超貴重な『薩摩琵琶』の音色を聴こう!
川越ではめったに観ることが出来ない『薩摩琵琶』の演奏会が、なんと4月15日(金)にウエスタ川越にやってきます!
薩摩琵琶の音色は、力強く、厚みがあり、音色に琵琶独特の“揺り”や変化が付けられるのが特徴です。
薩摩琵琶は、建久7(1199)年に天台宗の寺院である常楽院19代住職・ 宝山検校 ( ほうざんけんぎょう ) が、島津氏初代当主・島津忠久に従って薩摩に下り、伊作の田尻中島に中島常楽院を建て、日夜、盲僧琵琶を弾奏して、仏教の教えを広めたのが起こりと云われています。
三味線やギター・バイオリンをはじめ、ほとんどの弦楽器が「弦の長短」で音高を決定するのに対し、琵琶は「弦の張力」で音高を決定します。弦を3本の指で締めたり弛めたりして、最大1オクターブの音の幅を作り出して演奏します。
薩摩琵琶は単に楽器娯楽の道具ではなく、現在でも鹿児島の地においては、昔からの教えと先人の精神を受け継ぎ、薩摩の伝統を後世に継承しています。
『薩摩琵琶』の演奏会、ついに川越で実現!
今回の演奏会は、前橋藩松山陣屋資料館(2023年1月開館予定)館長であり、松山陣屋顕彰会主催の高島倫子さんが薩摩琵琶奏者の島津義秀さんと交流があることから開催が実現。高島さんと島津さんは比企一族をお祀りする例祭に毎年参加しており、お二人の交流はそこで生まれたそうです。
島津さんは戦国武将・島津義弘公直系十五代目末裔でもあり、鹿児島県にある精矛神社の宮司も務めていらっしゃいます。
今回は松山陣屋顕彰会に島津さんをゲストとしてお迎えし、薩摩琵琶を演奏していただきます。なんと、島津さんは大東文化大学卒業で、お母様の故郷が東松山と、埼玉県にゆかりのある方なのです。
高島さんは、今回の演奏会を「川越市市制100周年の記念すべき年に、めったに川越では見られない薩摩琵琶の演奏が見られるチャンス」と仰います。
松山陣屋とは?川越との関係は?
松山陣屋は、東松山市の指定史跡になっており、日本で最大級の領地を有し、なおかつ最後の陣屋でありました。
1749(寛延2)年、前橋藩の居城である前橋城が利根川の度重なる氾濫によって破壊が進み、前橋藩主・松平朝矩は再建を目指しますが、財政難で対応ができず、1767(明和4)年、再建を諦めて居城・藩庁を川越に移します。
武蔵川越藩主であった松平直克が居所を川越城から大改修した前橋城に移転し、前橋藩としたところ、三万石余の飛び地ができてしまい、その支配を行うために1867(慶応3)年に松山陣屋が建設されたということです。その2か月後に大政奉還。『徳川最後の悪あがき』とも言われました。また明治4(1871)年の廃藩置県により、わずか4年でその役割を終えることになります。
松山陣屋の場所は、現在の松山第一小学校周辺に築かれており、東松山市役所の東側に石碑と案内板が建てられています。
前橋藩松山陣屋資料館について、「松山陣屋の遺品は素晴らしいものなので、ぜひ多くの人に見ていただきたい」と高島倫子館長。2023年1月の開館が待ち遠しいですね。
今回の『薩摩琵琶』演奏会の演目&見どころは?
【演目&見どころ】
松山陣屋顕彰会~未来に友を繋ぐ~ 薩摩琵琶会
Information
前橋藩松山陣屋資料館(2023年1月開館予定)