正しい基礎と安全とマナーを学んで親子の会話のきっかけ作りに〜NPO法人 こども二輪塾〜

取材・記事 白井紀行   「こども二輪塾」は2003年11月に始まり、2004年6月にNPO法人に認定。 八瀬大橋近くにあるナショナルパーク川越(NPK)を拠点に活動する団体です。 毎月第3日曜日の講習会の他、地方へ出張しての体験講習も行っています。   事務局長の矢島さんはレーシングチームに所属しマネジメントを担当。 バイクでご飯が食べて行けるような子ども達を育てることに携わって来ました。 設立の発端はレーシングチームで開催してきた子ども達や親御さん向けの講習会。 少子化に伴い親子の繋がりもだんだんと疎遠になっていると感じたこと。 講習が親子の会話のきっかけ作りになればと考えて始めたのだそうです。 今号では8月19日にNPKで行われた講習の様子をお届けします。   講習前の様子 インストラクターとのミーティング。 本日の講習、熱中症への注意、コースの草刈りなど諸々の確認。   コースの草刈り中。今年は暑さが厳しいせいか、特に伸びが凄いんだそう。 「子ども達が遊び、虫を取り、キャンプするコミュニティの場にも活用して欲しい」 その思いから除草剤は使わない方針です。   インストラクターの先生同士の打ち合わせ。 本日、受講する子ども達をどの先生が担当するかを決めていきます。 こども二輪塾のコースはMFJ(日本モータサイクル協会)で初の公認のコース。 自動車教習所のように体験、1→2→3→4段階と進級検定を受けるシステム。 最後は卒業検定でこれに合格するとレースに出場ができます。 国際A級やキッズレースで活躍する子も輩出し、塾としても嬉しい限りとか。   9時30分からの講習を受講する子ども達とその親御さん、先生らと集合写真。 この日は延べで60名が受講(講習は毎月第3日曜日、1コマ50分で5回行われる)。 こども二輪塾のように基本から教えてくれる所はとても希少。 横浜や長野、遠くは三重から来たこともあったそうです。   キッズ用バイクに給油し、エンジンの調子をチェック中。 このバイクにはギアはなくスクータのようにスロットルを回すだけで走ります。   子ども達は安全のためにヘルメット、ブーツ、防具を装着していきます。 ライダーらしくなって来ました。   全員で大きく身体を動かして準備運動。   フラットコース 初めてバイクに乗る子ども達の体験クラス。これまでの最年少は2歳半。 補助輪無しの自転車に乗れてバイクに跨ってつま先が地面に着けば受講できます。   エンジンを止めた状態でスロットルやブレーキの扱い方を学ぶ。   キックスタータを踏み込んでエンジンを始動。   教えるときは目線は必ず子どもに合わせ、言葉は噛み砕いて「ひらがな」で。 どうやってわかりやすく伝えるか並大抵ではないそう。   さあ、いよいよエンジンを掛けてバイクを動かします。   スロットルをちょっと回せば、バイクはグィンと前に。 必ず先生が前に着いていて、何かあれば体当たりで受け止めてくれます。   走る前には必ず左右の安全を確認してOKなら手をあげてスタート。 これを忘れたときには「安全確認を忘れているよ!」と先生が注意します。 こども二輪塾では交通ルールやマナーの指導をとても重視しています。   そして、一人一人の習熟度に合わせて先生が丁寧に教えてくれます。 一つできれば「凄い!できた!できた!」と大きな声で褒めてくれる。 そんな姿を見て親御さんも教えられることも多いと言います。   50分のコマはあっという間に終了。 