「松茸と鴨を食す会」で秋の味覚とおもてなしを堪能〜料亭山屋〜
蔵造りの町並みが連なる一番街、埼玉りそな銀行近く。
行傳寺へと向かう路地に入ると、ふと落ち着き見せるたたずまい。
小江戸川越の老舗料亭「山屋」
中に入ると武蔵野の風趣豊かな庭園が目に映ります。
こちらで、秋の食味会「松茸と鴨を食す会」が催されると聞き、参加してきました。
真っ白なナフキンの上に置かれた筒状の紙。
本日の献立。字面を見ただけで期待が高まります。
食前酒は、山屋自家製梅酒(3年もの)。
梅の爽やかさと円(まろ)やかさが口の中に広がります。
飲み物はCOEDOビール。瑠璃と紅赤を頼みました。
まずは、「瑠璃」からお飲みくださいと中居さんのさり気ない心遣い。
先附:川越産自然薯、焼き松茸、飛び子
松茸のシャキシャキ、自然薯のフワトロ、飛び子のプチプチ。
三位一体となった食感…。
前菜:栗利休和え、一本占地鴨巻き、秋刀魚南蛮漬け、細身寿司、タラバ蟹砧巻き、鯨西京焼き、二身椎茸、たたき梅。
お皿に丁寧に盛り付けられた前菜はまるで完成されたひとつの作品のよう。
箸を付けるのが勿体無いないくらい。
鯨の西京焼きは柔らかくさっぱりとした赤身肉。
一本占地鴨巻きは、しめじと鴨の旨味が渾然一体となった味わい。
吸物:土瓶蒸し(鱧、地蛤、松茸、銀杏、三ツ葉、スダチ)
松茸料理といえばこれ。「土瓶蒸し」は外せません。
スダチをチュッと絞って松茸の香りの溶け込んだだし汁を味わいます。
造り:熟成鯛の昆布巻き、縞鰺、生鮪、あおり烏賊、妻芽物一色
ドライアイスの白い煙とともにやってきたお造り。こんな演出も料理を引き立てます。
透明感があって見るからに新鮮なお造り。
鯛は熟成させた分、もっちりとした歯ごたえと甘みが生まれます。
煮物:菊蕪三元豚包み、蝦夷鮑、友地庵、針絹さや
蓋を取ったときにどんな料理が顔を出すのか。それも和食の楽しみのひとつ。
素材を活かした上品な一品です。
焼八寸:かます一夜干し、伊勢海老雲丹焼き、鴨ステーキ、栗金団、はじかみ
桜色も美しい絶妙な焼き加減の鴨肉を味わう。
替り鉢:松茸茶碗蒸し
すっと抵抗なく口の中に滑り込んでくる茶碗蒸しとシャキシャキとした松茸。
食事:鴨入り松茸御飯、香の物、止め椀 赤出汁(なめこ、豆腐、若布、山椒粉)
秋の味覚とおもてなしを心ゆくまで堪能させていただきました。
水果子:静岡産マスクメロン、抹茶小倉アイス
料亭山屋はバルで訪れたことはあっても、こうした形で食事を味わうのは初めて。
普段は料亭に足を運ぶ機会も作れないので、こうした試みは嬉しいですね。
また、このような食味会があれば、参加して舌と目と心を楽しませて頂きます。
取材・記事 白井紀行
INFORMATION
料亭山屋「松茸と鴨を食す会」
【開催】平成28年9月24日
【場所】川越市幸町11-2
【電話】 049-224-0048
【HP】http://ryoutei-yamaya.com/
【FB】https://www.facebook.com/ryouteiyamaya/
【営業】11:30~21:30(L.O 19:30)
【定休】不定休(月に4〜5回)