288メートルのちょっと変わった川越旅行をしてみませんか? 〜川越橋〜
「『上戸(うわど)』、『川越橋』を通って下さい。」
残業や飲み会で遅くなり、森林公園行きの最終電車を逃せば川越市からタクシーです。
私はいつも、この二言(ふたこと)でドライバーさんに行き先を告げています。
川越橋(かわごえばし)は、平成2年に架け替えられた全長288メートル、幅10.2メートルの橋。
入間川に架かる橋のひとつで川越市上戸と小ケ谷を結びます。
タクシーだとあっという間に通り過ぎてしまうけど、今日は、ゆっくり渡ってみましょう。
実はこの橋、歩くだけで川越旅行ができてしまうスポットなのです。
川越といえば「時の鐘」
まず目につくのは親柱にある「時の鐘」のモニュメント。上戸と小ケ谷の両側にあります。
橋詰広場に飾られているのは三十六歌仙額のプレート。
チェーンが掛けられた柱にはさり気なく「川」の文字。
この三十六歌仙額は、仙波東照宮に江戸初期に活躍した絵師「岩佐又兵衛」が奉納したもの。
両岸に18枚ずつが設置されています。
上戸側には川越橋の諸元を記した金属のプレートもあり、周りには干支が描かれています。
それでは、橋を渡りましょう
上戸側からだと橋はぐぐっとカーブしています。
下流側を眺めるとそこに広がるのは野球場。
東武東上線の鉄橋の先にはサッカー場があって、一帯は上戸運動公園になっています。
その先にはJR川越線の鉄橋があって、川越が舞台のNHK連続小説「つばさ」のロケも行われました。
川越橋もドラマの中でちょっとだけ出てきます。
橋は左右1車線と縁石で分けられた歩道からなり、所々に少し川に張り出した広場のようなスペースが設けられています。
こんな感じで景色を眺められます。
今日は曇り空ですが、空気が澄んでいると、ここから壮大な富士山や秩父山系がよく見えます。
川越の名所を象ったレリーフ
ここに設けられているのが、川越の名所を象ったレリーフ。
これは、鳶の「はしごのり」、バックは時の鐘ですね。
※見やすくするために画像を調整しています。
川越といったら欠かせないのが「川越まつり」。
2台の山車が向かい合う曵っかわせ。はて、背景の建物はどこだろう?
左は山車で舞う天狐、右は山車を正面から見たところ。今にもお囃子が聞こえてきそう。
勇壮な2台の山車。どこの山車か分かる人教えて下さい。(なぜか、人形も踊っている気がする(笑)
こちらは毎年10月14日に行われる神幸祭の様子でしょう。
ちなみに、山車が出るのは、毎年10月の第3土曜、日曜日になります。
川越百万灯夏まつり。神輿を担ぐ男達と色鮮やかな提灯に彩られた幻想的な光景が描かれています。
提灯に照らされて踊る人々、右側の丸い輪はバトンのパレードでしょう。
川越城本丸御殿。特徴のある大唐破風の屋根が描かれています。
もうひとつの時の鐘と時の鐘マン!?
橋を渡りきったところにも橋詰広場があって、こちらの親柱にも時の鐘。
こちら側の土手はサイクリングロードにもなっています。
こちらのプレート周辺案内図。空から見た川越といってもいいでしょう。
親柱の反対側には「時の鐘」の頭だけ。なんか「時の鐘マン」に見えてしまう。
ところで、この欄干の手すりは、蔵造の屋根を模したものだそうなのですが分かりますか?
私も後で調べるまでは気付きませんでした。
川越橋は、国指定史跡の河越館跡や常楽寺の直ぐ先。
せっかく、ここまできたら少し足を延ばして、ちょっと変わった川越旅行を楽しんでみてはいかがでしょう?
WRITER NORI
INFORMATION
川越橋(かわごえばし)
【住所】川越市上戸地内
【諸元】橋長:288.00m、幅員:10.2m
【HP】http://www.pref.saitama.lg.jp/site/doboku-sansaku/kawagosebashi.html