まっすぐ走れるようになった女の子は、もう一コマ延長することにしました。   怪我を最小限にするためにも安全で、正しい乗り方を教えています。 バイクを持っていても基本ができていないという理由で受講も多いそうです。   まっすぐに進みブレーキ(ゴー&ストップ)ができれば次はコーナリング。 正方形の4つの頂点に置かれたコーンを回ってイメージトレーニング。   2コマ目に挑戦した女の子もコーナリングができるまで上達しました。   先生も一緒に走り回って一生懸命教えてくれます。   講習が終わった後はお世話になったバイクを綺麗に磨く。 お母さんが「ほら、そこも拭きなさいね」と優しく声を掛ける。 モノを大切にする気持ちを自然に学びます。   講習が終わると先生が「あゆみ」と呼ばれる進度表を見せながら説明。 段階をクリアすると「見きわめ印」が押されて次の段階へ進むことができます。 「あゆみ」には、先生からのメッセージが書かれています。 それを見ながら「今日はここまでできた」「凄いね」と親子の会話にも一役買います。   Aコース こちらは主に第一段階を教えるAコース。 「まっすぐ前を見て曲がる」とコーナリングのやり方を教えているところ。   曲がるときは足を出して身体を内側に傾ける。   イメージができたらバイクを走らせて実践。   コーンを目印にスラロームを何度も繰り返し練習。   スラロームを体得したらコブ越え。こちらもまずはイメージトレーニング。   膝を軽く曲げてスタンディングフォームでコブ越え。身体に覚えこませます。   傍らではひたすら8の字走行の練習に勤しんでいました。 Bコース(南コース) 大人一人が歩けるくらいの幅を持つBコース   ヘアピンカーブや高低差が連続する周回コースになっています。   Aコースよりも更に短い間隔で置かれたコーンでスラロームのイメトレ。   曲がりきれずに足を着いたりコーンを倒してしまったりと苦戦していました。 こちらもひたすら練習あるのみ。基本をきっちりと学ばせます。 また、スタート前に安全確認を忘れれば「安全確認!」と先生から注意も。 どれだけ運転技術が上達しようが安全教育を徹底させています。   一本橋の練習中。見ているとバランスを取るのが大変そうでした。 ギア無しのバイクで「あゆみ」にある全ての項目ができれば3段階は終了。 4段階はギア付きのバイクで3段階と同じ項目ができれば晴れて卒業です。 卒業しても子ども達は遊びに来たり、先生のお手伝いをしたりするそう。 塾では指導技術やノウハウを伝えることでインストラクターの育成も行なっています。   本コース コブやカーブが連続する本コースでバイクを操る子ども達。   各段階を順番に見て来たので、基礎がどう生かされているかが良く分かります。   バイクは転べば痛いし、ぶつかれば友達に怪我をさせてしまうかもしれない。 だから、常に安全に気を配りルールを守って走らせる。 そういうことをちゃんと子ども達に伝えられるよう心がけているそうです。   講習が終わればバイクを磨く。もうすっかり染み付いているようですね。   当初はバイクに興味があって乗っていた親御さんのお子さんが参加。 それが、今では8割以上がバイクに乗ったことがない親御さんだそうです。 「教育というにはおこがましいかもしれませんが、こども二輪塾はその一助でありたい。 それが、社会貢献に繋がればという気持ちで活動をやっています」。 講習で身体を張って教える先生と夢中になって練習をする子ども達の姿。 矢島さんの言葉が伝わっていることをハッキリと感じ取れました。 INFORMATION NPO法人…

