台風を吹き飛ばす熱い戦い!ウェスタ川越 KOEDO お笑いグランプリ vol.3【決勝大会】
超大型台風が本州に接近し雨降る10月21日(土)ウェスタ川越。
人を笑わせたい、プロのお笑い芸人と同じ舞台に立ちたい、プロを目指す方などのための戦い。
第3回KOEDOお笑いグランプリ決勝大会が開催されました。
出演資格はアマチュアであれば、漫才、コント、モノマネなど笑いのジャンルは問いません。
9月10日(土)にウェスタ川越のリハーサル室で予選会が行われました。
32組から厳正な審査を勝ち抜いた10組のなかから優勝者が決まる。
開場の1時間前から並んでいる人もいて、この日を楽しみにしている人も多いよう。
14時開場、扉が開くと同時に多くの観客が前へ。
1,000人ほどが座れる1階席。前の方から続々と埋まっていきます。
青空球児・好児師匠ら審査員が着席。
明るく都会的な曲とともに登場。司会は予選会に引き続き「千葉チューセッツ」の二人。
右側の伊藤さんは川越市出身で、先週の川越まつりが雨だったことに触れる
「今日はいい天気で」「いや台風来ているでしょ」と笑いを誘う。
ウェスタ川越、柏瀬明彦館長による開会の挨拶。
「観客の皆さんにも投票権がありますので厳しい目で審査していただきたい。
台風を吹き飛ばすくらい楽しんで笑ってもらえればと思います」
続いて、審査員の紹介。
球児師匠「自分達も漫才師なので人に点数をつけたくはないが、一生懸命やらしていただきます」
好児師匠は、ウェスタ川越の会場の立派さに感激されていました。と挨拶。
テレビ埼玉アナウンサーの鈴木崇広氏。
日本テレビお笑いスター誕生を企画立案されたTVプロデューサの加藤敏男氏。
恋のからさわぎなどのバラエティ番組を制作されてきたTVプロデューサの川口浩也氏。
夕刊フジ「東西・今週のご推笑」を連載中の演芸評論家 高山和久氏。
演芸専門劇場「横浜にぎわい座」などの企画する演芸プロデューサの布目英一氏。
ウェスタ川越館長 柏瀬明彦氏の8名とそうそうたるメンバー。
審査員は10点、観客の投票が一番多い組に5点が加算され、得点が多い人が優勝。
前半3組
#1 トゥルットゥー(コント)
消防車のサイレンの音、火事だ!中に若い夫婦が取り残されている。
下手から駆けつけてきた男、服を脱ぎ始め、助けるために飛び込むかと思いきや。
パンツ一丁になって全身を晒す! 「ただの変態やん」
その後も助けると見せかけて裸になるだけ。「やっぱ変態やん」とやりとりが繰り返される。
遂に切れた人の不幸を前にふざけると思わず殴る。
彼が明かした衝撃の結末とは?
予選会と同じくテンポが良い展開とうまいオチでトップの大役を果たしました。
#2 金城と小林(漫才)
手を挙げているのが沖縄出身の金城さん。
「今日は沖縄の良さを伝えるためにオリジナルの昔話をしたいと思います」
ハイサイおじさんのイッテマーカンドダイビー(今日はおじさんのこれとっても美味しいですね。)
むかし、むかしと静かに始まるが、
ヤーと始まった後は、沖縄弁で話し始める。「いや、意味わからんわ」
舞台を所狭しと駆け回る。
審査員の方も言ってましたが、ホールの音響もあって聞きづらかったかな?
