100円玉で引き出せ商店街のポテンシャル!〜かすみがせき100円商店街〜

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取材・記事 白井紀行   東武東上線霞ヶ関南口から徒歩5分ほどにある「かすみ北通り」。 この生活道路沿いには「かすみ商店街」と「角栄商店街」が軒を連ねる目抜き通り。 昔懐かしい昭和レトロな光景が今も残ります。   ノスタルージーな雰囲気に浸れる街。 といえば聞こえは良いですが、現実的にはシャッターを下ろした店も目につく。 観光地でなく街全体も高齢化が進むのは否めない。 だけど、この街にはまだまだポテンシャルを秘めているはず。 商店街の賑わいある姿を見せれば、人は集まりこの街も変わっていくのでは。 その思いから約1年がかりで企画・構想をまとめた「100円商店街」   目玉となる100円の商品を置くことで、足を止めてお店の中に入ってもらう。 通り過ぎるだけだったお店に興味を持ってもらい、店主と会話を交わす。 「街バル」「街ゼミ」とともに商店街活性化の3種の神器として注目されています。   3人の呼びかけに集まった地域住民、商店街の店主、霞ヶ関を愛する人たち。 街ゼミやFacebook(かすみがせきを元気にする会)…

プログラミング思考を身につけた子どもたちが見せる未来への片鱗〜codience プログラミングプレゼン大会(第二部)〜

取材・記事 白井紀行   小学校では2020年から「プログラミング教育」が必須になります。 これに先立って、今、各地でプログラミング教室が始まりました。 川越にある「キッズ…

プログラミング思考を身につけた子どもたちが見せる未来への片鱗〜codience プログラミングプレゼン大会(第一部)〜

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取材・記事 白井紀行   小学校では2020年から「プログラミング教育」が必須になります。   プログラミング教育とは? 子供たちに、コンピュータに意図した処理を行うよう指示することができるということを体験させながら、将来どのような職業に就くとしても、時代を超えて普遍的に求められる力としての「プログラミング的思考」などを育むこと。 プログラミング的思考とは? (コンピュータを使って)自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力。 「小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について」から引用 CやJAVAといった特定のプログラミング…