川越の暑い夏を吹き飛ばす男たちの熱い1日〜鴨田八坂神社祭礼「鴨田の天王様」〜

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取材・記事 白井紀行   2016年4月11号にインタビュー記事を掲載した鍛治職人の吉澤さん。 この記事を読んだ方から問い合わせ(クリック)があって吉澤さんに電話。 …

栄冠は誰の手に!審査結果発表とインタビュー〜第3回 英語でニッポンを語ろう!コンテスト in 川越(後編)〜

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取材・記事 白井紀行 アクティビティ 発表に移る前に「言語交流研究所 ヒッポファミリークラブ」のアクティビティ。 「こんにちわ」を各国の言葉で歌ってスタートしました。   時の鐘、霞ヶ関カンツリー倶楽部、川越まつりの3つのポーズでゲーム。 どれか1つのポーズをやって舞台にいるパゴと同じポーズになったら負けです。   最後は隣の人と手をクロスしながら「さようなら」を多言語で歌にして別れの挨拶。 各人が民族衣装に身を包み国際交流を楽しませていただきました。   川越市オリンピック大会室「川越おもてなしプラン」 続いては、川越市オリンピック大会室より小高浩人氏が登壇。 東京2020の内容や川越の取り組みについての発表です。   東京2020大会ビジョンは「スポーツには世界と未来を考える力がある」 大会の概要、エンブレム、マスコット、競技会場が写真と映像で紹介されました。 ちなみに埼玉ではバスケ、サッカー、ゴルフ、射撃の4つの競技が行われます。 詳しくはこちら https://www.pref.saitama.lg.jp/oly-para/overview/venues/index.html   ゴルフ競技が行われる霞ヶ関カンツリー倶楽部と来場者予想について。 そして、川越市の基本方針やおもてなしの説明がされました。   東京2020では大会ボランティアと埼玉県都市ボランティアを開始します。 埼玉県では語学力を発揮できる方を5,400人募集しているそうです。   最後に、コンセプトムービー「#2年後の夏」が紹介されました。 大会募集要項など、詳しくはこちらをご覧ください。 https://www.pref.saitama.lg.jp/oly-para/hospitality/volunteer/saitama-volunteer.html   表彰式 さぁ、本コンテストも残るところ表彰式のみとなりました。   審査委員長の金子廣行氏より「今回は審査に苦労しました」と総評。 いずれもレベルの高いスピーチで大変だったようです。   小学生部門の受賞者 小学生部門は出演者ごとに賞が送られます。 可愛い演技をしてくれた…

「おもてなし」の心を言葉に込めて〜第3回 英語で日本を語ろう!コンテスト in 川越(前編)〜

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取材・記事 白井紀行   平成28年から年一回開催されている「英語でニッポンを語ろう! in 川越」 第3回のテーマは「世界に伝えたい!日本の素晴らしさ・日本の魅力」 日本の文化、歴史、伝統、自然、環境&技術・テクノロジー、アニメ。 あるいは、日本人の心、絆、ホスピタリティなど。 出演者が伝えたい日本の素晴らしさ・日本の魅力を英語で語ります。   司会を務めるのは阿里耶さんとSpeak…

未来へ繋ぐ100年プロジェクト「新桶初しぼり」完成〜 笛木醤油株式会社 12代目当主 笛木吉五郎様〜

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取材・記事 白井紀行   笛木醤油株式会社(川島町上伊草)は寛政元(1789)年に創業して以来、木桶で発酵・熟成させる伝統的な醤油作りを守り続けています。 2016年に50年ぶりに木桶を新調し、初めて仕込んだ醤油『新桶初しぼり…

ごはん、食べにおいで!~昭和の街の”子ども食堂”~

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取材・記事 武井香梨   皆さんは「子ども食堂」をご存知ですか? 昨年放送の「民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?」というテレビドラマの中でも登場し、そ…

