ほしおさなえ先生の小説で巡る小江戸川越のまち(スタンプラリー)

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取材・記事 白井紀行

 

小江戸川越で昔ながらの活版印刷所「三日月堂」の店主 弓子さん。

彼女の元にはいろんな悩みを持った人が訪れる。

活字を並べて印刷物を作るなかで、自分なりの答え(言葉)を見出していく。

川越を舞台にしたほしおさなえさんの小説「活版印刷三日月堂」

星たちの栞、海からの手紙、庭のアルバムと続き、いよいよ4巻で完結します。

小説で描写されるお店や景色は、私たちが暮らす川越の今と重なっている。

そんな街を巡るスタンプラリーが8月1日〜17日まで開催されています。

 

まずは蔵の街の本屋さん太陽堂へ

4巻目の「活版印刷三日月堂・雲の日記」の発売日は8月5日。

 

一番街にある「太陽堂」で買い求めることにしましょう。

 

中は昔ながらの本屋さん。どこかほっとさせる雰囲気。

川越に関する本をまとめたコーナーがあって、記者も何点か買い求めています。。

 

お目当ての新刊は一番目立つ所に、既刊とともに並べてありました。

 

スタンプラリーの台紙となるパンフレットもこちらで入手。

スタンプを5箇所以上を集めれば活版印刷の限定ハガキがもらえます。

 

暑い中、律儀にしなくても良いのですが、①から巡っていきましょう(笑)

① 川越氷川神社

1番目は縁結びの神様として知られる「川越氷川神社(宮下町2-11-3)

 

9月9日まで、夏の風物詩「縁むすび風鈴」の祭事が行われています。

 

入り口の掲示板にもパンフレットが掲示してありました。

 

まずは、スタンプラリーの安全を祈って参拝。

川越氷川神社の七夕祭は月遅れの8月7日。拝殿には七夕飾りが飾られていました。

 

スタンプは社務所の前の小さな机の上に。

 

記念すべき一押し目(写真撮影のため左手で押してます)

 

はい、きれいに押せました。川越氷川神社のシンボル大鳥居の図柄です。

 

せっかくなので、縁むすび風鈴もちょっと見学していきましょう。

 

本殿横の風鈴回廊。風が通り抜けると涼やかな音色が耳を楽しませます。

 

縁を釣り上げる「あい鯛みくじ」は、夏らしい空色バージョンが登場。

 

好きな鯛を手にしてポーズを取る撮影スポットとして人気でした。

 

② 旭舎文庫(あさひのやぶんこ)

旧梅原菓子店をリノベーションして生まれ変わった「旭舎文庫(志多町1-1)

 

丁字路の角にあったので「かどみせ」「かどや」「かど」と呼ばれていたとか。

 

江戸時代末期から明治初期に建てられ150年の歴史を持つ建物。

 

パンフレットが並べられ、川越の本や資料が読める読書スペースもあります。

 

昭和から平成にかけては子供たちで賑わったことを記す玩具の数々。

 

2番目のスタンプの図柄は建物の外観でした。

※旭舎文庫は金土日のみの開館。それ以外は川越氷川神社で押せます。

 

③ 菓子屋横丁

熱中症にならぬよう水分補給を欠かさずやってきたのは元町にある菓子屋横丁

 

スタンプがあるのはかき氷を求める人の絶えない「浜ちゃん(元町2-10-9)

 

チンパンジーが観光案内役を務めています。

 

その足元にあるスタンプをペタリ。

何してるの?とかき氷を食べていた男の子に聞かれました。

 

スタンプの絵柄は菓子屋横丁でした。

8月9日には、ほしおさなえさんの新刊「菓子屋横丁月光荘 歌う家」が発売。

川越を舞台にした物語の世界に浸れるのが待ち遠しいですね。

 

④ 川越スカラ座

やっとここで半分まできました。「川越スカラ座(元町1-1-1)」です。

 

パンフレットの案内にあるように、川越の街の記憶を訪ねる旅になっています。

 

