桜吹雪が舞い散る寺に武士が集う〜林崎甚助重信追悼 第2回居合道演武会〜
4月12日、桜もすでに散り染めを迎え花びらが雪のようにハラハラと舞う蓮馨寺。
この日、居合道の道祖である林崎甚助重信追悼の第2回居合道演武会が開催されました。
「居合術」は戦国の刀法の抜刀術が源流で、現在、居合道は500万人が修練しています。
槍や長刀が折られたとき、とっさに腰の太刀を抜いて身を守るのが抜刀術。
これを研究し技を確立したのが林崎甚助重です。
居合についてパンフレットから抜粋。
武という思想は「生と死の狭間で培われた極意であり、極限の場で生かされる心身の在り方の秘訣を探求することにある」。行往座臥いかなる場合においても、瞬時に刀を抜き打ち、敵を制する技術が求められ居合術が発達した。
江戸中期に武術が武道として発達すると精神面が重視され、日常修養にも居合の理を発揮する。「人間完成への道徳概念」に基づく「居合道」として武士社会における武士道として定着。 居合道の修行は、仮想した敵に対する刀の抜き方、納め方、切り方、付き方等の方法を厳格な作法と周到な注意の基に鍛錬の奥義で自己の体質を究明する。静中に動を得るところの静的精神修養の大道であり、その用具は日本人の魂、すなわち日本刀一振りであるから極めて真剣に行われ精神の統一と集中が計りやすい。
林崎甚助重信は山形県村山市生まれ。現在は、居合神社に奉られており周知されています。
その終焉の地が川越で、2年前に「林崎甚助重信ノ鎮魂之地」として石碑が建立されました。
林崎道祖を源とする居合道7流派八道場の代表者が集い供養と功績を讃えて開催する奉納演武会
川越が終焉之地であった史実を周知するため。「小江戸川越春まつり」の一貫で行われます。
来賓挨拶(川越市市長、蓮馨寺住職、山形県村山市副市長、武道振興會)
‖ 無外流居合兵法(埼玉県)
居合の「居」は座るという意味があり、座った姿勢から演武が行われます。
不意に襲いかかって来る相手に瞬時に刀を抜く抜刀術。
そして、一撃で相手を制すのが居合術です。
‖ 無雙直傳英信流居合兵法(東京)
※居合道に関しては知識がなく誤った情報を伝えないように写真のみを掲載します。
‖ 無雙直傳栄信流河野百錬伝承会(宮城県)
‖ 無雙神傳英信流居合兵法
‖ 伯耆流(兵庫県)
‖ 田宮流(神奈川県)
布袋に包んだ竹刀での演武
‖ 津軽夢想神傳英重信流(青森県)
見ためでも分かる長刀を使っての演武。これだけの長刀を一瞬で引き抜きます。
‖ 関口流居合(熊本県)
馬手差し(めてざし)と呼ばれる小刀を使った演武
そして、長短の2つの刀を操る二刀流
以上、8武道の演武が10時から2時間に渡り行われました。
これだけの演武が一同に介する機会はなかなかないそうです。
これをきっかけに、今後、山形県村山市と川越市の交流が深まるといいですね。
ちなみに、武道振興會は、11月に行われる河越やぶさめも主催しています。
INFORMATION
林崎甚助重信追悼の第2回居合道演武会
【住所】川越市連雀町7−1(蓮馨寺周辺)
【HP】一般社団法人 武道振興會(主催)