泥の感触を楽しんでみんなで力を合わせて米作り〜かわごえ里山イニシアチブ(田植えイベント)〜

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取材・記事 白井紀行   電車の車窓からぐんぐん伸びる稲が見られる季節。 4月末に種まきを行なった苗も十分育ち、5月26日(土)に田植えが行われました。 ※この前に、苗箱から出た余分な根は根切りという作業を行っています。   こちらが種まきと苗床作りのときの記事 http://koedo.info/180508kawagoesatoyama/   ポット苗を田んぼに移動 青々とした苗を軽トラックに載せて、田んぼに運ぶ。   田んぼの畔にポット苗箱を2反で48枚。これを4枚1組で並べていきます。 こちらの田んぼは田植え機で苗を植えるので、これが効率が良いそうです。 田植え機に入れる前に、苗の穂先を刈りそろえています。   田植え機がスムーズに移動できるよう、4辺を柄振で均(なら)します   水が少なめだったので用水路を堰き止めて増やす。   本日の作業を伝えます かわごえ里山イニシアチブの代表、増田さんが挨拶。本日の作業工程を伝えます。   二反の田んぼの半分弱は、田植えのイベント用で手植え。   谷道さんが田植えの方法をレクチャー。   苗をつまむように持ち、指の第二関節付近の深さで植えていきます。   田植えイベントの始まり お母さんに手を引かれて、さあ、田んぼに入ろう!   足がずぶりとぬかるみに入る感覚に驚いて思わず逃げ出す(><)   お母さんに促されてしっかりと足を踏み入れました。   こちらは、ヌルヌルした泥の感触を楽しんでいます。今日が2回目の田植えとか。   畔の両端から声を掛け合ってロープを渡す。 ロープには30cm間隔に目印が付いていて、それを目安に苗を植えます。   一列が植え終わったらロープを引き上げて30cmずらし、再び、苗を植える。   畔にも30cm間隔で目印を付けたロープが貼られている。 これで、縦横30cmのマス目で苗を植えることができます。   あとは、これをひたすら繰り返す。 泥に足を取られながら、腰を折って植えるので結構、重労働。   お子さんのいたずら? 背中にぺったりときれいな手形(笑)   今日の天気は曇り。それほど暑くないので田植えも順調。   半分ほど終わったところで一息。熱中症予防に水を飲んだりします。   既に全身泥だらけなので、田んぼにダイブ。気持ちいいんです。   さて、作業を再開。もう一踏ん張り。   みんなで力を合わせてお昼前に、田植えが終わりました。   泥だらけになった足をビオトープでざっと洗い流す。   こちらは用水路で足を洗う。入間川から引いた水が冷たくて気持ち良い。 例年なら入間川は渇水気味ですが、今年はまだ水が潤沢にあります。   お昼を食べ終わった子どもたち。橋を渡ったり飛び跳ねたりして大はしゃぎ。   田植えが終わったばかりの田んぼ。アマガエルが顔を覗かせていました。   抑草ペレットを田んぼに撒く バケツにザーッと空けているのは米ぬかで作った抑草ペレット。 無農薬・無化学肥料での有機稲作のため、抑草も自然のものを使います。   ちょっと香ばしくて美味しそうな匂いに子供たちも興味津々。   エイ!と、畔から豆まきのように抑草ペレットを散布。   子どもたちも一生懸命投げますが力及ばず。 ほとんど、手前1メートル付近に落ちてしまいましたが(^^;)   田植え機での田植え 今年、新規投入した田植え機。ちょっと曲がってしまいました。 どれだけ綺麗に真っ直ぐ植えられるか?農家さんの腕の見せ所とか。   爪で苗を持って植えていく。ポット苗専用の田植え機の機構に感心します。   さて、この田植え機の進め方は実は失敗。 このまま進むと、その先は隣の田んぼ。右は用水路で出られない。 止む無くバックで戻りましたが、YouTubeでは幾つかやり方が紹介されてました。   農家さんでも課題らしく、手植えで対応しているところもあります。 自然を相手にし、短時間で効率よく作業を進めるために段取りや工程を考える。 記事で紹介しているのはほんの一部。準備や後片付けに多くの作業があります。 ご飯茶碗一杯のお米ができるまで、どれだけ大変かを実感します。   手植えの終端から畔までは東洋大学(総合情報学科)の実験田。 植える間隔などの条件を変えて収量調査を行います。   3年前から取り組んでいるマコモタケ。 今年も川越そば商組合青年会が5月30日に田植えを行いました。 川越まつりで街のムードが盛り上がる9月下旬から市場にも出回ります。 水管理、雑草との戦い、天候などなど。収穫までは稲作は気が抜けません。 日々の活動の様子は、かわごえ里山イニシアチブのFacebookでもご覧ください。 INOFORMATION 生きもの育む田んぼプロジェクト2018 【開催】平成30年5月26日(土)9:00-15:00 【場所】かわごえ里山イニシアチブ「プロジェクト田んぼ」(川越市福田) 【HP】http://kawagoesatoyama.ciao.jp/ 【FB】https://www.facebook.com/kawagoesatoyama/ 【TW】https://twitter.com/kawagoesatoyama   記念講演会のお知らせ 「いのちを語るなら土を語ろう」 ~農業が時代の扉を開き、地域が日本や世界を変えていく~ 【日時】平成30年6月30日13:30~16:00(13:00より受付) 【場所】川越市北部地域ふれあいセンター…