4つ目のスタンプは、川越スカラ座の外観です。

 

⑤ 時の鐘

川越スカラ座からほど近いところにあるのが5番目のスポット。

 

400年前から川越の街に時を告げてきた「時の鐘(幸町15-7)」。

 

スタンプは時の鐘と福呂屋が仲良く並んだ図柄です。

 

11時ごろの蔵造りの街並み。あまりの暑さに人影もまばら。

 

⑥ 松本醤油商店

江戸時代から250年続く老舗の蔵元「松本醤油商店(仲町10-13)

一番街と並行する白い石畳の寺町通り沿いにあります。

 

小説にはたびたびこの辺りが描写されています。

 

スタンプは店内にあるということで入店。クーラーでほっと一息。

 

これでスタンプは6個目。図柄は天保蔵に並ぶ醤油醸造の木桶。

 

松本醤油商店の横を曲がった路地。小説を読んできた人にはグッときます。

 

⑦ 鴉山稲荷神社

1457年に建立され560年の歴史をもつ「鴉山稲荷神社(仲町10-11)

 

訪れる人はまばらで普段はひっそりと佇む小さな神社。

参拝している方もスタンプラリーに参加されていました。

 

7つ目は上の写真と同じ社殿の正面。

 

三日月堂は鴉山稲荷神社のはす向かいにある白い建物という設定です。

 

⑧ 大正浪漫夢通り

ついに最後のスポット大正浪漫夢通りへとやってきました。

 

スタンプが置いてあるのは「シマノコーヒー大正館(連雀町13-7)

 

大正時代の面影を残す喫茶店です。

 

スタンプは店内にあるとのことで店内にお邪魔。

 

アイスコーヒーを飲んで寛ぎたいところですが、この後用事が(泣)

後ろ髪を引かれつつ、8つ目のスタンプを押してコンプリート。

お店を真正面から見た図柄でした。

 

川越市産業観光館 小江戸蔵里

スタンプラリーの達成の証の活版印刷のハガキは3箇所で交換できます。

小江戸観光協会観光案内所、仲町観光案内所、そして、小江戸蔵里。

 

展示蔵の事務室に行って台紙に付属の引換券と交換でハガキを入手。

8つ全部集めたんですか!と言われたのは褒められたのか呆れられたのか(謎)

くれぐれも、スタンプラリーに参加される方は熱中症対策を万全に!

4巻はすでに読了。これで終わりとなると寂しいですね。

弓子さんのこれからも見続けて行きたい気持ちになる快い読後感が味わえる作品でした。

小説の舞台を巡った後、1巻から読み始めて改めて小説の世界観に浸っています。


INFORMATION

小説でめぐる川越スタンプラリー

【開催】平成30年8月1日(水)〜8月17日(金)

【場所】小説にちなんだ8つのスポット

【主催】學のまちkawagoe

【HP】https://manabinomachi-kawagoe.jimdofree.com/

【FB】https://www.facebook.com/events/1933167933402067/

【TW】https://twitter.com/manabinomachi

本のこと、文字のこと

講演&ワークショップ「文字のこと、本のこと。」が開催されます。

さまざまな情報発信が行われ、便利になっている時代だからこそ、文字のことや本の感触、そしてそこから生まれるもの・ことについて伝えたい。本や文字の専門家の方々3名の講演、そして文字のワークショップをお楽しみください。

【日時】8月17日(金)12:00〜16:30

【場所】ウェスタ川越多目的ホール(A/B)

  • ワークショップ 12:00〜16:30

活字をひろって、印刷機で印刷してみよう

  • 実演・解説 12:00〜16:30

写真植字ってなあに?

  • 講演

13:00〜13:50 「活字書体をつくるひと」 今田欣一 氏

14:00〜14:50 「本をつくるひと」 小泉弘 氏

15:00〜15:50 「本を書くひと」 ほしおさなえ 氏

【HP】https://manabinomachi-kawagoe.jimdofree.com/

【FB】https://www.facebook.com/events/184527025747908/