ウェスタ川越の裏で鎮守の森の中にひっそりと佇む「雀ノ森氷川神社」。

こちらの鳥居から入ると、雀の図柄が彫られた岩が鎮座しています。

木々に囲まれちょっと神秘的なお社。

拝殿の龍の彫刻の下では、雀達が遊んでいます。

本殿は覆屋の中にあるため外からはっきりと見ることができません。

案内によると寛政9（1797）年に熊谷住彫工小林正信の作と云われています。

同氏は東松山市の箭弓稲荷神社の本殿を手がけた彫刻家。

江戸彫を多用した小型の一間社流造で川越市の有形文化財に指定されています。

こちらが拝殿を正面にみる参道。いわゆる表玄関。

左手には、この神社の由緒を示した案内板がありました。

当地は古くは荒宿・新ヶ宿とも書き、荒野であったという。新河岸川と不老川に挟まれた台地上に位置する。（中略）。元は、金比羅三社権現と号していたが、江戸期に度々、関東に疫病が発生した際に、各地に須佐之男命を祀った時に当社も、その折に氷川神社と称したと思われる。

由緒を詳しく知りたい人は、写真をクリックすると案内板が拡大します。

または、http://www.tesshow.jp/saitama/kawagoe/shrine_arajuk_szme.html

鳥居の右側は富士山を祀る雀ノ森浅間神社。

鳥居の先は小高く土が盛られた「富士塚」。

頂上には小さな祠（ほこら）があります。

 

‖ 毎年9月1日はお焚き上げ

浅間神社では富士の山じまいの日として、毎年9月1日にお焚き上げが行われます。

明治18（1885）年に神社が創建されてから100年以上続く伝統行事です。

19時半頃到着。勝手に荘厳な雰囲気を想像してたら、ずいぶんと賑やか。

露天も多く出店。近隣の方が繰り出しており、お祭りの様相。

境内の広場では新河岸音頭が聞こえ、盆踊り大会のよう。

お囃子をBGMに本殿に向かい祈願札を頂きます。

祈願書は右にある紙の札。これに住所と名前を書き、祈願したいことを丸で囲む。

家内安全、交通安全、病気平癒、商売繁盛、身上安全、試験合格。

幾つ丸をつけても構いません（１件につき300円の祈願料）

記者は家内安全に丸を付けました。このお札は持ち帰って神棚に祀ります。

舞殿では獅子舞が参拝者の頭を噛んでいました。

獅子舞を食い入るように見つめる子供達。いつかは舞台に立つ側に？

続いて、天狐。

その鮮やかな踊りに魅了されてしまいます。

モドキの熟練した踊りを楽しむ。

ふと気付くと手水舎のところに白装束の行者達が集まっていました。

水で身を清めた後、富士塚へと向かいます。

鳥居の前で、二拝二拍手一拝をした後、富士塚を上る行者達。

そして、祠の前で祈祷をあげます。

祈祷を上げた行者達は富士塚を降りて境内へと向かいます。

境内に設けられた富士浅間神社の仮宮。

こちらで祈願を行います。

祈祷を終えた行者さん達は、薪が堆（うづたか）く積まれた境内へ。

ゆっくりと歩いて薪の周りに円を描く。

薪の周りに円陣が組まれました。

薪に点火。

炎はたちまち大きくなり離れていても熱さを感じます。

祈願札に書かれた願い事と名前を一枚一枚読み上げて炎の中に投げ入れます。

炎に包まれた札が高く上がれば上がる程願いが叶うのだそうです。

夜空を焦がさんばかりに燃え上がる炎。

記者の祈願札も無事に夜空に昇って行きました♪

全ての祈願札を燃やし終えて、薪の周りを回る行者さん達。

やがて、境内を後にします。

再び、富士塚へと向かいます。

最後に、鳥居の前で二拝二拍手一拝。

新宿町囃子連のお囃子も終わり。

境内では炎が静かに燃えていました。

地元で脈々と受け継がれているお焚き上げ。

ぜひ、来年は伺って願い事を祈願してみてはいかがでしょうか？

記事・取材　白井紀行

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INFORMATION

雀ノ森浅間神社のお焚き上げ

【日時】毎年9月1日 19:00〜21:00（お焚き上げは20:00頃から）

【住所】川越市新宿町1-22-2

【情報】http://www.tesshow.jp/saitama/kawagoe/shrine_arajuk_szme.html