五穀豊穣と子供の成長を願う〜県指定文化財「古尾谷八幡神社のほろ祭」〜

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取材・記事 白井紀行   9月16日(日)古尾谷八幡神社の神幸祭「ほろ祭」が行われました。 毎年、天候や用事で行けなかったのですが、今年、ようやく取材ができました。 同神社は古尾谷庄(古谷地区と南古谷地区)の総鎮守となっています。   「ほろ祭」は平安時代から続き、県から無形民俗文化財に指定されています。 古尾谷本郷で生まれた上組・下組の8〜9歳の長男が参加する元服式の一種。 ホロと呼ばれる薄桃色の紙花の付いた傘状のものを背負って左右と回転します。 ホロを背負う男の子は「ホロショイッコ」と呼ばれます。   古尾谷八幡神社とは? 記者は、古尾谷八幡神社自体、訪れるのが初めて。 ほろ祭が始まるまでの間、同社を紹介することにしましょう。   同社は貞観4(863)年、比叡山延暦寺第三代坐主僧「円仁」が創建したもの その後、源頼朝、藤原時景、北条氏政、徳川家康と歴史に名だたる人の手によって再建が行われ、現在の本拝殿末社は享保7(1722)年に氏子らによって再建されました。   創建 清和天皇の御代貞観4(863)年、比叡山延暦寺第三代坐主僧「円仁」来たり法を修するの時、神霊を感じ神社を建て、これを天皇陛下に申し上げ「石清水八幡大神」の分霊を奉じ来りてお祀りした、天皇陛下は詔(みことのり)を下され古尾谷庄の税を免じ祭祀の資にあてられたのが当社の始まりで社殿も壮麗に造られた。当時古尾谷庄は石清水八幡宮の荘園であった(パンフレットより)   こちらの案内板も併せてご覧ください。   平成26年に社殿修理工事を終えたとのことで、建物の装飾は色鮮やか。       しばし、その荘厳さ美しさに圧倒されていました。   ほろ祭でなくともこの神社を見に来るだけでも価値があります。   本殿拝殿末社(旧本殿)も県指定文化財となっています。   参道には屋台が立ち並んで賑わい、地区のお祭りという雰囲気を感じます。   祭典 13時になると艶やかな衣装に身を包んだ神職が姿を見せました。   拝殿横に設えられた祭壇で祭典が始まりました。     その後、参列者らは拝殿の中へ、一人一人お祓いを受けます。   氏子らは拝殿の外で直立不動で待たれていました。   2時ごろからは特に動きもなく、まったとした時間だけが流れます。 この間は、ホロを背負うホロショイッコは近所に挨拶回りをするそうです。   ホロショイッコの到着 15時になると神職が再び参道へ。ここから祭は急に慌ただしくなります。   提灯を持つ先導の二人に続いて、四人の子供巫女がやってきました。   その後ろに薄桃色のホロを背負ったホロショイッコが続きます。   さらに笛や太鼓も賑やかに屋台囃子が子供達に引かれてやってきました。   屋台囃子は境内の庭をぐるりと回ってしばし待機。   陣羽織に腹掛け・手甲・脚絆・黒足袋のいでたちのホロショイッコら。 顔には化粧が施され、頭にはハチマキを巻き凛々しい姿。   ホロショイッコと子供巫女は拝殿でお祓いを受けお守りを頂きます。   お祓いを受けたあと拝殿を背に整列。   御旅(みたび)へと出発 神幸祭において、祭神(お神輿)が巡幸の途中で休憩や宿泊する所。 或いは、目的地を「御旅所」といい、神社からは100mほどのところにあります。 天狗(猿田彦)を先頭にホロショイッコ一行が御旅へと出発します。   資料や過去のYouTubeを見ると二頭の獅子頭が先頭に立っていたようです。   それに続くのは榊(さかき)。   太鼓。背後にはお神輿が見えます。   櫃(ひつ)・鉾(ほこ)   そして、錦旗(きんき)   ホロを背負うホロショイッコ。   ホロは36本の竹ひごに薄桃色の紙花をつけたものを籠に指したもの。 籠の中には重り石と鈴が入っているので小学生には結構な重さだとか。   上組二人、下組二人のホロショイッコに続いて祭神を乗せたお神輿。   弓を持った右大臣、左大臣。   赤い傘の下に神官   子供巫女の後ろに楽人(屋台囃子)、氏子総代、崇敬者が追いかけます。     ホロのお練り 御旅の中で両親や親族らを始め見物客の前で披露されるのが「お練り」   「1、2の3、ヨイショ」という周りの掛け声に合わせて六方を踏む。 片足を軸に180度体の向きを反転します。   ホロは籠に仕込まれたチリンチリンと鈴の涼やかな音とともに左右に回転。 ほろ祭の最大の見どころです。   ホロが回るたびに歓声があがり、シャッターの音が途絶えません。   ホロショイッコの体力に合わせて、所々、休ませながら、進む一行。   賑やかな屋台囃子もそれに続きます。   御旅所 30分ほどをかけて一行は御旅所に到着。   神輿は祭壇に祀られ扉の前の幕が外されます。   米・酒・魚・野菜・果物・塩・水等の神饌を奉納。     祝詞を読み上げます。頭(こうべ)を垂れる参列者ら。   神職、地元の代表者に続いて、ホロショイッコによる玉串の奉納。   子供巫女も一人一人玉串を奉納。その後、親御さんの代表者が奉納します。   先ほど、捧げた神饌を下げていきます。   お神輿の扉の幕を下ろされ、今年のほろ祭も無事に執り行われました。 INFORMATION 古尾谷八幡神社のほろ祭 【開催】平成30年9月15日(日)13:00〜16:00/毎年敬老の日の前日 【場所】古尾谷八幡神社(川越市古谷本郷1408) 【HP】県指定文化財…