ミニ・インタビュー ~保育士 武井 香梨さん~

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  今年2月のサイトリニューアルにともない、「こども」のカテゴリが登場しているのをご存じでしょうか? ローカル・メディアというとグルメ記事やイベント、観光スポットなどの情報が主です。 そこに「子どもと一緒に楽しむ」という視点で街を見て発信しているのは、保育士でもあり我々カワゴエ・マス・メディアの一員でもある武井香梨さんです。 小さなお子さんを持つ若い世代に気軽に読んでもらえれば、という思いで始めたのがシリーズ「小江戸の公園であそぼう♪」です。 知っているようで意外と知らない保育士さんの仕事って?どうして公園シリーズを?これからどんな取材を?等、お話を伺ってみました。   ―保育士になったきっかけをおしえてください。 子どもの頃からなりたい職業でした。それは年月がたっても変わりませんでした。 短大で幼児教育を専攻、資格を取得し、卒業後はそのまま保育士として働いています。 保育士以外になりたかったものは・・・・雑貨屋さんです。好きなので!     ―保育士さんの一年を通じてのお仕事を教えてください。 私が勤めている職場は、0歳児から2歳児までの子ども達がいます。全部で19名です。 4月は結構忙しい時期です。新しい子どもたちが入園してくるので、その対応に追われます。親御さんと初めて長く離れて泣く子が多いです。中には一日中ずーっと泣いている子もいるんですよ。 最初はあまり泣かないなぁと思っていても、入園してしばらく日にちがたったころに泣き始める子もいて様々です。慣らし保育期間中のこの時期、新入園児はとにかくみんな泣くんです。(笑) 同じくこの時期に職場復帰したお母さんも生活のリズムをつかむまでは大変そうで、何かと気ぜわしい雰囲気です。 保育園になれたかなと思う頃、ゴールデンウィークがあるので、親御さんと楽しく過ごしたお休み明け後はまた号泣する子どもたちが増えます(笑) 気候がよい5月の中旬くらいに親子で少し遠出をするおでかけ会(遠足)があります。 夏を迎えると、園内に小さなビニールプールを出して水遊びをします。 親御さんに持ってきてもらった水着に子どもたちを着替えさせるのですが、この時期だけでなく常にお着替え等(タオル、エプロン等)は用意してもらっているんです。 汗をかいたり、外で遊んで泥だらけになったりするので、すぐに着替えが必要です。 秋から冬にかけては、ハロウィーンやクリスマスと大きな行事が続きます。室内の飾り付け、園内での催し物の企画、出し物の練習をしたり、制作物を作ったりします。園内での作業では追い付かず、家に持ち帰って作ることもあります。 年末年始は特に大きな行事はなく、2月に節分、3月にはお祝い式という卒園式があります。今の職場(保育園)では3歳になった年にみんな卒園していきます。   ―普段の一日はどのようなスケジュールですか? 一日のスケジュールは、朝登園してきた子ども達にそれまで遊んでいたおもちゃを片付けてもらい「おあつまり」といって9時頃に一度集まってもらいます。 それから朝のおやつの時間になります。その後おむつ替え等をしてから9時半くらいから11時半ごろまで2歳児は外にお散歩に行きます。0歳から1歳は11時くらいまで外に出ます。お散歩が嫌だという子どもがいたら一緒に園に残って遊びます。 夏は散歩から帰ってきた子ども達のシャワーがあります。雨が降ると、室内で体操やボールを使ってなるべく体を動かして遊ぶようにしています。 午前中の散歩やお遊びを終えたら昼食です。 子ども達の食事は専任の方が作っており0歳児はミルク、離乳食1歳児、2歳児は幼児食と分かれています。私たち保育士はお弁当を持ってきているんです。 お昼が終わったらお昼寝です。この時間を使って私たち保育士は掃除や事務処理をします。 15時になったら子ども達を起こして午後のおやつの時間です。ヨーグルトや手作りの軽い食事などを出します。そのあとは自由に遊びます。暑すぎたり寒すぎたりしなければ夕方もお迎えまでの時間散歩にでることもあります。     ―保育士として働いてみていかがですか? 保育士は子どもと遊ぶことがほとんどだと思っていらっしゃる方も多いと思います。