7つの福を授かって今年も良い年になりますように〜川越小江戸川越七福神めぐり〜

取材・記事 白井紀行

 

七福神巡りのスタートは川越駅から

2019年が明けて2日目。風もなく穏やかなお正月。

行き交う人々も和やかな表情を浮かべノンビリとした雰囲気。

毎年、恒例としている小江戸川越七福神めぐりへと出かけました。

 

小江戸川越七福神巡りは、川越駅を起点に七ヶ寺を回る6kmほどのコース。

川越観光を楽しみながら開運、諸願成就、健康増進を叶えることができます。

それでは、出発しましょう!

※地図はこちらに ▶︎ http://www.kawagoe.com/7fukujin/map.html

 

川越マイン(東武ストア)前にある階段を降りて最初に向かうのは妙善寺。

 

昨年、建物の老朽化で惜しまれつつ閉店した「宙坊」。

カワゴエ・マス・メディアが立ち上げるきっかけとなった場所でもあります。

ここの地下で交わされた幾つものアイデアが形になった思い出のお店。

※川越駅西口では、新たに渦(UZU)がオープンしています。

https://koedo.info/180720uzu/

 

一番札所 「妙善寺(毘沙門天)」

川越駅から5分ほどの距離にあるのが一番札所の「妙善寺」。

寛永3(1624)年、天台宗中院の尊能法師が父母の菩提寺として末寺として建立。

本尊は不動明王で、脇に阿弥陀如来、観世音菩薩、毘沙門天が安置されています。

【住所】

【HP】http://myouzenji.kikakushin.com/

    http://www.kawagoe.com/7fukujin/myouzenji.html

川越市菅原町9-6

 

階段を上がって参拝し、七福神のスタンプを押す色紙を購入。

 

妙善寺の守護神は毘沙門天。

「暮らしへの財」「勇気決断の心」と物心の共々にご利益があります。

 

さつま芋を胸に抱いた川越さつまいも地蔵尊。

毎年、10月13日のいもの日には妙善寺で芋供養が行われます。

芋供養の様子はこちら▶︎ https://koedo.info/171016imokuyo/

昨年11月にはお芋フェスティバルが行われ、焼き芋を売る店も増えてきました。

▶︎https://koedo.info/181204oimofestival/

川越は今、ちょっとしたお芋ブームの様相ですね。

 

菅原神社

旧川越街道沿いにある菅原神社は、かつては妙善寺と同じ境内にありました。

 

言わずと知れた学問の神。境内には御神木の大きな欅の木も。

 

その隣には六塚稲荷大明神は産業の神と立て札があります。

この社(やしろ)は、元々、菅原神社の本殿でした。

 

旧川越街道を北上してこちらで右折。

 

同じように七福神巡りをする人が目につきます。

 

仙波会館を右折してダラダラ坂を下れば、天然寺です。

二番札所 「天然寺(寿老人)」

16号沿いにある天然寺は、天台宗に属する寺院で天文23(1554)年に開山。

御本尊の木造大日如来坐像は川越市最古の仏像。市の指定文化財となっています。

【住所】川越市仙波町4-10-10

【HP】http://www.kawagoe.com/7fukujin/tennenji.html

川越市仙波町4-10-10

 

天然寺に入って目を引くのがこのずらりと並んだおみくじコーナー。

いろんな種類があって、毎年、どれを選ぼうかと迷います。

 

今年はこちらを選びました(運勢は末吉(^^;)。

天然寺でのおみくじは縁起物付き。財布に入れて持ち歩いています。

 

境内の池では錦鯉が悠々と泳いでいます。

 

天然寺の守護神は長寿のご利益がある「寿老人」。

像は本堂を正面に見て右手の小さなお堂に安置されています。。

 

永代納骨堂「十三仏偕同の塔」

十三仏とは初七日から三十三回忌までの十三回の供養に本尊とする仏と菩薩です。

 

階段を上がった高台には願掛観音が祀られています。

ここからはちょっとコースを外れます

喜多院に行く前にちょっとコースを外れて川越観音・長徳寺へ。

長徳寺(仙波氏館跡)

長徳寺は長徳元(995)年に慈覚大師円仁が開いたお寺で喜多院の末寺。

境内は平安時代の豪族「仙波氏」の館跡として川越市指定史跡となっています。

童謡「あんたがたどこさ」はここの発祥と言われてます(諸説あり)

【住所】川越市仙波町3-31-23

【参考】https://tesshow.jp/saitama/kawagoe/temple_senba_chotok.html

川越市仙波町3-31-23

 

境内には愛らしい顔をした稚児(いもっこ)観音。

 

本堂の右手、坂の途中にある観音堂が川越観音。

白衣観世音菩薩坐像が安置され、川越観音霊場の正観音とされています。

 

そのまま、新河岸沿いをしばらく歩く。

春には桜と菜の花の名所。今年も花見を楽しみたいですね。

 

ベルク川越小仙波店の横を通り、

 

龍池弁財天

湧き水を湛える双子池には喜多院のルーツとなる龍神伝説があります。

伝説については ▶︎http://www.kawagoe-yell.com/sightseeing/tatuikebenzaiten/

 

 