#3 リキッドマン
「今日は俺のことを知ってもらうために俺の生い立ちを話そうか」
俺は足立区の生まれで、母乳に炭酸水を混ぜた「ハイボーニュー」を飲んで育ったんだ。
意識して淡々とした口調で、細かなネタを随所に織り込むスタイル。
「親には電子レンジにも感謝しなさいと教育を受けてきた。
電子レンジがあっためているところを見ると泣いちゃうもんね。」
審査員感想
前半3組が終わったところで審査員に千葉チューセッツの伊藤さんが感想を伺う。
「何とも言えないけど頑張ってやってほしい。これからの出演者を楽しみにしたい」と球児師匠
「前説がなく会場が温まるのに時間がかかる。
トゥルットゥーは面白く緊張と緩和が良く引き込まれた」と鈴木さん。
「3組は自己採点されているかと思いますが、狭い小屋でファンが多い中でやっているのと違う。
お客さんも審査員なのでシビアに見ている。皆さんもリラックスして欲しい」と加藤さん。
中盤3組
#4 テキーラサンラライズ(漫才)
「最近わからないことが多いな、松崎しげるとチョコレートの違い」
そのネタで進むかと思ったら、場面転換。
英語が喋り方のコツがあったら教えてほしいなと会話がスタート。
では、出会いの基本、「How are you !からいってみよか」
「ハゥアーユー」「ノー・ハァウアーユゥ!」、「ハゥアーユー」「ノー・ハァウアーユゥ!」
オーバジェスチャーで発音を繰り返す。
外人に話しかけるシチュエーションを演じるが、話しかけるも「ドンタッチミー」と拒否。
「『ドンタッチミー』とか言わずにちゃんと会話せいや!」
「ノー・ドンッ、タッチミィ」と発音落ち。
#5 根元ろ過(フリップ芸)
「これなんだと思う」というタイトルで絵を見せてお客さんに考えてもらうフリップ芸。
ご飯ちゃわんを両手につかむ人
答えは「利き腕がない人」
#6 ロットX
「僕ね芸能人と結婚したいと思いまして、だけど、綺麗な人が多くて一人に絞れないんですよ」
「理想の条件を言ってもらえればあなたに合っている芸能人をいいます」
「年上で、黒髪がロングで、上品な人がいいですね」
「だったら、いまのところ真矢みきさんですね」
「あと、色気がある人がいいですね」「そしたら、アンミカですね」
観客はお笑いを楽しみつつ審査員。投票表紙に、一番面白い組に◯をつけます。
審査員感想
「テキーラサンライズは、簡単な英語を使った分かり易くボケで見てて面白かった」
根元ろ過は、絵から突飛なものが飛び出して来て面白かった。絵がよく見えなかったのが残念
ロットX、真矢みきさん推しでどうなるかと思ったがちょっと落ちが弱かったかも」と川口さん。
「前半の3組よりも聞き取り易くなって土台ができていたと」布目さん。
後半4組
#7 アントーシャプラ(漫才)
東京オリンピック、パラリンピックがあるけど、バリアフリーって世界の人は勘違いしてるんだよね。
優しすぎてさ、誰も俺のこと虐めてくれないだよ。と自虐ネタ。
誰も俺のこと虐めてくれないから、女王様に金払って虐めてもらってんだよ。
ギャルは俺のことを見下した目でみるのがゾクゾクするんだよ。
#8 グランビッション(漫才)
「将来ペット欲しいんだよね」「だったらオススメは犬はどう?」とペットネタ。
チワワはどう?」「チワワって、いぇーめっちゃホリデー」「それはあやや」
「サトウキビ畑」「それは森山良子の歌」とボケるパターン。
「ダルメシアン」「ジ・アルフィ、メリアン」と犬の名前でテンポよくボケていきます。
#9 ダブルアイランド(漫才)
名古屋と言ったら名物は沢山あるですけどね。名古屋といえばやっぱり味噌カツですね。
今日はせっかくなんで、家でも簡単に作れる外郎(ういろう)の作り方を教えます。
材料を混ぜて1時間ほどすれば美味しい外郎に!
