アレルゲンを知って皆んなで一緒に食べよう〜とわママ工房〜
「アレれぴ」とは、アレンジレシピの通称。
何のアレンジかというと、アレルゲン特定原材料27品目が不使用の総菜やお菓子。
それを製造販売している「とわママ工房」の河村さんをお尋ねしました。
河村さんは、栃木出身。独学で調理師免許を取得。
息子さんが重度食物アレルギーで27品目以外の食物アレルギーが持つことが判明。
ママ友の持って来たお菓子で27品目不使用の食品を扱う辻安全食品を知る。
その食材を使ってアレンジしたレシピを作っているうちに本を出版するまでに。
そのきっかけとなったのが辻安全食品(http://www.allergy-food.jp/)
アレルゲン成分が混入しない安心、安全かつ美味しい食品を販売。
JALやANAにも食物アレルギー対応の機内食を提供しています。
ところで、特定原材料27品目って何か分かりますか?
症例が多い「えび、かに、小麦、卵、乳」と症状が重い「そば、落花生」
これら7品目は原材料として食品には必ず表示が義務づけられています。
そして、鮑、イカ、イクラ、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、胡桃、ごま、鮭、鯖、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、松茸、桃、山芋、りんご、ゼラチンの20品目。
これらは、表示が推奨されるものとなっています。
日頃の食事を振り返れば27品目を使わないレシピはかなり難しいことが分かります。
例えば、醤油や味噌も大豆が材料なので、隠し味としてさえ使えません。
しかも、それを毎食考えなければならない。いかに大変か想像がつくでしょう。
しかし、辻安全食品のカタログを眺めていると普通の通販食品と遜色ありません。
また、金額もそれほど割高でもありません。
ガラスの引き戸の向こうの部屋が「とわママ工房」の工房。
外部からごく微量でも特定原材料27品目が入り込まないよう管理されています。
そのため、一般の人は部屋に立ち入ることをお断りしているそうです。
河村さんも工房に入る時は、事前にシャワーを浴び、今の白衣を着替える。
それくらいアレルゲン不使用の食品を製造するには厳重に行う必要があります。
こちらが、とわママ工房で製造直売しているお菓子の数々。
そういわれなければ普通のものと同じに見えるマドレーヌ。
原材料を見れば、小麦粉、卵、牛乳をいっさい使っていません。
チョコレートパイも中に生クリームが入っているように見えます。
原材料には、米粉、タピオカ粉、澱粉、てんさい糖などが使われています。
お米がアレルゲンという人もいるので、サクサクというサゴ椰子の澱粉も使われるそう。
ハートぷちマフィンとキャラメルを試食させて頂きました。
最初に解凍した方を頂く。もっちりとした食感とお餅を食べているような味。
まだ、解凍しきっていない方は、お米感がより薄まった感じ。
息子さんが美味しいとお気に入りの食べ方だそうです。
生キャラメルに見えるこちらもお米から。優しい甘さは米麹を使用。
「とわママ工房」やレシピを作ったのは、家族全員で同じものを食べたかったから。
27品目不使用な食材を使っても、調理器具や皿でアレルゲン物質を扱えば意味が無くなる。
だったら、27品目不使用で美味しいものを作ってみんなで食べれば良い。
そんな思いから始めたのだそうです。
写真が小さくて分かり難いですが、みんな好評だったたこ焼き風(vegeたこ)。
マッシュポテトとタピオカ粉などで作っています。
上に掛かっているマヨネーズも卵をいっさい使っていません。
大豆を不使用の醤油や味噌なんかも辻安全食品で扱っているそうです。
卵や肉を使わないそぼろ弁当。
錦糸卵はタピオカ、マッシュポテト、カボチャパウダー。
お肉はきびや粟、タピオカでできています。
自宅でゆっくりと本を眺めるて、どれも美味しそうで何より身体に良さそうと思いました。
河村さんの話しを聞いて記者はこう理解しました。
例えば、砂糖と塩を間違ったのなら笑って済ませることはできるかも知れません。
でも、砂糖と洗剤を間違ったら笑って済ませる人はいるでしょうか?
自分が食べたり飲んだりするものに、もしかしたら洗剤が入っているかもしれない。
そんな危険に常にさらされているのがアレルギー体質の人なんだと。
実際にあるとき急に、カニやエビで症状が出ることもあり決して人ごとではありません。
ただ、理解してもらうのは難しい。
調理専門学校でさえ、2年間で1時間しかアレルギーの授業はないそうです。
‖ 告知
とわママ工房の商品は辻安全食品で購入できる他、工房での不定期直売しています。
また、CLOVER plus(仲町15-5)では不定期でf.k.t.cafeを開催し、次回は8月10日。
こちらでは、とわママ工房の商品を実際に食べてみることができます。
野菜(ベジ)と27アレルゲンレスの融合はこれらかのとわママ工房のテーマ。
それを実践したお弁当は食材の入手の都合から4日前までにご予約とのこと。
※とわママ工房のコンセプトに沿って、会場での調理は行っていません。
前回の様子はこちらをご覧下さい。
http://ameblo.jp/cloverplus2014/entry-12171553460.html
また、8月8日は息子さんが講師になってラッピングトレインの講座もあるそう。
こんな感じのを作るそうです。他に京浜急行も見せて頂きました。
‖ とわママ工房の場所
記者も最初入り口が分からずにかなり長い時間探してしまいました(^^;)
川越市駅の先の踏切を渡って、入間川街道を富士見中学校方向へ。
本種寺が右手になったら、
この間に入って行きます。
この路地を奥まで進むと。
この看板が見えたら、とわママ工房に到着です。
※直売開催日など詳しくはFacebookでご覧下さい。
河村さんから卵アレルギーでもオーガニックの餌を食べた鶏なら大丈夫という人もいる。
そんな話しも聞きました。もしかしたら、食べ物そのものでなく餌の化学物質に反応している。
かわごえ里山イニシアチブでは、無農薬の有機稲作に取り組んでいる。
食の安全というのは根本では繋がっていることを改めて実感しました。
取材・記事 白井紀行
INFORMATION
アレれぴ.cpm(とわママ工房)
【住所】川越市野田町1-5-2
【電話】049-247-4344
【FB】https://www.facebook.com/arerepi/
【TW】https://twitter.com/towamamastudio