でも事務仕事も意外と多いのです。子ども達ひとりひとりに書類を作っており、様々な事柄を記録しています。また、親御さんとは連絡帳を通じてお子さんのその日の様子や活動内容などを報告しています。 行事の準備・毎月の制作もあります。行事の準備は保育をしながら行うので、結構大変だなと感じることもあります。 行事ではお預かりしている子ども達のほか卒園児も参加できるものもあり、その時に「先生ー!!」と駆け寄ってきてくれると、ああ、覚えていてくれているんだ!ととても嬉しくなります。   ―親御さんとはどんなことをやり取りしているのですか? 先ほども言いましたが、連絡帳でその日あった様々なことを報告しています。そのやりとりの中で子育てについてちょっとしたことを尋ねられたり、相談されることがあります。わからないことは先輩の先生方にアドバイスをいただきながら返事を書いています。   参考になるかもしれないので、ここでいくつかご紹介しますね。 「トイレトレーニングについて」 まずはトイレで座ることに慣れる、を目指します。 慣れてきたら、少しずつ始めていくようにします。そのうちだんだんとトイレでの成功が増えてきますよ。寒いときより暖かくなってきたら始めやすいかもしれませんね。   「家ではごはんを食べないのですが・・・」 お家と保育園とではやはり雰囲気も変わります。お友達と一緒だと食べられることも多いですよ。と、園の様子などをお伝えしています。   「歯磨きはどうしたらよいでしょうか?」 お子さんの好きな歌を歌いながらだったり、人形(パペットなど)を使ってみるのもいいかもしれません。やらなければ、というより楽しみながら歯磨きを、ということを伝えています。   ―親御さんとやり取りしていて気づいたことはありますか? 「連絡帳」には、その日に行ったお散歩の場所なども書いています。 そこに「〇〇のそばで電車を見てきました」「今日は〇〇公園に行ってきました」と書くことがあるのですが、「そこはどこにあるのですか?」を聞かれることが多かったのです。 もしかしたら大きな公園は知っていても、小さな子どもたちを遊ばせられる近所の公園や、子ども達が喜ぶ場所などは意外と知られていないのかも?と感じました。 私が紹介するのは、今勤めている保育園のお散歩コースになっている公園がほとんどなんです。 どんな遊具があるのか?は、もちろん、実際どんなふうに子どもたちが遊んでいるのか?なども細かくご紹介しようと思って頑張ってます!   ―保育士さんとして、あるいは個人としてカワゴエ・マス・メディアでこれからどんなことを発信していきたいですか? 当法人のサイトではリニューアルにともない新しく「こども」というカテゴリーができました。せっかく保育士をしているので、この経験を活かした取材をしていきたいです。 今はまだ公園の紹介ですが、雨でも遊べるような施設や、お子さんも一緒でも気軽に入れるようなお店の紹介も紹介出来たらいいなと考えています。 観光客が多い川越ですが、トイレや授乳室の場所などわかりにくく少ないと思います。お店の紹介に合わせて、そういった場所の案内もしていけたらいいなと思っています。 若いお母さんも増えてきているので、そんな世代のお母さんが読みたくなる記事を書いていきたいです。   ―最後にひとことをどうぞ! 記事を読まれている皆さんの中で、子ども達を遊ばせるのにおすすめの公園がありましたら取材に行きますので、ぜひ教えてください。たくさんの情報をお待ちしています♪ ******* カワゴエ・マス・メディアのメンバーとしては一番若い武井香梨さん。 日々子ども達や親御さんと向き合い、課題を見つけ行動する姿はとてもたくましい!です。 一方、雑貨屋さんや大正浪漫夢通りで行われた花嫁道中の紹介記事も手がけており、若い女性ならではの感性ものぞかせています。 これからも、たくさんの記事をお願いしますね♪     取材・写真 本間 寿子 INFORMATION https://koedo.info/180115kitainpark/ http://koedo.info/180126torimachipark/ https://koedo.info/180501syusseinari/

