ミニ・インタビュー ~保育士 武井 香梨さん~
今年2月のサイトリニューアルにともない、「こども」のカテゴリが登場しているのをご存じでしょうか?
ローカル・メディアというとグルメ記事やイベント、観光スポットなどの情報が主です。
そこに「子どもと一緒に楽しむ」という視点で街を見て発信しているのは、保育士でもあり我々カワゴエ・マス・メディアの一員でもある武井香梨さんです。
小さなお子さんを持つ若い世代に気軽に読んでもらえれば、という思いで始めたのがシリーズ「小江戸の公園であそぼう♪」です。
知っているようで意外と知らない保育士さんの仕事って?どうして公園シリーズを?これからどんな取材を?等、お話を伺ってみました。
―保育士になったきっかけをおしえてください。
子どもの頃からなりたい職業でした。それは年月がたっても変わりませんでした。
短大で幼児教育を専攻、資格を取得し、卒業後はそのまま保育士として働いています。
保育士以外になりたかったものは・・・・雑貨屋さんです。好きなので!
―保育士さんの一年を通じてのお仕事を教えてください。
私が勤めている職場は、0歳児から2歳児までの子ども達がいます。全部で19名です。
4月は結構忙しい時期です。新しい子どもたちが入園してくるので、その対応に追われます。親御さんと初めて長く離れて泣く子が多いです。中には一日中ずーっと泣いている子もいるんですよ。
最初はあまり泣かないなぁと思っていても、入園してしばらく日にちがたったころに泣き始める子もいて様々です。慣らし保育期間中のこの時期、新入園児はとにかくみんな泣くんです。(笑)
同じくこの時期に職場復帰したお母さんも生活のリズムをつかむまでは大変そうで、何かと気ぜわしい雰囲気です。
保育園になれたかなと思う頃、ゴールデンウィークがあるので、親御さんと楽しく過ごしたお休み明け後はまた号泣する子どもたちが増えます(笑)
気候がよい5月の中旬くらいに親子で少し遠出をするおでかけ会(遠足)があります。
夏を迎えると、園内に小さなビニールプールを出して水遊びをします。
親御さんに持ってきてもらった水着に子どもたちを着替えさせるのですが、この時期だけでなく常にお着替え等(タオル、エプロン等)は用意してもらっているんです。
汗をかいたり、外で遊んで泥だらけになったりするので、すぐに着替えが必要です。
秋から冬にかけては、ハロウィーンやクリスマスと大きな行事が続きます。室内の飾り付け、園内での催し物の企画、出し物の練習をしたり、制作物を作ったりします。園内での作業では追い付かず、家に持ち帰って作ることもあります。
年末年始は特に大きな行事はなく、2月に節分、3月にはお祝い式という卒園式があります。今の職場(保育園)では3歳になった年にみんな卒園していきます。
―普段の一日はどのようなスケジュールですか?
一日のスケジュールは、朝登園してきた子ども達にそれまで遊んでいたおもちゃを片付けてもらい「おあつまり」といって9時頃に一度集まってもらいます。
それから朝のおやつの時間になります。その後おむつ替え等をしてから9時半くらいから11時半ごろまで2歳児は外にお散歩に行きます。0歳から1歳は11時くらいまで外に出ます。お散歩が嫌だという子どもがいたら一緒に園に残って遊びます。
夏は散歩から帰ってきた子ども達のシャワーがあります。雨が降ると、室内で体操やボールを使ってなるべく体を動かして遊ぶようにしています。
午前中の散歩やお遊びを終えたら昼食です。
子ども達の食事は専任の方が作っており0歳児はミルク、離乳食1歳児、2歳児は幼児食と分かれています。私たち保育士はお弁当を持ってきているんです。
お昼が終わったらお昼寝です。この時間を使って私たち保育士は掃除や事務処理をします。
15時になったら子ども達を起こして午後のおやつの時間です。ヨーグルトや手作りの軽い食事などを出します。そのあとは自由に遊びます。暑すぎたり寒すぎたりしなければ夕方もお迎えまでの時間散歩にでることもあります。
―保育士として働いてみていかがですか?
