2年越しの優勝を手にして男泣き〜小江戸お笑いグランプリvol5. 決勝大会〜
取材・記事 白井紀行
10月に入っても30℃越えという暑さもひと心地ついた6日(日)。
「ウェスタ川越KOEDOお笑いグランプリVol.5」決勝大会が行われました。
13時開場。この日を楽しみにしていたお客さんが席に付いていきます。
9月10日から配布された整理券だけで、すでに400人以上。
5回目となり知名度もずいぶんと上がってきました。
13時30分、司会の千葉チューセッツが下手から登場し、大会趣旨を説明。
「ウェスタ川越KOEDOお笑いグランプリ」は、人を笑わせるのが好きな方、プロと同じ舞台に立ちたい方、プロを目指す芸人の方のためのコンテストです。
アマチュアであれば参加資格は問いません。9月15日の予選会では41組が参加。
そこから10組が決勝戦に選出されました。
「新河岸から来た人」「上福岡から来た人」と地元ネタを入れ込む川越出身の伊藤さん。
主催による開会の挨拶
「ラグビーワールドカップのような白熱した戦いがお笑いで繰り広げられるでしょう」
と、主催であるウェスタ川越の館長、柏瀬さんによる開会の挨拶。
審査員の紹介と採点方法
審査員は6名。一人10点満点で採点します。
これに観客投票で1位の組に5点を加算した合計点数で順位が決まります。
審査員は、川越出身の落語家 古今亭志ん五さん。
テレビ埼玉・報道制作局次長でマチコミ担当の平野正美さん。
日本テレビお笑いスター誕生を企画立案されたTVプロデューサの加藤敏男さん。
恋のからさわぎなどのバラエティ番組を制作してきたTVプロデューサの川口浩也さん。
夕刊フジで演芸について原稿を執筆、演芸評論家 高山和久さん。
ウェスタ川越の館長である柏瀬明彦さん。
決勝大会は前半3組、中盤4組、後半3組で進行し、間に審査員の感想が挟まれます。
前半3組
#1 スーパーナチュラル
渋谷にやって来たお上りさん(真ん中)の元に助けを求める女性。
ナンパされて困り彼氏のふりをしてとお願いされる。
3人目もナンパと思いきや本当の彼氏。浮気と勘違いされてしまい。
#2 パラダイムシフト
黒服の男二人が何か怪しげなブツの取引をしている場面。
ノーネクタイに銃で打たれそうなところにTシャツの男が助けに入る。
黒ネクタイの部下と名乗るが、実はノーネクタイへと寝返っていた。
しかし、ノーネクタイは雇った覚えはなく、やはり黒ネクタイの部下?
2対1、1対1対1と関係が目まぐるしく変わるのが面白い。
#3 トランキーロ・サブロー
残り少ない髪の毛の一本に扮して、様々な試練に耐え、仲間を励ます。
しかし、髪の主が酸性雨が降りしきる中で女性にプロポーズ。
産毛を守ろうと身を呈し、ついに抜けてしまう。
プロポーズの場面ではCHAGE&ASKAの「SAY YES」と選曲にも力を入れています。
以上で、前半3組が終了し、ステージへ再び登場。
松戸さんがステージ、伊藤さんが審査員の傍に立ち、中継方式で感想を伺います。
ゴン太くんのキャラクターが良い/もう少しボケがあっても→スーパーナチュラル
ドリフのコントのような気持ち良さ/最後にもうひと推し→パラダイムシフト
髪の毛が失われるせつなさを表現していた→トランキーロ・サブロー
中盤戦4組
#4 カウンタック
淡々としたスタイルで、絶対に散歩してはいけないところを散歩する話。
PK中のサッカー場を散歩してボールを蹴ってしまう。キーパーが相方(右)。
プロポーズする二人の間を歩いたため向きが変わり相方は男にプロポーズ。
「俺の行くところにいつも現れる。お前、俺のストーカーやな」
#5 あかね荘
男(右)は、パチンコで金がない友人(左)に仕方なく奢ってばかりいた。
その友人が、誕生日祝いに男が前から来たいと思っていたレストランの個室を予約。
さらに、高くて諦めていた靴もプレゼントしてされ男は大喜びする。
だが、靴代や食事代の支払いは男。友人はいつも通り奢ってもらうつもりだった。
#6 サービスエリア
初めてのお使いのネタ。始めにピンクの女性が子供役をやってみる。
迷子になるとスマホを取り出して「Hey Siri!」とちゃんとできていないので役を交代。
ナレーション役では、迷子になると「甘えるな!」と一喝!