社会と繋がるアートの輪を広げたい「誰もがみんなアーティスト展」〜スギヤマイクエさん〜

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取材・記事 白井紀行   菓子屋横丁を過ぎて赤間川にかかる高澤橋を渡ってすぐ。 古民家カフェ「もっこ館」2Fでは今、「誰もがみんなアーティスト展」が開催中※ 5月27日(日)に行われたオープニングパーティに伺ってきました。 ※会期は5月26日(土)〜6月5日(火)まで(5月30日、31日は休み)。   階段を上がれと120点を超えるたくさんの作品が目に飛び込んできます。   これらは、主催のスギヤマイクエさんと彼女の支援者、アート仲間の作品。 「臨床美術」と呼ばれる芸術療法の中で制作されたものです。   臨床美術について 臨床美術は1996年に埼玉の彫刻家が医者やカウンセラーと協力して「創作活動による認知症の改善」を目的に研究、開発を始めた芸術療法。 描いた作品から分析や診断をするものでなく、五感を使って創作活動をすることによって脳を活性化させたり、精神面に良い影響を与えるという考えが特徴です。 初めは認知症の改善が目的でしたが、実践を重ねるうちに子どもの感性教育や障がいを持つ方、精神疾患の方へなど多方面での実践研究が進むようになり、現在では高齢者や障がい児のデイケア、学童保育、社会人など、さまざまな現場で臨床美術を実施されています。 臨床美術・彩球ホームページより   今年の冬はたくさん雪が降りましたね 「木」というテーマを与えられ、五感を駆使して感じたままに描かれた絵。   長押の上には桜をモチーフとした絵。春のふんわりとした雰囲気まで感じられます。 リンゴならば、手に持ったり、匂いを嗅いだり、齧って歯ごたえや味を確かめる。 五感を駆使して脳を刺激。使う画材も自分で好きなものを選んで制作。 できた作品を通してのコミュニケーション。 大人も子供もウマイもヘタもなく、自己表現を楽しむ芸術(アート)です。   スギヤマイクエさん この作品展を主催するのは川越市在住の「スギヤマイクエ」さん。 女子美術短期大学で油画を専攻し、ボランティア365に参加。 作品展を共催する「臨床美術・彩球」の立ち上げメンバーの一人で臨床美術士。 2016年3月にALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断される。 2017年自宅に戻り、24時間介護。現在、仲間とアート活動を続けています。   ALS(筋萎縮性側索硬化症)とは? 脳から筋肉へ命令を伝える運動神経細胞(ニューロン)が侵される病気。 知覚神経や自律神経は侵されず、記憶や知性の障害は見られません。 例えば、腕を抓られると痛みはありますが、手を引っ込めることができません。 心臓や消化器には影響しませんが、肺は呼吸筋が侵され呼吸が困難になります。 現在、約1万人の患者がいるとされ国の難病に指定されています。 (参考)ALS疾患啓発委員会     ALS発病前の作品と活動 ALSを発病する前のスギヤマさんは、アトリエhonohonoを主宰。 アートワークショップを行いながら自身の作品も発表。 「臨床美術・彩球」では、子ども、障害を持った方や高齢者とアートセション。 たくさんの人たちと、五感を使って描くアート活動をしていたそうです。 左半分を占める作品の名は「アネモネの声」 何色もの色をどうやって塗り重ねたのだろう?と思わず見入ってしまう。     左上の緑の絵のタイトルは「ハラビロカマキリのゆううつ」 どこにカマキリがいるのかなと、ついつい探してしまいます。     躍動感が溢れる人物クロッキー3部作(写真に写っているのはうちの2作)   版画を始める 手が動かなくなってきた頃 絵を描くのがキライになっていた。 そんなとき ステレンボードと割り箸ペンを使って 遊びに来た友達がいた 私のチカラでも描けるのです 版をつくると 友だちと刷る この時から ひとりではないみんなとの制作が始まりました。   共同制作しませんか? 今の気持ちの色は何色?