ホクホク焼きたてサツマイモを買って食べて楽しむ祭典〜小江戸川越お芋festival〜
取材・記事 白井紀行&kawa
なにかとイベントの多い川越、特に飲食系はいつも人気ですね。
川越名物の食べ物といえば、なんといってもサツマイモ。
料理、焼き芋、パン、お菓子と市内を見渡せば芋、イモ、いも、IMO。
川越の幼稚園で秋の遠足といえば「芋掘り」が定番。
でも、意外と今まで開かれていなかったのがお芋メインのイベント。
今年は、川越いもの代名詞である「紅赤」が発見されて120周年の記念の年。
川越市民が待ち焦がれていた(!?)「お芋フェスティバル」。
満を持して、ついに11月18日にウニクス川越で開催されました。
サツマイモカラーはキャッチーだ!
ARUNADA
「川越」「芋」の文字の迫力に立ち止まらずにいられない。
イベントではいつも見事なカービングを披露するARUNADA。
このブログでも良くタイトルバックのごとく利用させていただいています。
この日はサツマイモをモチーフにしたサシェ(匂い袋)も販売。
芋版を使ったエコバック作りも人気でした。
29moko(ふくもこ)
ほわほわと湯気までおいしそうな焼きいものチョークアート。
チョークアートの29moko(ふくもこ)。
さまざまなチョークアート作品や缶バッチが並べられていました。
指を使って描くチョークアート体験。大人も子供も夢中で楽しんでいました。
鼠屋ちゅう吉
週末には小江戸蔵里でもよくお見かけする鼠屋ちゅう吉。
川越唐山を使った和小物や伝統工芸を販売しています。
この日の目玉は、サツマイモの絵柄が入ったimoヘアゴム。
台紙にもサツマイモが描かれています。
【HP】http://nezumiya.shop-pro.jp/
東佑樹氏
アーティストの東佑樹さん、にぎわいマルシェでも恒例の巨大アートの製作中。
今回はサツマイモをテーマにしています。
【HP】http://www.azumayuuki.com/
ときも
子ども達がワーっと歓声をあげて駆け寄って行きました。
川越のマスコットキャラクター「ときも」です。
身体は「紅赤」、頭には川越のシンボル「時の鐘」を載せています。
【HP】ときもについて
http://www.city.kawagoe.saitama.jp/welcome/kanko_ta/tokimo/kawagoe_tokimo.html
奥さん手作りのサツマイモニット帽で登場はウニクス川越支配人の中尾さん。
一日中元気な声を張り上げて会場を盛り上げていました。
外側は赤紫、中身は黄色、葉っぱは緑。
色んな作品を見るとサツマイモの配色が意外とキャッチーなんですね。
新たな発見です。
やっぱり焼き芋!
すくすく農園
こちらは会場中央に陣取っていた「すくすく農園」
お芋掘り体験。土の中から引き出すと沢山のサツマイモにビックリ。
ドラム缶を使った焼き芋。色鮮やかで見るからに美味しそう。
タローマルシェ
さいたま市を中心にキッチンカーで焼き芋を販売の「タローマルシェ」
出来上がるとお客さんがワーッと並んで長蛇の列。
にぎわいマルシェでも出店しているので見かけたら要チェック!
【FB】https://www.facebook.com/タローマルシェ
幸芋(さちいも)
幸芋という店名は知らずとも見たことはあるはず、菓子屋横丁の焼き芋さん。
そう聞けばピンとくる「焼き芋おじさん」こと井上さん。
焼き芋と一緒に、いも茶や生のサツマイモを販売していました。
Cafe Vino
元町にあるお肉と川越野菜を使った洋食屋さんCafe Vino。
この日はサツマイモを使ったコロッケと焼き芋アイス。
そして、利根川農園のサツマイモを使った焼き芋!
