日夜、私たちの命を守る消防隊の晴れ舞台〜平成28年消防出初式〜
ぽかぽかと晴れて真冬とは思えない陽気の中、「消防出初式」が行われました。
開会式、式辞、あいさつ、祝辞と続き、次はくす玉割り。
澄み渡った青空に一直線に伸びる銀の梯子に付けられた金色のくす玉。
来賓の方々が手に紅白の綱を握ります。そして、川越市消防音楽隊のファンファーレ!
「祝 消防出初式」と染め抜かれた垂れ幕が、さっと下りてきました。
‖ 木遣りと梯子乗り
川越鳶組合の木遣りが声が波のうねりのように静かに力強く響き気持ちが引き締まります。
鳶口で支えられすくっと立ち上がった青竹の梯子。
それを軽々と登って行く鳶さん。
てっぺんに腰かけてスッと広げるのは「祝 謹賀新年」の垂れ幕。
その後、様々な技が披露されて行きます。
一瞬、「落ちそう!」とドキッとする技もあって見る方にもスリルがあります。
次の鳶さんに交代。
足首に付けたカナビキで身体を固定。地面と垂直に直立。
華麗に繰り広げられる「わっぱ技」
観客らは上を向きっぱなし(笑)
技が決まると大きな拍手!
そして、最後は3人の鳶さんが梯子へと上る。
3人の重さは相当な者だと思いますが、梯子は安定しています。
演技者と支える者、その呼吸が1つになって最後の大技が決まりました!
‖ 消防部隊訓練
埼玉で大地震が発生したと想定した消防部隊訓練。
左下は倒壊した家屋の下敷きになった被災者。
タランタランという緊急地震速報のチャイムが鳴り、その後ゴーッいう音。
会場の空気が代わり、一挙に緊張感が高まります。
消防部隊訓練の開始を報告します。
消防音楽隊が演奏するのは、消防士の物語「バックドラフト※」のテーマ曲。
※料理の鉄人のオープニングといった方がピンと来ると思います。
救出に向けて一瞬の迷いも無く、それぞれの役割を的確にこなす消防隊員。
チェーンソーで角材をバリバリと切断。
実際に災害が起これば、もっと混乱した現場の中で行われることになる光景。
一刻を争うという緊張感がこちらまで伝わってきます。
無事に救出され担架に乗せられる被災者。
手当をするために安全な場所へと運ばれます。
コンクリートの家屋から火災が発生!
なかに人が閉じ込められているという情報も入ります。
ポンプ者からホースを伸ばし消火活動にあたります。
こちらでは、現場指揮本部が設営されました。
レスキュー隊が到着、指揮者が救出の指示を出します。
ガガッガとコンクリート掘削機の音。サイレンと共に救急車も到着し待機。
丸鋸で壁に穴を空けて中に閉じ込められていた人を救助。
救急車へと運び込みます。
1月17日は今年で21年目を迎えた阪神淡路大震災、記憶に新しい3月11日の東日本大震災。
それらが目の前の繰り広げられる訓練とが重ね合わされる。
命を張って命を守る消防隊員の姿に感動し、涙が溢れそうになりました。
‖ 消防車両分列行進
市役所通りにずらりと並んだ各地区の消防車。
子ども達に手を振りながら目の前をゆっくりと通り過ぎて行きます。
‖ 一斉放水
市役所前にポンプ車が集まり一斉放水。
抜けるような青空に白い水柱が立ち上がります。
放水を終えたポンプ車の列。
各地区の消防隊員が会場に駆け足で集合。
市役所の屋上に掲げられた日本国旗が下ろされ、会場全員で三本締め。
閉会の挨拶が有り、平成28年度消防出初式はお開きとなりました。
望まなくても火事・病気・怪我や事故・災害には、いつ遭遇するか分かりません。
私たちの命を守るために、日夜活動する消防隊の姿を知ることができました。
取材・編集 白井紀行
INFORMATION
川越地区消防組合「平成28年消防出初式」
【日時】平成28年1月10日(日)9:00〜11:00
【場所】川越市市役所 南側来庁者用駐車場(川越市元町1-3-1)
【HP】https://www.119kawagoechiku.jp/soumu/dezome/dezome.html