保育士は子どもと遊ぶことがほとんどだと思っていらっしゃる方も多いと思います。でも事務仕事も意外と多いのです。子ども達ひとりひとりに書類を作っており、様々な事柄を記録しています。また、親御さんとは連絡帳を通じてお子さんのその日の様子や活動内容などを報告しています。
行事の準備・毎月の制作もあります。行事の準備は保育をしながら行うので、結構大変だなと感じることもあります。
行事ではお預かりしている子ども達のほか卒園児も参加できるものもあり、その時に「先生ー!!」と駆け寄ってきてくれると、ああ、覚えていてくれているんだ!ととても嬉しくなります。
―親御さんとはどんなことをやり取りしているのですか?
先ほども言いましたが、連絡帳でその日あった様々なことを報告しています。そのやりとりの中で子育てについてちょっとしたことを尋ねられたり、相談されることがあります。わからないことは先輩の先生方にアドバイスをいただきながら返事を書いています。
参考になるかもしれないので、ここでいくつかご紹介しますね。
「トイレトレーニングについて」
まずはトイレで座ることに慣れる、を目指します。 慣れてきたら、少しずつ始めていくようにします。そのうちだんだんとトイレでの成功が増えてきますよ。寒いときより暖かくなってきたら始めやすいかもしれませんね。
「家ではごはんを食べないのですが・・・」
お家と保育園とではやはり雰囲気も変わります。お友達と一緒だと食べられることも多いですよ。と、園の様子などをお伝えしています。
「歯磨きはどうしたらよいでしょうか?」
お子さんの好きな歌を歌いながらだったり、人形(パペットなど)を使ってみるのもいいかもしれません。やらなければ、というより楽しみながら歯磨きを、ということを伝えています。
―親御さんとやり取りしていて気づいたことはありますか?
「連絡帳」には、その日に行ったお散歩の場所なども書いています。
そこに「〇〇のそばで電車を見てきました」「今日は〇〇公園に行ってきました」と書くことがあるのですが、「そこはどこにあるのですか?」を聞かれることが多かったのです。
もしかしたら大きな公園は知っていても、小さな子どもたちを遊ばせられる近所の公園や、子ども達が喜ぶ場所などは意外と知られていないのかも?と感じました。
私が紹介するのは、今勤めている保育園のお散歩コースになっている公園がほとんどなんです。
どんな遊具があるのか?は、もちろん、実際どんなふうに子どもたちが遊んでいるのか?なども細かくご紹介しようと思って頑張ってます!
―保育士さんとして、あるいは個人としてカワゴエ・マス・メディアでこれからどんなことを発信していきたいですか?
当法人のサイトではリニューアルにともない新しく「こども」というカテゴリーができました。せっかく保育士をしているので、この経験を活かした取材をしていきたいです。
今はまだ公園の紹介ですが、雨でも遊べるような施設や、お子さんも一緒でも気軽に入れるようなお店の紹介も紹介出来たらいいなと考えています。
観光客が多い川越ですが、トイレや授乳室の場所などわかりにくく少ないと思います。お店の紹介に合わせて、そういった場所の案内もしていけたらいいなと思っています。
若いお母さんも増えてきているので、そんな世代のお母さんが読みたくなる記事を書いていきたいです。
―最後にひとことをどうぞ!
記事を読まれている皆さんの中で、子ども達を遊ばせるのにおすすめの公園がありましたら取材に行きますので、ぜひ教えてください。たくさんの情報をお待ちしています♪
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カワゴエ・マス・メディアのメンバーとしては一番若い武井香梨さん。
日々子ども達や親御さんと向き合い、課題を見つけ行動する姿はとてもたくましい!です。
一方、雑貨屋さんや大正浪漫夢通りで行われた花嫁道中の紹介記事も手がけており、若い女性ならではの感性ものぞかせています。
これからも、たくさんの記事をお願いしますね♪
取材・写真 本間 寿子