紅あずまはホクホク系。
焼きたて熱々を頬張ると身体が温まりお腹も満たされます。
【HP】https://www4.hp-ez.com/hp/cafevino/page1
おいも堂
クレアモールに昨年の11月にオープンしたその名も「おいも堂」
紅はるか、からみゆたか、シルクスィート。
ちょっと一口食べたいなというのにぴったりの輪切りもあります。
焼き芋せんべいは、輪切りしたサツマイモをそのまま焼いたもの。
パリパリとした食感と口に広がる甘みがたまりません。
個性豊かなお芋スィーツが勢ぞろい
彩乃菓
サツマイモは様々なスィーツに姿を変えて目と舌を楽しませてくれます。
川越の和菓子に新風を吹き込んだのが蓮馨寺近くにある「彩乃菓」。
川越さんの紅赤を裏ごしして白餡と混ぜてモンブランに。
そこに生クリームと芋ようかんを挟み込む。字面だけでも美味しそうな生ドラ。
彩乃菓の店頭でも焼いているやき芋ようかん。
焦げ目が食欲をさらにそそります。
おいもの茶紺
ウェスタ川越からの帰り道。
記者が立ち寄ることを楽しみにしているのが「おいもの茶紺」
店名と同じ「茶紺」というお芋の焼き菓子はオリジナル。
予約販売が基本ですが、見かけたら、ぜひ、ご賞味を!
【FB】https://www.facebook.com/imochakon/
野菜のお菓子iroiro
ゆべし、饅頭、クッキー、いもようかん、スティックケーキ。
素材を生かしたシンプルなスィーツが並びます。
東洋堂
川越郵便局へと向かう角にある明治35年創業の老舗「東洋堂」。
「いもせん」「松葉あられ」「月見糖(芋の甘納豆)」「さつまチップス」
いずれも、ついつい手が出てしまうのは伝統菓子の力です。
芋菓子・素材菓子iko
さりげないサツマイモ配色のファッションも素敵な「iko」
ヘタウマ風のキャラクターも目を引きます。
オリジナルケーキはどれもサツマイモがしっかりと姿をのぞかせる。
ネーミングのユニークさも相まって、サツマイモ愛が溢れ出ています。
記者も思わず買ってしまいました♪
昔からの伝統を引き継ぎつつ、新しいものを大胆に取り入れる。
ハイカラ菓子とでも名付けたい、今回一番気になるお店です。
【HP】https://iko1012.amebaownd.com/
やき菓子 野里
川越八幡宮近くにある小さなお店「やき菓子 野里」
お店の前を通ると季節のフルーツを使ったスィーツのお品書きの看板。
思わず吸い寄せられてしまいます。
【HP】http://www.yakigashi-nori.com/
川越角屋酒店(新富町店)
以前、取材した「川越角屋酒店」の新富町店。
川越観光のお土産にぴったりの皇室御来光農場の島田屋の芋菓子と焼き芋を販売。
実店舗では焼き芋や甘酒の販売。そして店内にはお酒と発酵食品が並びます。
【HP】http://www.sakenomarukei.net/
パンでも頑張るサツマイモ
ACROSS THE RIVER
今年7月にクレアモールにオープンした台湾茶の専門店「ACROSS THE RIVER」
右にある紫色が鮮やかなのがスィートポテトティ(季節限定)。
これまた紫色のクリームが鮮やかな「おいも de コッペ」
聞けばカレーもあるそうなので、今度、ぜひ、訪れてレポートします!
カフェベーカリーどんなときも
ウェスタ川越のパン屋さん「カフェベーカリー どんなときも」
季節限定品も人気で、この日はもちろんサツマイモづくし。
特に試行錯誤を重ねてついに完成させたという「川越デニッシュ」
たっぷりのサツマイモクリームに甘露煮を乗せて。
置いた端からお客さんの手が次々と伸びて見事完売。お店で見かけたら買いですヨ
【HP】http://www.donna-tokimo.com/
天然酵母ポリパン教室 Olive
川越パンマルシェでも予約がすぐに埋まるポリパン教室。
この日はサツマイモを使ったドデカパン。
生地をプラケースに入れて混ぜたものをトースターで焼いて作ります。
【HP】https://polipanolive.jimdofree.com/
サツマイモでお腹を満たそう
いもの子製麺
あちこちのお店を歩いてお店の人と話しているとお腹が空いてきます。
サツマイモはご飯メニューでも大活躍です。
川越いもの子作業所が運営する「小江戸うどん」
この日は、ど〜んと大きないも天を乗っけていました。
川越Rotom
旧佐久間旅館の近くにあるライブハウス「川越Rotom」
ウニクス川越で開催される「カレーなる闘い」にも出店。
川越Rotom名物のサツマイモカレーのいい匂いがたまりません。
【HP】http://www.kawagoe-rotom.com/
ウラニワフラワー&キッチン
今福の一軒家でお花屋さんを営む「ウラニワフラワー&キッチン」
この日は、和風スパイシー芋丼。こちらのカレーの美味しさもお墨付き♪
おさつステックを始めパンも販売していました。
【HP】https://www.uraniwa-flower.com/
初めての芋フェスティバルには、大勢の人が詰め掛けて賑わっていました。
と言っても、サツマイモの街、川越。
これは序の口で、中心街に行けばもっともっと沢山のサツマイモに出会えます。
でも、ここでふと思う。
なぜ、川越がそんなにサツマイモで有名になったのか?
