八重桜の咲き誇る境内で奉納された上戸の祭礼〜ささら獅子舞〜
ソメイヨシノの花が散り、八重桜に主役が移った上戸日枝神社。
ここで4月19日(日)に上戸芸能保存会による「ささら獅子舞」が奉納されました。
(ちなみに同じ日に石原の観音寺でも「ささら獅子舞」が行われていました。)
鎮守御祭禮と祭礼を意味する奉納のぼりも掲げられています。
神主による祝詞の奏上。
上戸日枝神社の獅子は、女獅子、中獅子、大獅子の3頭。
享保3(1718)年の作で川越市内では最古の獅子頭だそうです。
奏上が終わったら獅子頭を身につけます。
参道をしずしずと進む一行。
そして、境内に描かれた円陣を回ったら定位置にスタンバイ。
上戸のささら獅子舞は、悪霊を追い払い境内を清める踊りから始まります。
次に黄泉の国との境を表す竿の下をくぐり抜けて行く。
篠笛の演奏に合わせて唄人が祭りを盛り上げます。
それに応えるように獅子頭の舞いにも熱が入ります。
天下泰平、国家安穏、五穀豊穣などを願う口上の読み上げ。
それを神妙に聞く仲立ち(蠅追い)と三頭の獅子
それに対するお褒めと御礼の口上のやりとりがされます。
写真右の被り物が「ささら子」と呼ばれ、手に持った楽器を演奏します。
獅子は腹に括り付けた太鼓を打ち鳴らす。
仲立ちが軍配と語弊を降ると、獅子頭はそれに合わせて飛んだり撥ねたり。
こうして、30分程で今年のささら獅子舞の奉納が終わりました。
その後は、獅子と一緒に撮影タイムが始まりました。
ささら獅子舞は関東地方を中心とした東日本に広く分布しています。
http://ir.minpaku.ac.jp/dspace/bitstream/10502/3231/1/KH_026_2_001.pdf
二頭の獅子が一頭の雌獅子を巡るストーリー展開があるなど、地域毎に特色があります。
かつては一行が各家々を回り、村長にご馳走になって獅子舞で終わるものでした。
今は、上戸芸能保存会の方が伝承していますが、後継者不足に悩んでいるそう。
奉納の際に踊りの意味を解説していましたが、HPにあればより興味を引くかもしれません。
5月3日の川越春まつりでは、11時にまつり会館、12時に蓮馨寺でも披露されます。
石原のささら獅子舞も見られるそうですので、ぜひ、おいで下さい。
INFORMATION
奉納ささら獅子舞
【住所】川越市上戸316-1(上戸日枝神社)
【踊り】上戸芸能保存会