泣いてもぐずっても大丈夫〜ベビーカーコンサート in 川越(第6回)〜

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台風が近づき雨足が徐々に強まってきた10月22日(日)、ウェスタ川越小ホール。

 

小さなお子さんを抱えたお父さんやお母さんが次々と受付を済ませていきます。

今日は「泣いてもぐずっても大丈夫」「0才からOK」の子育て支援コンサート。

ここ川越では5回目の開催となる「ベビーカーコンサート」です。

 

主催は和光市に拠点を「みにこん会」。代表の櫻井幹三に始めたきっかけを伺いました。

小さな子どもがいるお父さん、お母さんにはなかなか行き場がない。

2〜3歳から一流の音楽に触れさせて耳を肥えさせたいと思っても、

そもそもほとんどのコンサートでは乳幼児は入れない。

この状況を打開できないかと考えていたら和光市から文化振興のために何かできないか?

と相談され、5年前から始めました。

当初は実際にベビーカーを持ち込んでいましが、回を重ねるごとに観客は増加。

いまでは、開催の案内をすればすぐに満杯になるくらい盛況だそう。

和光市、川口市、さいたま市、朝霞、練馬、そして川越市で通算40回以上を数えます。

今後、さらに依頼が増えてきており、まさに引っ張りだこの状況です。

櫻井幹三さん

 

この日の出演は、ピアノが佐藤佑美さん(左)、声楽が間瀬田紗代さん(右)。

いずれも東京芸大出身で第一線で活躍されているプロの方。

このベビーカーコンサートの趣旨に賛同して皆さん快く引き受けてくれるのだそうです。

回によってチェロやパーカッションなど楽器は様々。

同じ曲を演奏しても楽器で雰囲気が違う。そんなところも楽しみの一つです。

(声楽)間瀬田紗代さん(ピアノ)佐藤佑美さん

自分も1歳2ヶ月の男の子がいるという間瀬田紗代さん

ウェスタ会場の小ホール(リハーサル室)。

壁際に一列椅子が並べてはありますが、観客はレジャーシートを敷いて座るスタイル。

椅子席だと大人の背中しか見えないが、これだと子供が立てば目線が同じになる。

お父さんもお母さんも子どもも皆んなリラックスして楽しむことができるのだそうです。

 

台風のせいか2〜3割のキャンセルはありましたが、それでも100人近くが来場。

ステージに座ったり、むずかる子もいたりしてザワザワとした雰囲気。

 

佐藤さんのピアノに乗せて間瀬田さんがソプラノを響かせの1曲目。

サウンドオブミュージックのオープンニングが始まると静まり返る場内。

 

続いては、サウンドオブミュージック「全ての山へ登れ」

英語の歌詞にも関わらず聞き入る子どもたちの様子が印象的です。

 

2曲目を歌い終わったところで挨拶。

アンケートでミュージカルの曲をというリクエストをもらってプログラムを組みました。

途中で飽きちゃわないように手遊び歌や絵本歌を入れたりします。

40分なかに12曲。話になるとぐずってしまうので、MCは最小限に抑えるのだそうです。

40分というのも子ども(大人も)の集中力が続く時間

続いては、童謡。この季節にぴったりの「真っ赤な秋」と「紅葉(もみじ)」

お父さん、お母さんも一緒に歌います。

 

今日はお父さんの声がよく聞こえますね。そんな言葉に促されて、2曲目はより大きな声に。

歌に合わせて自然に体が揺れます。

 

次は体を動かします。「おかあさんのおひざ」という歌。

子供を向かい合わせに膝に乗せて、歌に合わせて体を揺らしたり

 

体を密着することで子供たちが安心する気持ちが伝わってきます。

 

今度は選手交代。お父さんの膝の上で「バスにのって」というテンポの良い曲。

右に曲がりますといった歌詞に合わせて、体を右や左に傾けたり凸凹道で体を揺らしたり。

 

ゴーゴーっというフレーズに合わせて、グーにした右腕を突き上げる!

 

オズの魔法使いよりオーバーザレインボー

 

この頃になると飽きるお子さんも出てきたよう。

でも、声をあげてもぐずっても構わない雰囲気が温かく、むしろ心地よく感じます。

 

小さなお友達は前に!とスタッフの声がかかり、腹ペコ青虫の絵本が始まりました。

日曜日の朝に生まれた青虫。

 

ピアノの軽快な音楽に合わせ、月曜日はりんごを一つ、火曜日は梨を2つ食べました、、。

それでもお腹はペコペコと歌う。

 

土曜日はチョコレートケーキ、アイスクリーム、、食べ過ぎた青虫はお腹を壊してしまう。

 

日曜日に美味しい葉っぱを食べ、青虫は大きく成長した青虫はやがて蛹に。

 

素敵な蝶になりました♪

本自体にも穴が空いてたりと仕掛けがあるのですが、人形を用いることで楽しく演出。

 

床でハイハイ。お父さん、お母さんも子供をあやしながら楽しんでいます。

 

「お野菜のうた」、20番まであって、今日は、トマト、パセリ、ニンジンの3曲

カラオケに合わせて、トマトさんと呼べば「ハーイ」という返事も返事もしてくれます。

歌詞の中には、それぞれの野菜の食べ方や栄養素も盛り込んだ以外と難しい歌でした。

 

シャルウィダンスの歌が始まると、

 

マラカスが配られ始めます。

当初は小さな鈴がついたものを使って、回収したら鈴が無くなっていて大騒ぎに。

子どもが飲み込めない大きさで、舐めたとしても洗えば綺麗なるという衛生面。

そんな理由でマラカスにしたのだそうです。

 

小学校のお姉さんもお手伝い。

歌に合わせてシャカシャカという音が会場に広がります。

 

アンパンマンの歌を歌いますの声に、ワーッと子供たちのテンションが上がる。

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勇気りんりんではアンパンマンたちが登場。

 

曲に合わせて子供たちはマラカスをシャカシャカ。

お父さん、お母さんも子供たちと一緒に歌いだします。

 

最後は「となりのトトロ」から「さんぽ」全員で会場内を歩く。

 

歌のお姉さんの元気な歌に合わせて、皆んなで散歩。

 

体を動かすことで気分がほぐれ、楽しい気持ちでエンディングを迎えました。

 

日本の少子化の原因に経済的なものもありますが、安心して子育てできる環境も重要。

こういった活動を通して、お父さんやお母さんの居場所を作っていきたい。

インタビューの中で語っていた、そんな櫻井さんの想いがとても印象的でした。

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取材・記事 白井紀行


INFORMATION

ベビーカーコンサート in 川越(第6回)

【開催】平成29年10月22日(日)10:50〜11:30

【場所】ウェスタ川越 リハーサル室(小ホール)

【主催】みにこん会・こえど

【問合】minikoedo@gmail.com /080-5037-7177(櫻井さん)

【HP】https://ameblo.jp/minikonkai/

【FB】https://www.facebook.com/babycarconcert/

ベビーカーコンサート

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