ここからは、kawaさんにバトンタッチしてその秘密を解き明かします。
カワゴエ流 大人な時間~サツマイモ時間~
子どもの頃は当たり前に受け取っていた景色や言葉。小江戸、サツマイモ、蔵造り、川越祭・・・。
大人になると、その背景に思いを巡らせることがあります。
川越人にとって、最も馴染み深い『サツマイモ』。
芋せんべいや芋羊羹、芋まんじゅうに芋そば、芋うどん、芋ラーメン、そして芋ビールまで!
ありとあらゆる料理にサツマイモを試しているのではないかと思います。
しかし、どうして川越はサツマイモが有名なの?という疑問に答えられますか?
今回は、そのような疑問がとけるサツマイモにスポットを照らした企画を取材してきました。
※「川越とサツマイモ」の会期は10月13日〜11月25日まででした。
ちょうど館内のガイドツアーの時間と重なったため、参加させていただくことになりました。
これが・・・・・純粋に面白い。
ガイドの方の匠(たくみ)な話術。
まるで、川越で体験できる某夢と魔法の国の○○クルーズかのよう。
まだ、体験されていない方は是非お勧めです。
「川越とサツマイモ」に話題を戻します。
いつ、サツマイモは川越に伝来したの?
サツマイモは、享保年間(1716~1736)以降、飢饉などの救荒作物として青木昆陽より栽培方法を広められ、各地で栽培されるようになります。
川越地方において、サツマイモの生産の試みが始まったのは、青木昆陽が江戸でサツマイモの試作を始めてから16年後のことになります。
およそ300年前から、川越とサツマイモの歴史が始まったのですね。
どうして川越いもが普及するようになったの?
寛永4年(1751)、初めてサツマイモの試作が成功すると、川越藩領とその周辺の村々でサツマイモが普及し、「川越いも」の呼称が定着していったそうです。
また、サツマイモは重量があることから江戸と川越を結ぶ新河岸川舟運が大活躍し、川越いもが江戸に大量に普及することになったそうです。
新河岸川舟運は、江戸文化が川越に入ってくるのを助けただけでなく、川越いもの普及を担っていたのですね。
量から質へ。「紅赤」の発見
『紫紺』や『紺碧』『青藍』などなど、日本人はかすかな色の違いにまで名前を付けることで、それぞれの違いを大切にしてきたように感じます。
サツマイモの品種『紅赤』が発見されて、今年で120年。
明治31年(1898)、一主婦であった山田いちさんにより、収穫するサツマイモの中でひときわ色鮮やかなサツマイモがあるのが発見されたそうです。
やまだいちさんは、几帳面な性格で研究熱心なところがあり、屑いもを食べて味の良さを知り、種いもを大切に育てたと言われています。
いちさんの甥により、『紅赤』と名付けられ栽培の普及が試みられたそうです。
紅でもなく、赤でもない、光輝くお芋に『紅赤』と名付けた気持ちが、現在の川越にまで届くようです。
どうして、川越はいもが有名なのか。
発展した舟運を背景に、江戸に大量に川越いもを普及させたこと。
そして、上質な甘さとホクホクさを兼ね備えた『紅赤』の発見により、質・量と共に「川越いも」が知れ渡ることとなりました。
今回の内容は、川越市立博物館編集・発行の「川越とサツマイモ」からの抜粋もございます。
当時の資料や、詳しい歴史的背景などもございます。
紅赤発見120周年記念イベントのお知らせ
終わってしまったものもありますが紅赤発見120周年記念イベントのお知らせです。
直近では、12月8日(土)に川越卸売市場で「紅赤食育イベント」があります。
今回の取材をきっかけに、川越で見かける芋料理や芋菓子を紹介する企画ができないか?
そんなことを密かに画策中ですので、お楽しみに♪
INFORMATION
小江戸川越お芋Festival
【開催】平成30年11月18日(土)10:00〜15:00
【場所】ウニクス川越にぎわい広場(川越市新宿町1-17-17)
【主催】小江戸川越お芋festival !!実行委員会
【電話】049-257-6730(ウニクス川越管理事務所 )
【HP】https://ameblo.jp/kawagoemarket/entry-12411486600.html