木桶に込められた22世紀へのメッセージ〜笛木醤油12代当主襲名式と創業祭〜

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取材・記事 白井紀行   20石の大桶づくり 寛政元(1789)年に創業して以来、木桶で発酵・熟成させる伝統的な醤油作りを守り続けている笛木醤油株式会社(川島町上伊草)。 木桶を使って醤油を作っているのは今や醤油業界の1%以下。木桶職人も全国で60人ほどで高齢化も進み、このままでは、木桶で醤油を作る文化が途絶えてしまう。その危機感から笛木醤油では一昨年から木桶づくりを始めています。 詳しくは、こちらの記事をご覧ください。 未来へ繋ぐ100年プロジェクト「新桶初しぼり」完成〜…

英語で歌って踊って学ぼう〜こども川越コンシェルジュ体験講座第3回「環境編」〜

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いよいよ夏休みも終盤という8月25日(土)。 ウェスタ川越小ホールで「こども川越コンシェルジュ」が開催されました。 こども川越コンシェルジュとは? こども達が、環境問題や川越の文化歴史などに関心を持って堂々と英語で話し、自分を表現する力を身に付けられるきっかけとなるよう、アートによる街づくりコミュニティづくりを目指す「NPO法人…

正しい基礎と安全とマナーを学んで親子の会話のきっかけ作りに〜NPO法人 こども二輪塾〜

取材・記事 白井紀行   「こども二輪塾」は2003年11月に始まり、2004年6月にNPO法人に認定。 八瀬大橋近くにあるナショナルパーク川越(NPK)を拠点に活動する団体です。 毎月第3日曜日の講習会の他、地方へ出張しての体験講習も行っています。   事務局長の矢島さんはレーシングチームに所属しマネジメントを担当。 バイクでご飯が食べて行けるような子ども達を育てることに携わって来ました。 設立の発端はレーシングチームで開催してきた子ども達や親御さん向けの講習会。 少子化に伴い親子の繋がりもだんだんと疎遠になっていると感じたこと。 講習が親子の会話のきっかけ作りになればと考えて始めたのだそうです。 今号では8月19日にNPKで行われた講習の様子をお届けします。   講習前の様子 インストラクターとのミーティング。 本日の講習、熱中症への注意、コースの草刈りなど諸々の確認。   コースの草刈り中。今年は暑さが厳しいせいか、特に伸びが凄いんだそう。 「子ども達が遊び、虫を取り、キャンプするコミュニティの場にも活用して欲しい」 その思いから除草剤は使わない方針です。   インストラクターの先生同士の打ち合わせ。 本日、受講する子ども達をどの先生が担当するかを決めていきます。 こども二輪塾のコースはMFJ(日本モータサイクル協会)で初の公認のコース。 自動車教習所のように体験、1→2→3→4段階と進級検定を受けるシステム。 最後は卒業検定でこれに合格するとレースに出場ができます。 国際A級やキッズレースで活躍する子も輩出し、塾としても嬉しい限りとか。   9時30分からの講習を受講する子ども達とその親御さん、先生らと集合写真。 この日は延べで60名が受講(講習は毎月第3日曜日、1コマ50分で5回行われる)。 こども二輪塾のように基本から教えてくれる所はとても希少。 横浜や長野、遠くは三重から来たこともあったそうです。   キッズ用バイクに給油し、エンジンの調子をチェック中。 このバイクにはギアはなくスクータのようにスロットルを回すだけで走ります。   子ども達は安全のためにヘルメット、ブーツ、防具を装着していきます。 ライダーらしくなって来ました。   全員で大きく身体を動かして準備運動。   フラットコース 初めてバイクに乗る子ども達の体験クラス。これまでの最年少は2歳半。 補助輪無しの自転車に乗れてバイクに跨ってつま先が地面に着けば受講できます。   エンジンを止めた状態でスロットルやブレーキの扱い方を学ぶ。   キックスタータを踏み込んでエンジンを始動。   教えるときは目線は必ず子どもに合わせ、言葉は噛み砕いて「ひらがな」で。 どうやってわかりやすく伝えるか並大抵ではないそう。   さあ、いよいよエンジンを掛けてバイクを動かします。   