃうかも!ということで、えいっと頑張ってみました。 気持ちの良い朝は朝食用のパンを買いに行くだけなんてもったいない。この季節にぴったり、そしてちょっぴり特別な朝食をいただきに行きましょう。 朝のすがすがしい空気とまぶしい日差しを浴びながら菓子屋横丁方面へ。 休日は観光客でにぎわっている一番街の蔵の街のとおりは平日の朝ということもあって比較的ゆったりと通勤・通学の車や自転車が往来していました。 空もいつもより高ーい!(・・気がする) 川越ベーカリー楽楽さんのお店は菓子屋横丁入口にあります。 外観は伝統的な川越の町屋を再現したたたずまいでカスタード色の漆喰の外壁が目印。 今の時期はこんもりとしたテラス席をおおうグリーンカーテンがとても見事です。 朝早いので並んでいるパンは少なめなとのこと。 こちらはモーニングサービス。 昨日の残りのパンの詰め合わせが、3,4つほど入ってうれしい480円。 本日(5/16)発売の河越抹茶をつかった初夏の新作「河越抹茶とバナナのタルト」がありました。 しかも焼きあがったばかりです。これを今朝の特別な朝食にしましょう。 店内、レジの向かいにはパンを購入したお客様のために無料ドリンクサービスのホットコーヒーと麦茶が用意されています。 さっそくコーヒーを手に、テラス席のある外へ。どっしりとした木のテーブルとベンチはグリーンカーテンが濃く影を落としていてとても涼しい~。 すぐそばにはもみじの木々が植えてあり、重なる葉っぱがレースのようで見とれてしまいました。 店主の方曰く「川越じゃないみたいって言われます(笑)」 心地よさにしばし浸っていると、近所の奥様たちがかわす何気ない会話とその輪に加わろうとする猫の甘えた鳴き声が、遠くからは幼稚園に通う子供たちのはしゃぐ音が聞こえてきました。 見ごろを迎えたバラの香りもどこからかかすかに漂ってきました。 初夏の朝の風景、なんだかいいでしょ? そして、パンと一緒に一緒にいただいた川越パンマルシェのポストカード。 こちらは5/25(日)小江戸蔵里(くらり)で開催です。7軒の小さなパン屋とその仲間たちの小さなマルシェです。 パンの販売、雑貨販売はもちろん、ワークショップやチャリティイベントもあります。 楽しみです~♪ WRITER…

大正路漫夢通りを歩いてみる(商工会議所〜蓮馨寺)

まず、目に飛び込んで来るのが川越商工会議所。ギリシャの建物を思わせる柱が特徴ですね。玄関を始めとして細かな装飾が施された建物です。今は懐かしい(といっても川越で…
蓮馨寺

大正路漫夢通りを歩いてみる(蓮馨寺〜商工会議所)

蔵造りの街並とは、また異なる趣を持つのが大正路漫通り。古き良き大正時代を思わせる情緒あふれる建物が並びます。 まずは、蓮馨寺から商工会議所に向かって歩いてみましょう。 子育て呑竜の別名を持つ蓮馨寺。すっかり葉桜になっていました。境内にはお団子屋さんや太麺焼きそばも食べれます♪ 蓮馨寺の門前商店街として栄えたのが、立門前通。左手のカフェ1g(アンジー)、Warmth…
路地裏テアトロ

路地裏テアトロの舞台を歩いてみる〜川越スカラ座〜

4月3日にポニーキャニオンから発売された川越スカラ座をモチーフとした「路地裏テアトロ」 金色の帯で写真が取り難い(笑)。川越の太陽堂さんで購入しました♪ 今日は、…
菓子屋横丁

小江戸川越散歩(菓子屋横丁)

4月12日、13日は菓子屋横丁まつり。大道芸が行われ、いつもよりさらに賑やかな感じでした。 20軒あまりの店舗が並ぶ菓子屋横丁。駄菓子屋を中心に手作りの飴や漬け物屋、…