シャクシャクとした歯ごたえと甘み、川越の名産として期待の食材〜マコモタケ〜

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取材・記事 白井紀行

 

「マコモタケ」という某携帯会社のキャラクターにも似た(笑)ちょっと気になるこの名前。

見たり聞いたり、あるいは食べたことある人はいらっしゃいますでしょうか?

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「マコモタケ」は、「マコモ(真菰)」の茎の根元が黒穂菌(クロホキン)に寄生して膨らんだもの。

「マコモ」は水辺に群生するイネ科の植物で、東アジア、東南アジアに生息。

日本でも全国の沼・河川・湖で見られ、川越では伊佐沼にも水質浄化の目的で植えられています。

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また、伊佐沼近くの用水路にも自生していて以外と身近な植物なんです。

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夏に「マコモ」を刈っている人を見かけたので声を掛けました。

葉っぱが腐り難いので、このように丸めて西瓜の敷き藁に使うのだそうです。

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「マコモ」は古来から霊力がひそむ不思議な植物。霊を呼ぶ植物とも云われてます。

注連縄や、霊を運ぶ馬や牛の形をした「マコモ人形」をお盆に飾るという風習が関東各地にあります。

川越市立博物館でも「マコモ馬」作り体験が行われていました。

生鮮市場TOPでも「マコモ」の葉が売られているのを見かけた位に、実はポピュラーな存在です。

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マコモタケの収穫体験

そんな「マコモ」を川越の新たな名産にすべく、収穫体験と試食会が9月20日に行われました。

「かわごえ里山イニシアチブ」「みやび会」「みなみかぜ生き生きたんぼの会」からなる約20名が参加。

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福田の高梨農園に集合し、「かわごえ里山イニシアチブ」増田さんと田崎さんよりの挨拶と工程を説明。

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「マコモ」は、高梨農園から、車で数分の処にある一反の水田で栽培されています。

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「マコモ」の背丈は2メートル余り。成人男子の背丈を越えているのが写真からも分かると思います。

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収穫したばかりの「マコモタケ」を手にしているのが谷道さん。

これまで伊豆で「マコモ」の栽培をされていましたが、今は川越で広めようと取り組んでいます。

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鎌で根元と葉っぱを切り落とす。

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表面の葉を剥がすと現れる真っ白な可食部。これが「マコモタケ」です。

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まずは、輪切りにしてそのまま生で頂く。シャクシャクとした歯ごたえとほのかな甘みの癖の無い味。

なかなか味の表現が難しいのですが、えぐ味や青臭さは全くありません。

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こちらが刈り取る前の「マコモ」で、根元が膨らんでいて白い肌が見えているのが分かりますか?

膨らむ兆候は数日前から見られますが、収穫できるかはその日にでないと分からないそうです。

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これを根元から刈り取ります。

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さっそく、全員で「マコモダケ」の刈り取り体験!

収穫したばかりの「マコモ」を手に素敵なポーズは「みやび会」代表の柏井さん。

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普通の長靴だとそのまますっぽ抜けてしまうので裸足で水田の中へ。

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日当りの加減なのか、この日収穫出来た「マコモタケ」はほとんどが畦道沿いでした。

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およそ30本の「マコモタケ」が収穫できました。

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根と葉の部分を年期の入ったカッターで切り落として行きます。

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こんな風な姿になると野菜らしく見えてきますね。

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「マコモ」の葉は乾燥させて粉にすると「マコモ茶」として飲むことができます。

「マコモ」は夏に葉を一旦刈り取っても、再び2mの高さまで伸びる生命力の強い植物です。

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そのパワーを凝縮した「マコモ茶」は、とても爽やかな味がします。

個人的には熱湯よりも冷やした方が美味しく感じました。

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マコモタケ試食会

さて、お昼を過ぎてお腹はぺこぺこ。試食会の会場は川越市北部地域ふれあいセンターです。

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谷道さんの奥さんが手にしているのが「マコモタケ レシピ」

「マコモタケ」は中華、フレンチ、イタリアンなど特に油との相性がとても良い野菜。

今日は試食会とあって、「マコモタケ」の素材を生かしたメニューとなります。

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レシピが配られ4班に分かれて調理を始めます。

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こちらの班で作るのは台湾で良く作られるという「マコモタケ」の卵いためとキンピラ。

