春が待ち遠しい、河童とともに水際散歩〜御伊勢塚公園〜
川越には幾つも川が流れていますが、小畦川もそのひとつ。
小さな川ですが川原は整備されていてのんびりと歩くにはピッタリです。
‖ 御伊勢塚公園
その川沿い、伊勢原にあるのが御伊勢公園。
ここの入り口にはちょっと変わったモニュメントが3つ並んでいます。
まるでそろばんの玉のようなものが乗っていますが一体なんでしょうか?
ここは、「かっぱ広場」とよばれ、こんな伝説に基づいています。
昔、名細の小畦川の小次郎、川島の伊草の袈裟坊、坂戸の小沼のかじ坊という3匹のいたずら好きの河童がお伊勢参りに出かけました。3匹は宿場で大盤振る舞い、茶店で一番高いものを食べ、土産は一番高いものを買うなど金遣いが荒いので、怪しんだ店の主人がお金をよく調べてみるとタニシのフタ。それがばれた3匹はさんざんしぼられて、すっかりおとなしくなり、それ以降は2度と旅に出なくなりました。(川越教育委員会発行 川越の伝説 P126 「かっぱの伊勢まいり」より抜粋)
また、河童の小次郎に付いては鯨井史にこんな記述があるそうです。
河童の小次郎(伝説名)小畦小次郎なる人いつの世にか小畦川の辺に住み、資源の乏しかった昔の村の共有蛋白源たる、川魚をみだりに、夜、こっそり一人占めにしようとする魚取りを姿を見せず「オイテケ、オイテケと言っていましめました。又大水のあとや、河の深いところは川泳ぎに行く子に「これこんな日に川に行くと河童の小次郎に引きずり込まれて、シリからハラワタを引きずりだされるぞ」と、つい大正年間迄子供の親にいましめるほど、危険な小畦川での川泳ぎに対する安全策を施した。つい、昭和初期迄、鯨井の大人達は、河童の小次郎として、伝説化して、みだりな負取り、危険な川遊びの防止を、小畦小次郎に、あやかり、事よせて、世のいましめとして、今日に至った。(鯨井史より抜粋)
林の中にはアスレチック公園があって子供達が楽しそうに遊んでいました。
修景池には2つの噴水。池の回りをぐるりと歩くこともできます。
広々とした多目的広場。季節柄、凧揚げに興じる親子連れも見かけました。
御伊勢塚公園には、他にもテニスコートやゲートボール場もあります。
御伊勢塚公園の名の由来とした塚がありました。
霞ヶ関の的場には、「的場六十六塚」と言われるほどたくさんの塚があり、御伊勢塚もその一つです。
「御伊勢塚」の由来は、土地の人たちが御伊勢参りをしたくても”抜け参り”は御法度であったため、この地に御伊勢さんをお祀りし、御伊勢参りの代わりとしたことから、この名がついたと言われています。
階段の上はちょっと広場にはなっていました。
特に御伊勢にまつわるモニュメントなどはありませんでした(^^;)
‖ おいせ橋通り
御伊勢塚公園の前の通り「おいせ橋通り」沿いには、桜並木が続きます。
長さ500メートルの歩道と道路の3列で植えられ、春には見事な桜のトンネルができます。
‖ 小畦水鳥の郷公園
小畦川を挟んで向こう岸には「小畦水鳥の郷公園」があります。
洪水を防ぐための調整池ですが、池の回りは散策路があってバードウォッチングに最適です。
調整池はフェンスで囲われていることも多いですが、ここは水際まで降りることができます。
のんびりと泳ぐ鴨の群れ。
ごれは、ゴイサギかな?
池の小島の木の上に止まって羽根を休めていました。
あ、ここにも河童が(笑)
川越の郊外には散歩というより散策にぴったりなところが沢山あります。
ここも、また、桜の季節に散策に来よう。
WRITER NORI
INFORMATION
御伊勢塚公園
【住所】川越市伊勢原町3丁目3
【HP】http://www.city.kawagoe.saitama.jp/kurashi/sports_koen/koen/oisezuka.html