スロットルをちょっと回せば、バイクはグィンと前に。 必ず先生が前に着いていて、何かあれば体当たりで受け止めてくれます。   走る前には必ず左右の安全を確認してOKなら手をあげてスタート。 これを忘れたときには「安全確認を忘れているよ!」と先生が注意します。 こども二輪塾では交通ルールやマナーの指導をとても重視しています。   そして、一人一人の習熟度に合わせて先生が丁寧に教えてくれます。 一つできれば「凄い!できた!できた!」と大きな声で褒めてくれる。 そんな姿を見て親御さんも教えられることも多いと言います。   50分のコマはあっという間に終了。 まっすぐ走れるようになった女の子は、もう一コマ延長することにしました。   怪我を最小限にするためにも安全で、正しい乗り方を教えています。 バイクを持っていても基本ができていないという理由で受講も多いそうです。   まっすぐに進みブレーキ(ゴー&ストップ)ができれば次はコーナリング。 正方形の4つの頂点に置かれたコーンを回ってイメージトレーニング。   2コマ目に挑戦した女の子もコーナリングができるまで上達しました。   先生も一緒に走り回って一生懸命教えてくれます。   講習が終わった後はお世話になったバイクを綺麗に磨く。 お母さんが「ほら、そこも拭きなさいね」と優しく声を掛ける。 モノを大切にする気持ちを自然に学びます。   講習が終わると先生が「あゆみ」と呼ばれる進度表を見せながら説明。 段階をクリアすると「見きわめ印」が押されて次の段階へ進むことができます。 「あゆみ」には、先生からのメッセージが書かれています。 それを見ながら「今日はここまでできた」「凄いね」と親子の会話にも一役買います。   Aコース こちらは主に第一段階を教えるAコース。 「まっすぐ前を見て曲がる」とコーナリングのやり方を教えているところ。   曲がるときは足を出して身体を内側に傾ける。   イメージができたらバイクを走らせて実践。   コーンを目印にスラロームを何度も繰り返し練習。   スラロームを体得したらコブ越え。こちらもまずはイメージトレーニング。   膝を軽く曲げてスタンディングフォームでコブ越え。身体に覚えこませます。   傍らではひたすら8の字走行の練習に勤しんでいました。 Bコース(南コース) 大人一人が歩けるくらいの幅を持つBコース   ヘアピンカーブや高低差が連続する周回コースになっています。   Aコースよりも更に短い間隔で置かれたコーンでスラロームのイメトレ。   曲がりきれずに足を着いたりコーンを倒してしまったりと苦戦していました。 こちらもひたすら練習あるのみ。基本をきっちりと学ばせます。 また、スタート前に安全確認を忘れれば「安全確認!」と先生から注意も。 どれだけ運転技術が上達しようが安全教育を徹底させています。   一本橋の練習中。見ているとバランスを取るのが大変そうでした。 ギア無しのバイクで「あゆみ」にある全ての項目ができれば3段階は終了。 4段階はギア付きのバイクで3段階と同じ項目ができれば晴れて卒業です。 卒業しても子ども達は遊びに来たり、先生のお手伝いをしたりするそう。 塾では指導技術やノウハウを伝えることでインストラクターの育成も行なっています。   本コース コブやカーブが連続する本コースでバイクを操る子ども達。   各段階を順番に見て来たので、基礎がどう生かされているかが良く分かります。   バイクは転べば痛いし、ぶつかれば友達に怪我をさせてしまうかもしれない。 だから、常に安全に気を配りルールを守って走らせる。 そういうことをちゃんと子ども達に伝えられるよう心がけているそうです。   講習が終わればバイクを磨く。もうすっかり染み付いているようですね。   当初はバイクに興味があって乗っていた親御さんのお子さんが参加。 それが、今では8割以上がバイクに乗ったことがない親御さんだそうです。 「教育というにはおこがましいかもしれませんが、こども二輪塾はその一助でありたい。 それが、社会貢献に繋がればという気持ちで活動をやっています」。 講習で身体を張って教える先生と夢中になって練習をする子ども達の姿。 矢島さんの言葉が伝わっていることをハッキリと感じ取れました。 INFORMATION NPO法人…