インタビュー:竹村 仁さん~GOOD DAYS BURGER店主/(株)竹悠 代表取締役
川越市駅そばにオープンしたGOOD DAYS BURGER。
比較的お求めやすい価格ながら、本格的ハンバーガーが楽しめるお店として評判です。
テイクアウトはもちろんイートインもできます。
「川越の海の家」をイメージしたという店舗は、ターコイズブルーを基調とした内装で、居心地の良い風が吹いてきそうです。
美味しく食べて、良き日々を過ごしてもらいたい、という思いを込めて名付けたGOOD DAYS BURGER。
店主は竹村 仁さん。
飲食への道、きっかけは川越のあのダイニングバー
二十歳の頃、川越にあるダイニングバー「シンプルサイモン」で働いたことが飲食業に携わるきっかけとなりました。
「お客さんが、食事を食べて『ありがとう』といって満足して帰ってくれるんです。そんな場面に、今までに経験したことのない温かさを感じました。おいしい料理を食べて誰でも楽しくすごせて、この場所があって良かったなと思ってもらえるお店を作りたいと思いました」
その後は都内の大手飲食店に勤務。ベテラン料理長から若手アルバイトのマネジメントをしながら、飲食店経営のノウハウをつかんでいきました。
17年前に川越に戻り、現在は「炉端 いっしょけんめい」「六軒町一丁目商店 (通称:ロクイチ)」を経営している、株式会社竹悠(たけはる)の代表取締役でもあります。
人気店だったバル、コロナ禍での業態変更
ご存じの方も多いかもしれませんが、こちらのお店(GOOD DAYS BURGER)はコロナ禍以前は、肉料理とワイン、パクチー料理が楽しめる「六軒町バル MISMO」(通称:ロクバル)として、連日多くのお客さんで賑わっていました。
しかし、コロナ禍で”まん延防止等重点措置”により酒類の提供ができなくなり、先を見据えて、以前から好きだったというハンバーガーショップへと業態変更しました。
バル(居酒屋)の時からは、まったく違う環境に開店当初は混乱したこともありました。
「居酒屋だと、お客さんにお酒を飲んでいただいている間に、おつまみを作ってお出しするという順番があります。でも、ハンバーガーだと注文されたものを一度に提供するものなんです。何度もオペレーションの練習をしたのですが、なかなか慣れずにお客様をだいぶ待たせてしまうこともありました」
ファストフード店の早い商品提供に慣れていると、お客さんもどのくらい待たされるのか不安になってくるのではないか、とそんなプレッシャーもあったそうです。
試行錯誤を続けた現在は、だいぶ慣れてきました、と竹村さん。
オープンから約一か月ほどですが、バルの時のお客さんはもちろん、ハンバーガー店になったことで来店してくださる方、家族ぐるみで来店してくださる方と、今までにない客層にアプローチもできているそうです。
では、さっそくハンバーガーをいただきます。
GOOD DAYS BURGERいただきます♪
メニューはこちら。ハンバーガーは単品680円から。
今回は、チーズバーガーにフレンチフライセットとドリンクをつけて1,250円。
取材した日は少々暑かったのですが、“海の家”感を体感するため、狙っていたテラス席で早速いただきました。
フォークとナイフをつけてくれましたが、女性でもそのままガブっと食べやすい大きさです。
そしてカリッとあがったフレンチフライに、大きなピクルスのハーフ。
私はハンバーガーに挟まっているピクルスが大好きなので、このサイズは歓喜です。
牛肉100%のパティの肉のうまみと、ちょっと厚目にスライスしてある香ばしい焼玉ねぎのうまみが重なって、
至福の一品でした。
ロクバルで人気だった、岡山産のパクチーを使用した新しいバーガーも近々登場予定とのことです。
店内では、Tシャツなどのオリジナルグッズも販売しています。ゴルフ好きという竹村さんは、将来的にはゴルフ関連のグッズも取りそろえたいそうです。
ところで、竹村さんといえば、経営している会社が今年で17年目ということで、川越飲食業界事情にも詳しいのではないかと、コロナ禍での川越の飲食店の様子も少しお伺いしてみました。
つながる、川越の飲食店
2020年4月には頑張ろう飲食店@川越、ということで各店舗が自慢のおかずを持ち寄って販売する「おかず市場」が開催。
さらに、竹村さんをはじめ数軒の飲食店では、フードロスを減らす目的もあり、それぞれがつくった総菜をもちより、子ども支援弁当を作って配達するという活動も行ってきました。
また、飲食店経営者が中心となり、支援金や協力金申請の手続き方法などの情報を発信しているうちに、人が人を呼び、LINEグループには約100名が参加するほどの規模に。
そんな中、休業せざるを得ない飲食店などの店主たちが、たまたまゴルフ好きということもあり、期せずしてゴルフを通じての交流も広がりました。
あのとき(まん延防止等重点措置期間中)は本当に何をしていいかわからなかった、いつもとは違う場所で過ごしながら、みんなと話しができて本当に助かったという声もありました。
飲食店は個人経営が多くそれぞれがみな忙しく、一堂に会するという機会は、実は今までありませんでした。
同じ辛さを味わい乗り越えようとしている仲間たちが集まり、ゆくゆくは、”ただひたすら楽しむ”というイベントを開催したいと考えているそうです。
一方、竹村さんは現在の飲食店にはこんな課題もあるのでは、と感じていることがあります。
「以前とくらべて、一生飲食店をやっていきたいと思う人の熱が下がってきたような気がします。さらに、コロナで大打撃を受けて、飲食店の将来ってあるのか?と、たとえ言葉にしなくても、そこを疑問に思う若い人たちはいると思います。飲食をやる事には興味はあるけど、稼ぐのだったらもっと違う方法で、と考えるのは普通かもしれません」
コロナ禍で、人々の価値観や行動様式も変化してきたことは否めません。
それでも飲食店で、みんなを笑顔にしたいという純粋な気持ちを持ち続ける人たちは、川越にはまだ多く残っています。
竹村さんも間違いなくその一人なのだなと改めて思いました。
ありがとうございました!
Information
GOOD DAYS BURGER
電話:049-272-7734 (予約はテイクアウトのみ)
営業時間:11:30〜20:00(定休日は毎週水曜と第3火曜日)
Instagram:https://www.instagram.com/gooddays_burger/