#7 コイオドリ
アロハをきた方がジムのパーソナルトレーナー役という設定。
ダイオウイカになれるというダイオウイカコースでトレーニング。
ウェイトがわりに腕につけたイカリングを食べさせられたりする。
最終的には筋肉と引き換えに言語能力を失うという。
最初にリコーダーを丸呑みする下りがあり、それが落ちへと繋がっていました。
以上で、中盤4組が終了。ステージへ並び審査員の感想を聞きます。
手応えはどうでしたかと問いかける加藤さん。
テンポの緩急がなかった、もう少しわかり易い展開を → カウンタック
パチンコで金がないことをより強調すると良かった。→ あかね荘
テーマは良いが展開が早すぎるのでもう少し整理すると良い → サービスエリア
キントレがなぜダイオウイカなのかがわかりにくかった → コイオドリ
後半戦3組
さあ、コンテストも残り3組を残すばかりとなりました。
#8 ブラックねんど
子供達二人の将来の夢は消防士ということで、ウェスタ川越が火事という想定。
消防車に乗ろうとしたら「あっ、免許を忘れた!」
無事に消し終わると「今回の料金は56万8千円」と展開もテンポよく進んでいく。
親子の強みもうまく生かし、息の合った漫才。
#9 志奈家
今日9歳の誕生日という侑泰(ゆうだい)くん。
お父さんに「意気込みはと尋ねられ」「令和生まれの子に負けない!」
給食をテーマに親子の日常会話のような感じでネタを運びます。
「焼きそばは美味しいよね」と意見が合うとハイタッチ。微笑ましい漫才でした。
#10 レゾン
ロールプレイングゲームのラストステージ。
ラスボスが勇者と戦っているところに来た保険の勧誘員。
このまま、戦っても負けてしまうので残された家族のためにと契約を勧められる。
最初は必要ないと渋るも話を聞くうちにだんだんその気になっていく。
後半3組がステージへ、審査員の感想を伺います。
私はウェスタ川越の防火責任者ですので、火事になるのは(^^;)
といいつつ、それぞれのネタの感想を述べる柏瀬さん。
とても練り上がってテンポも良かった → ブラックねんど
お父さんの優しさが滲み出た、時々、ピタッとつくのも可愛い → 志奈家
設定が面白かったが、ラスボスが渋る展開を練ると面白くなる → レゾン
以上で全10組が終了。
審査員は審査会場へと移動、客席では観客投票が行われます。
ゲストコーナー
ねづっち
即興なぞかけでお馴染み「ねづっち」さん。ラグビーワールドカップの話題では、
「試合を見ていると誰が点数を入れているか分からずカステラを思い出しません?
南蛮渡来(何番トライ)」
言葉遊びで落とす漫談が秀逸。オチが決まると笑いとともに大きな拍手。
「川越」とかけて、「喉の調子が悪いね」と解く。その心は「小江戸(声どう?)
古今亭志ん五
J:COMの「ちょっ蔵おでかけまちかど情報局」で川越の顔役の八っちゃん
日常的なできごとを題材に話を運んでいきます。
最後は水族館をネタにした小話で締めました。
川越のキャラクター時の鐘マンの秘密をお客さんにそっと打ち明けました。
審査結果発表
ステージに出演者、ゲスト、審査員、司会が全員登場。
いよいよ、審査結果に発表です!優勝は誰の手に!?
観客賞
観客が一番面白いと思った組に○を付ける観客賞は「ブラックねんど」。
3位は親子漫才の「志奈家」
発表の瞬間、侑泰(ゆうだい)くんは右手を振り下ろし喜びを表現。
2位はパラダイムシフト
パラダイムシフト、右手を振り上げて喜びます。
さあ、第5回の優勝はどの組に?緊張が走ります。
一位は、昨年準優勝だった「ブラックねんど」
喜びに感極まり、涙を浮かべる長男。
古今亭志ん五さんの総評
今回は僅差で「ブラックねんど」の優勝でした。
あのネタにしておけば良かったという組もあるでしょうがコンテストは一発勝負。
さらに、力をつけて出る組もあると思います、次回もぜひお越しください。
柏瀬館長による締めの挨拶
5回目を迎え優勝した方がプロとして活躍。
今日の舞台で時代が動くことを目の当たりにしたのではないでしょうか?
今後ともご声援いただければと思います。
記念撮影
1〜3位の入賞者、ゲスト、審査員らによる集合写真。
親子でガッツポーズの「志奈家」
テンポの良いコントで楽しませた「パラダイムシフト」
そして、次男を加えて悲願の優勝を勝ち取った「ブラックねんど」
マチコミには、10月28日(月)に出演予定です。
YouTubeの番組を持っている「ブラックねんど」
早速、優勝の感想をあげていました。
お知らせ
「ブラックねんど」の漫才を見て見たいという人。
直近では、11月4日(月・祝)の県民ふれあいフェスタの出場を予定しています。
ぜひ、お越しください。
https://www.westa-kawagoe.jp/event/detail.html?id=1775
INFORMATION
小江戸川越お笑いグランプリVol.5 決勝戦
【開催】2019年10月6日(日)13:30〜15:00
【会場】ウェスタ川越(大ホール)(川越市新宿町1-17-17)
【主催】指定管理者NeCST(ネクスト)
【電話】049-249-3777