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千切りにした「マコモタケ」と「ニンジン」をさっと油で炒める。

卵いためは最後に溶き卵を絡め塩で味付け。キンピラは醤油、砂糖で味を整えます。

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「マコモタケ」の天ぷらは、輪切りにして衣を付けて揚げます。

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揚げたてのいい匂いが漂ってきます。

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「マコモタケ」の炊き込みご飯(谷道さんの奥さんが予め作って来たものです)。

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これをおにぎりにすると、見た目はタケノコご飯にも見えます。

実際に「マコモタケ」はタケノコの代わりにもなり、幅広い料理に使える食材です。

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こちらは、千切りにした「マコモタケ」をさっと湯通し。

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同じく軽く湯通ししたキャベツ、ニンジン、キュウリと和えて「マコモタケサラダ」に。

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「マコモダケ」の包み焼き。アルミホイルで包んでフライパンで10〜15分蒸したもの。

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こちらは、山葵醤油やマヨネーズ、海苔の佃(つくだに)のディップで食べます。

「マコモタケ」は加熱してもクタッとなることなく、シャクシャクとした食感を残します。

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調理が終わった「マコモタケ」料理を各テーブルに配膳。

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煮出した「マコモ茶」を入れて

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いただきま〜す♪

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「マコモタケ」は熱を加えると少し甘みが増します。

細長く切って「マコモタケの天ぷらそば」というのも合いそうな気がします。

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おにぎりの塩気がマコモタケのほのかな甘さを引き立てます。

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これからの活動

試食会の後は勉強会。

かわごえ里山イニシアチブの増田さんの講演は「みんなで連携して生き物の賑わいを取り戻そう!」

農薬の使用による人間や生物に及ぼす弊害、無農薬田んぼがもたらす豊かな環境と生物多様性。

そして、今後の取り組みが紹介されました。女子田んぼなど女性の活躍や連携もキーワードの一つです。

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谷道さんからは、「マコモタケ」の話し。手にしているのはマコモ茶のパックです。

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同じくかわごえ里山イニシアチブの田崎さんからは、田んぼ活動やマコモタケの普及について。

「マコモタケ」の地域ブランド化も計画されています。

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みやび会の柏井さんからは、食の安全、地産地消、地域コミュニティについて駆け足で。

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オリンピックを契機に、2020(にこにこ)プロジェクトと呼ぶ環境と健康に配慮した「川越モデル」を提唱。

また、本日の案内になってしまいますが、みやび会主催の健康セミナーが鶴ケ島市で開催されます。

【日 時】平成27年9月25日(金)13:30~16:00 受付13:15~
【会 場】鶴ヶ島市 富士見市民センター 第3学習室(埼玉県鶴ヶ島市富士見5-11-1)
【題 目】環境と健康Vol.2~地域の健康と地産地消
【会 費】500円(お茶代込)
【主 催】みやび会

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マコモタケを食べてみたい!

さて、ここまで読んで「マコモタケ」がどんなものか食べてみたくなったのではないでしょうか?

今なら、伊佐沼農産物直売所で購入することができます(販売数は日によって変わります)。

「マコモタケ」は旬の短い野菜で9〜10月いっぱいまでが収穫時期となります。

そろそろ「川越まつり」の季節だなぁと思う頃に味わえる野菜とすると覚え易いかもしれません。

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また、このブログにも登場したことのあるシェフにもメニューの考案をお願いしました。

この他にも、今後、川越で「マコモダケ」メニューを予定しているお店があります。

今後の展開はブログやフェイスブックでも随時ご紹介していければと思います。

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「マコモタケ」はカロリー・たんぱく質、脂肪酸が少なく、ビタミンやミネラルが豊富。

認知症の予防や美肌効果も期待されています。

さらに、田んぼがそのまま使えるので休耕田の活用できるので、多種多様な生物の住処となります。

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KAWAGOE〼MESDIAでも、引き続き「マコモタケ」の取り組みを追って行きます。乞うご期待!


INFORMATION

かわごえ里山イニシアチブ

【FB】かわごえ里山イニシアチブ

【FB】かわごえ里山のマコモタケ

【電話】070-5599-2623(かわごえ里山イニシアチブ事務局)