泥の感触を楽しんでみんなで力を合わせて米作り〜かわごえ里山イニシアチブ(田植えイベント)〜
取材・記事 白井紀行
電車の車窓からぐんぐん伸びる稲が見られる季節。
4月末に種まきを行なった苗も十分育ち、5月26日(土)に田植えが行われました。
※この前に、苗箱から出た余分な根は根切りという作業を行っています。
こちらが種まきと苗床作りのときの記事
ポット苗を田んぼに移動
青々とした苗を軽トラックに載せて、田んぼに運ぶ。
田んぼの畔にポット苗箱を2反で48枚。これを4枚1組で並べていきます。
こちらの田んぼは田植え機で苗を植えるので、これが効率が良いそうです。
田植え機に入れる前に、苗の穂先を刈りそろえています。
田植え機がスムーズに移動できるよう、4辺を柄振で均(なら)します
水が少なめだったので用水路を堰き止めて増やす。
本日の作業を伝えます
かわごえ里山イニシアチブの代表、増田さんが挨拶。本日の作業工程を伝えます。
二反の田んぼの半分弱は、田植えのイベント用で手植え。
谷道さんが田植えの方法をレクチャー。
苗をつまむように持ち、指の第二関節付近の深さで植えていきます。
田植えイベントの始まり
お母さんに手を引かれて、さあ、田んぼに入ろう!
足がずぶりとぬかるみに入る感覚に驚いて思わず逃げ出す(><)
お母さんに促されてしっかりと足を踏み入れました。
こちらは、ヌルヌルした泥の感触を楽しんでいます。今日が2回目の田植えとか。
畔の両端から声を掛け合ってロープを渡す。
ロープには30cm間隔に目印が付いていて、それを目安に苗を植えます。
一列が植え終わったらロープを引き上げて30cmずらし、再び、苗を植える。
畔にも30cm間隔で目印を付けたロープが貼られている。
これで、縦横30cmのマス目で苗を植えることができます。
あとは、これをひたすら繰り返す。
泥に足を取られながら、腰を折って植えるので結構、重労働。
お子さんのいたずら? 背中にぺったりときれいな手形(笑)
今日の天気は曇り。それほど暑くないので田植えも順調。
半分ほど終わったところで一息。熱中症予防に水を飲んだりします。
既に全身泥だらけなので、田んぼにダイブ。気持ちいいんです。
さて、作業を再開。もう一踏ん張り。
みんなで力を合わせてお昼前に、田植えが終わりました。
泥だらけになった足をビオトープでざっと洗い流す。
こちらは用水路で足を洗う。入間川から引いた水が冷たくて気持ち良い。
例年なら入間川は渇水気味ですが、今年はまだ水が潤沢にあります。
お昼を食べ終わった子どもたち。橋を渡ったり飛び跳ねたりして大はしゃぎ。
田植えが終わったばかりの田んぼ。アマガエルが顔を覗かせていました。
抑草ペレットを田んぼに撒く
バケツにザーッと空けているのは米ぬかで作った抑草ペレット。
無農薬・無化学肥料での有機稲作のため、抑草も自然のものを使います。
ちょっと香ばしくて美味しそうな匂いに子供たちも興味津々。
エイ!と、畔から豆まきのように抑草ペレットを散布。
子どもたちも一生懸命投げますが力及ばず。
ほとんど、手前1メートル付近に落ちてしまいましたが(^^;)
田植え機での田植え
今年、新規投入した田植え機。ちょっと曲がってしまいました。
どれだけ綺麗に真っ直ぐ植えられるか?農家さんの腕の見せ所とか。
爪で苗を持って植えていく。ポット苗専用の田植え機の機構に感心します。
さて、この田植え機の進め方は実は失敗。
このまま進むと、その先は隣の田んぼ。右は用水路で出られない。
止む無くバックで戻りましたが、YouTubeでは幾つかやり方が紹介されてました。
農家さんでも課題らしく、手植えで対応しているところもあります。
自然を相手にし、短時間で効率よく作業を進めるために段取りや工程を考える。
記事で紹介しているのはほんの一部。準備や後片付けに多くの作業があります。
ご飯茶碗一杯のお米ができるまで、どれだけ大変かを実感します。
手植えの終端から畔までは東洋大学(総合情報学科)の実験田。
植える間隔などの条件を変えて収量調査を行います。
3年前から取り組んでいるマコモタケ。
今年も川越そば商組合青年会が5月30日に田植えを行いました。
川越まつりで街のムードが盛り上がる9月下旬から市場にも出回ります。
水管理、雑草との戦い、天候などなど。収穫までは稲作は気が抜けません。
日々の活動の様子は、かわごえ里山イニシアチブのFacebookでもご覧ください。
INOFORMATION
生きもの育む田んぼプロジェクト2018
【開催】平成30年5月26日(土)9:00-15:00
【場所】かわごえ里山イニシアチブ「プロジェクト田んぼ」(川越市福田)
【HP】http://kawagoesatoyama.ciao.jp/
【FB】https://www.facebook.com/kawagoesatoyama/
【TW】https://twitter.com/kawagoesatoyama
記念講演会のお知らせ
「いのちを語るなら土を語ろう」
~農業が時代の扉を開き、地域が日本や世界を変えていく~
【日時】平成30年6月30日13:30~16:00(13:00より受付)
【場所】川越市北部地域ふれあいセンター (多目的ホール)
【登壇】菅野芳秀(かんのよしひで)氏
【FB】https://www.facebook.com/yoshihide.kanno.12
【費用】無料