三番札所 「川越喜多院(大黒天)」

寄り道を重ねつつ11時前に喜多院に到着しました。

天長7(830)年、慈覚大師円仁が創建した星野山無量寿寺が始まりです。

【住所】川越市小仙波町1-20-1

【HP】http://www.kawagoe.com/kitain/

    http://www.kawagoe.com/7fukujin/kitain.html

川越市小仙波町1-20-1

 

それほどは混んでなくて階段下まですんなり来れるくらいでした。

 

守護神は糧食財宝の神あるいは台所の神である「大黒天」。

くろ(黒)くなってまめ(魔滅)に働いて拝むと大福利益が得られます。

 

次の札所である川越成田山別院は喜多院のすぐ近く。

 

 

四番札所 「川越成田山別院(恵比寿天)」

小江戸川越七福神めぐりの折り返し地点にあたる「成田山別院」。

【住所】川越市久保町9-2

【HP】http://www.kawagoe-naritasan.net/htop.htm

    http://www.kawagoe.com/7fukujin/naritasan.html

川越市久保町9-2

 

本堂を正面に見て右手に守護神の恵比寿天が祀ってあります。

 

大黒天は農業の神、恵比寿天は漁業の神で共に五穀豊穣・商売繁盛のご利益。

商売の神として二人1組で信仰されることが多いです。

 

成田山別院を出て松江町の交差点を通り中心街へと向かいます。

 

大正浪漫夢通りへと続く石畳。紅白の幕がお正月らしさを演出。

 

参拝の列が参道まで続く熊野神社。

 

大正浪漫夢通りには入らず左折、立門前通りを抜けていきます。

 

途中にあるのが旧鶴川座。

 

明治後期に建てられた100年前の木造建築。

芝居小屋として残す案もありましたがホテルになることが決まりました。

まもなくこの景色も見られなくなりますね。

 

五番札所 「蓮馨寺(福禄寿)」

子育て呑龍の別名を持つ蓮馨寺。天文18(1549)年に創建されました。

蓮馨大姉(川越城の城将「大道寺政繁」の母)が、民衆の心の安らぎの場として創建。

毎月8日の縁日を始め、多くのイベントが開催されています。

【住所】川越市連雀町7-1

【HP】http://renkeiji.jp/

    http://www.kawagoe.com/7fukujin/renkeiji.html

川越市連雀町7-1

 

蓮馨寺の守護神は幸福、高禄、長寿の三徳のご利益がある「福禄寿神」。

 

ぽかぽかと暖かな日差しを背に受け人々が行き交う大正浪漫夢通り。

 

北端の川越商工会議所。門松が飾られ新年の装い。

 

蔵の街一番街商店街へ

蔵造りの街並みが連なる一番街へとやって来ました。

小江戸川越七福神のコースには川越観光が含まれているのがいいですね。

 

大勢の観光客に埋め尽くされた鐘つき通り。

 

札の辻を左折して菓子屋横丁方面へ。

 

ちょっと一休み。一杯の甘酒が歩き疲れた体を癒します。

さあ、後もう少し!

 

菓子屋横丁も大勢の人で賑わっています。

 

六番札所 「見立寺(布袋尊)」

新河岸川に掛かる高澤橋の手前で左折して見立寺に到着。

 

見立寺は永禄元(1558)年後北条氏の川越城将政繁が建立した蓮馨寺の末寺。

二度焼失していて現在の本堂は明治14(1881)年に建てられたもの。

【住所】川越市元町2-9-11

【HP】http://www.kawagoe.com/7fukujin/kenryuji.html

川越市元町2-9-11

 

守護神は大きな太鼓腹と優しい笑顔の「布袋尊」

この時は本堂内に祀られていてうまく写真が撮れなかったのでこちらで。

 

綻び始めた梅に一足早い春を感じます。

 

次がゴール地点となる妙昌寺。

これといった目印になる建物が無いので意外と難関です。

 

仲町交差点から西へまっすぐ伸びる妙養寺の門前通り。

 

三重の屋根に繊細な格子など独自の様式を持った妙養寺の武家門。

 

奥の右手にある小豆色の建物は星野高校(末広キャンパス)。

弁財天への道という看板通りに従って進むと妙昌寺です。

 

七番札所 「妙昌寺(弁財天)」

小江戸川越七福神巡りのゴールとなる「妙昌寺」。

永和元(1375)年に開創した日蓮宗大本山池上本門寺の末寺です。

【住所】川越市三光町29-1

【HP】http://www.kawagoe.com/7fukujin/myoushouji.html

川越市三光町29-1

 

弁財天には本堂横の坂を降りていきます。

 

妙昌寺の守護神である「弁財天」は、七福神の中で唯一の女性神

古くから、商人や芸人などの幅広い人々から信仰を集めています。

のんびりと歩きながらおよそ4時間あまりの行程。

暖かい日差しを浴びながら年が明けたばかり川越の街を歩くのは格別です。

来年も七福神巡りを通して、初春の川越の様子をお知らせしていきます。


INFORMATION

小江戸川越七福神巡り

【開催】元日~7日と毎月1日がご縁日。

    受付時間9:00〜16:00(法事等で受付できないこともあります)

【主催】小江戸川越七福神霊場会(天然寺内)

【電話】049-222-6151

【HP】http://www.kawagoe.com/7fukujin/

【FB】https://www.facebook.com/kawagoe7fukujin/