パレットに出しましょう 気持ちを線や点で現してみましょう ぽよ〜ん。とか、きゅ〜ん。、かっかっかっ。ふわっ。とか 声に出すのもいいかも   道具はスポンジ、スプーン、刷毛、筆、いろいろあります 描いた後はキャンパスの向きを変えてください 色彩が重なり響きあい変化しながら、どんな作品になるかワクワクします(*^.^*) お時間ありましたら是非! ------------------------------------ と、我が家にやってくる支援の皆さんに投げかけてみました これは、きっかけ はじめは、遠慮気味に、、、 いつしか、「みると描きたくなっちゃう」という声も そして、一枚のキャンバスを通してやりとりが広がっていくのでした   共同制作「はるのかぜ」 新郎新婦のプレゼントだったのです 毎日アートチームのサポートで 郁恵ちゃんのひとふでで 完成しました   今のわたし 手も動かないのにどうやって描いているのって思うでしょう 筆も持てないのに 絵を描く道具は筆だけではない 今のわたしは手足に絵の具をつけて 仲間たちに目で合図しながら手足を動かしてもらう ひとりでは描けないけど やっとたどりついた これが今のわたしです   手や口は動かせ無くても提案はできる。 作品の制作には支援者の力を借りますが、全て彼女の意思で描かれています。   レセプションが始まりました 10時半ごろスギヤマさんが「もっこ館」に到着。 車椅子に横たわる彼女を見て、2Fに上がるのは体に負担がかかりそう。 挨拶は広場でやるのかしら?そんなことを考えていました。   時間が近づくと、仲間たちは、頭、肩、背中、足などを支えて階段を上がる。   自分や支援者、アート仲間の作品に囲まれ、お客さんが見守る会場。 スギヤマさんの挨拶が始まりました。 今日は家を出るのが大変だった。 久しぶりの外出で 私は一人旅が好きでした (「えっ、長い話!?みんな待ってんだけど」と付き添い者がフォロー) 一人で寝袋持ってどこへ行くのも怖くなかった 今はベットから起きるのも大変 一人で何でもできたのに たくさんの人に助けられています 校長先生の話みたいに長くなるので、もう食べよう! (最後にもう一言言いたいという合図) ありがとう   声の代わりは、ひらがな50音などが書かれた「透明文字盤」を使う。 文字盤を上下左右に動かし、該当する文字が来たらまばたきで合図します。 文字盤を介した自然な会話に、2Fへ上がったのも彼女の意思なんだと実感。 病気だから負担では?大変では?無理させない方がと勝手に考えてはいけない。 求められた時に手を差し伸べれば良い。 スギヤマさんと周りの人たちはそんな風に病気と付き合っていると感じました。   イクエさんから、「挨拶は短くね」と念を押されて、お父さんの挨拶で乾杯! 仲間たちに、今日のメニューを教えてもらうと、たくさん食べてねと促します。 私たちがいると遠慮して取れないんじゃ無いかしら? スギヤマさんは、そんなことを言って会場のみんなを笑わせます。 この短い時間でも、仲間たちと和気藹々とアート制作を楽しむ雰囲気を醸し出す。 だから、こんなにも多くの人たちが支えてくれているのでしょうね。   埼玉新聞に掲載するということで鏡でチェック キラキラがいっぱいのフラメンコ 午後からは広場でフラメンコ。そして、スギヤマさんと同じ病気のゆかさんの踊り。 司会の方が「出会い」というタイトルで出演者を紹介します。 出会い 月に一度、アート活動をしに通っていた施設の リハビリの先生としていらしたのが、上野先生。 常に前向きで元気と勇気を分けてくれます。やさしさいっぱいの上野先生です。   病気になって、上野先生に誘われて観に行ったフラメンコ それは同じ病気のゆかさんが踊っていました。 ゆかさんに合うと、いつも素敵な笑顔で私も楽しくなります。 そして、その笑顔に励まされています。   ゆかさんの独身時代からのお友達、兼子さんが演奏します。 また、新しい出会いです。   上野先生のフラメンコ。 一緒に踊るゆかさんの娘さんが「オレ!」というたびに拍手が起こります。   TBSドラマ「コウノドリ」メインテーマ「Baby,…