続いて、「味噌カ・・、味噌煮込みうどんの作り方」。と味噌カツに行かない。
ひたすら、材料の切り方を説明して、作り方は説明しない。
最後はお待ちかねの味噌カツ、ところが紹介したのは??
#10リバプール
「昨日、友達の披露宴の司会やって、披露宴史上一番盛り上がったんちゃうかな」
と昨日の披露宴の司会の様子を再現。
「皆さま上手にご注目ください。本日の主役、五臓六腑の入場です」
「なんで内臓が出てくるの?新郎新婦でしょ?」
と、言葉のボケやシチュエーションにツッコミを入れつつ披露宴は進行していく。
「それでは、サプライズとしてフラッシュモブをやってもらいましょ」
「いや、それ言っちゃダメでしょ」
「二次会は中央図書館、三次会は群馬図書館」
審査員感想
「大ホールで音響が良くて、テキラーサンライズの頭を叩くペシっという音が良く聞こえた。
アントーシャープラは自虐ネタ、グランビッションは、犬が沢山でできて面白かった。
ダブルアイランドは、川越ネタを入れれば評価が甘かったかも。
リバープールはテンポが良かった」と柏瀬館長
みんな元気良くやっているのがいいなと思いましたと好児師匠が総評を述べました。
ここで審査員の皆さんは優勝者を決めるために退場。
ゲストコーナー3組
こうチャンネル
KOEDOお笑いグランプリ、初代チャンピオンの「こうチャンネル」。
コンビニのおでんの大根が買われるまでのドラマ、餅巾着と大根の恋。
具を巧みに演じ分け、話し始めると、すっと観客を引き込んだのが凄い!
ステレオパンダ
「デパートに行ったら迷子いたんだけど助けることができなかったんだ」
「僕やったら助けることができるね。ちょっとやってみようか」とシチュエーションネタ。
後半はぐれはじめた中学生の息子と親の会話。畳み掛けるような会話が面白い。
青空球児・好児師匠
ウェスタ川越の大ホールを褒めた後、自分たちの苦労話を面白おかしく。
舞台をたっぷりと広く使いながら、笑いを誘いながら淀みく自然に話題を変えていく。
15分間たっぷりと楽しませていただきました。
自分たちが何をやろうとしているかをお客さんに分かりやすく巧みに説明していく。
笑いを目指し、同じ舞台に立つ者として今日の出演者に何か感じ取って欲しい。
そんな思いも感じられました。
後半は、十八番の全て言葉を逆さまにするさかさ漫才「君の名は」
「こんにちわ」を「わちにんこ」という具合、ベテランの凄さに圧倒されました。
審査結果発表
それでは、お待ちかね結果発表です!
柏瀬館長から観客投票第1位「リバプール」と発表。5点が加算されます。
3位は「ダブルアイランド」。
第2位は「テキーラサンライズ」。
「優勝は青空球児・好児さんです」というお約束のボケをかました後。
優勝は「リバプール」に決まりました!
賞品はテレビ埼玉のマチコミの出演権。副賞として10万円の商品券が送られます。
総評は青空球児師匠。
「もうちょっと頑張れと言いたかったです。
同じ芸人として若いうちは大きな声を出して。色気を出さなくて結構です。
自分ができることを一生懸命訴えるというような芸にしていただきたい。
でも、この10組は伸びていくと思います。どうか皆さん応援してやってください」
とエールを贈りました。
こうして、第3回小江戸お笑いグランプリも大団円を迎えました。
来年、この大ホールに立つのは、もしかしたらこの記事を読んでいるあなたかも!?
(御礼:取材を快く許可していただきましたウェスタ川越様、ありがとうございました)
取材・記事 白井紀行
INFORMATION
KOEDO お笑いグランプリ vol.3(決勝戦)
【開催】平成29年10月21日(土)14:30〜16:00(入場無料(全席自由))
【主催】指定管理者NeCST(ネクスト)
【HP】http://www.westa-kawagoe.jp/event/detail.html?id=793