普通の古本屋では物足りない!~38℃ つまずく本屋ホォル
霞ヶ関の角栄商店街。
半世紀ほどの歴史をもち、今では数少ないアーケードの残る商店街です。
東武東上線霞ヶ関駅南口から徒歩約10分ほど。
ここは、古き良き昭和の風情を漂わせる、昔ながらの街並みが広がっています。
その一角にオープンしたのが、『38℃ つまずく本屋ホォル』(店長:深澤元さん)。
以前は居心地のよいカフェだった
合同会社オンド(代表:吉田尚平さん)は、2020年の8月まで、新店からほど近い場所に『38℃カフェ』を構えていました。
ここは元々洋服屋さんだったところを、地域の人たちと協力してDIYでリノベーション工事を行って完成させました。
熱すぎず、冷めすぎず。ちょうど良いオンドで長く浸かっていたくなる、「ぬるま湯」のような環境を創造・維持していきたいとの思いから開店。
詳しいコンセプトは過去の記事にも掲載しています。
そのとおりに、コーヒーを飲みながら音楽を聴きたい人、本が好きな人が集まり、居心地がよく、ファンも多くいました。

以前の店内には、本だけでなく地域の人たちの作品もディスプレイされていた
古本屋に生まれ変わる!
カフェ閉店後、2020年9月からは『ちゃぶだい(川越市三久保町1−14)』にお店の本の一部を持っていき、営業を続けていましたが、ついに5月29日、角栄商店街に38℃が古本屋に生まれ変わって帰ってきました。

店外観ディスプレイ

階段を上がると、店名のディスプレイが
場所は、うつわと音楽のお店「amist」さんの2階。
再開した店舗は、これまでとは少し形を変えて、本を中心に扱うお店になりました。
そして、体制も少し変わり、新しい古本屋さんと共同運営という形になりました。
Amistさんの店内へ入って行き、階段を上がろうとした瞬間に目にするのは、こちらの案内板。
普通の古本屋では物足りない!
『38℃~つまずく本屋ホォル』は、いったん誰かが手放した(放る→ホォル)本を、別な誰かが偶然拾ってくれるような、そんな本との出会いがあるかもしれない、そんな古本屋を目指しています。
また、そんな本の居場所になれば、という本好きの店主の思いも込められています。
たった1冊の本との出会い
「一般的な本屋のように、カテゴリや出版社などの分け方ではなく、漢字一文字や擬態語などの短冊をぶら下げてみれば、探したかった本だけではなく、そこから思いがけない本との出会いがあるかもしれない」と深澤店長。
本は購入できるものと、貸し出しているものがあります。

擬態語で分類された本棚

漢字一文字で分類された本棚
自分の本屋を持ってみよう!
本を1冊でも多く店頭に並べるために、ディスプレイされた本の奥には、本を入れるスペースが。
ここにも新しい本との出会いがあるかもしれない…
なおここのスペースでは、『書-店街(しょーてんがい)』として棚貸しを行っており、自宅で眠っている本を整理販売したりなど、借りた方が使用料を支払うことで小さな個人書店として自由に利用できるというのも特徴。
書店の状況は、38℃のSNSでリアルタイムで発信しています。
興味を持たれた方は、詳細をお店のほうに問い合わせしてみるといいでしょう。
お客さんにとっても『ホォル』な場所であったら…
放られた本の居場所としてだけではなく、お客さんにとっても、「ほったらかされる」場所であれたら。
たまには何も考えずに、古本屋と続き間になっているamistさんのカフェスペースでコーヒーでも飲みながら過ごしてみるのも良いかもしれません。

古本屋と共存するamistさんのカフェスペース

amistさんのカフェメニュー
2階を広く活用するため、「押し入れを壊してみた」とのこと。カフェスペースと古本屋の一体感が生まれています。
押入れだったスペースには古いミシンなどもディスプレイされ、カフェスペースとの一体感が醸成されています。

ミシンがディスプレイされている場所には、押入れの名残が
思い思いの時間を過ごせる場所に…
いろんな古本と巡り会ってみたい。
たまにはゆっくり自分の時間を過ごしたい。
本好きな店長と話がしてみたい。
棚を借りて自分の本屋をやってみたい。
そんなあなたにピッタリな『38℃ つまずく本屋ホォル』へ一度出かけてみませんか。
Information
38℃ つまずく本屋ホォル
【営業】(平日)10:00~16:00 (土日祝)10:00~17:00
【定休】水曜、第三火曜午前
【HP】https://hoorubooks.wixsite.com/info
【FB】https://www.facebook.com/ondo38
【TW】@hoorubooks
【Instagram】https://www.instagram.com/hoorubooks/