川越特急お出迎えイベント&池袋・川越アートトレインの原画展

取材・記事 白井紀行

 

都内へ行く川越市民の足、都内から川越に来る観光客の足、東武東上線。

1月17日付のニュースリリースで3月16日のダイヤ改正が発表されました。

それと同時に発表されたのが2月12日に「池袋・川越アートトレイン」の導入。

そして、何と言っても注目は、新種別の「川越特急」の誕生!

楽しみにしていると取材の依頼が来ましたのでお伺いしました。

 

会場はコンコースに設けられた特設ステージ。

駅の鐘の前にはレッドカーペット敷かれ足元看板が置かれています。

 

3月16日のこの日は、上下合わせて8本のアートトレインが川越駅を発着。

うち2本が「川越特急」になるようです。

※「川越特急」は、土休日が下り2本上り4本、平日が下り2本上り3本の運行。

 

そんな晴れがましい門出の日ですが心配事が一つ。

下赤塚で7時45分に事故が発生して池袋〜和光市間は運転見合わせ。

 

9時には運転は再開し、川越到着は遅れそうなものの式典は予定通り開催。

スタッフの皆さんは着々とリハーサルを進めていました。

 

取材陣は広報の方に式典の流れについて説明を受けた後、下りホームへ。

まもなく、やって来る川越特急を出迎える段取りの確認です。

 

停車時間は50秒。ホームの端に台が設えてあって、そこから撮影。

フラッシュを焚かないようになど安全上の諸注意も伝えられます。

 

階段の両壁には「川越特急」のポスターがずらり。デビューに花を添えます。

 

記念式典が始まりました

10時、オープニングの音楽が流れ式典が始まりました。

コンコースには式典を見に集まったたくさんの人。

 

最初の挨拶は東武鉄道の田島管区長。

本日デビューの川越特急、川越の四季や景色で包まれたアートトレインの導入。

川越駅と川越市駅の発車メロディが新しく変わることを案内。

これからも各所と連携し「川越を彩る」をテーマに東上線と地域価値の向上。

川越観光イコール東武東上線というイメージを浸透させたいと結びました。

 

続いて川合 川越市長の挨拶。

川越市は昨年は734万人の観光客、海外からは28万人が訪れる増加傾向。

川越特急とアートトレインが川越観光にさらにプラスになると歓迎の意を伝えます。

 

最後は、発車メロディと車内アナウンスを作曲した菅野祐悟さんの登場。

司会者から略歴が述べられました。

東京音楽大学を卒業後、2014年のフジテレビドラマ「ラストクリスマス」で劇伴デビュー。NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」や連続テレビ小説「半分、青い。」の音楽を担当。現在も映画、テレビドラマ、アニメーションなどあらゆるメディアで幅広くご活躍中でございます。

 

生まれてから中学三年まで川越市笠幡に住んでいたという菅野祐悟さん。

川越駅には小、中学校の頃はちょっとした冒険のような気持ちで遊びに来た。

あるいは、音楽教室に通うのに使ったりとたくさんの思い出がある。

そんな思い出を巡らせながら作曲した発車ベル。

毎日触れる大切なものだから少しでも元気になるメロディを目指しました。

と発車ベルへの思いを語りました。

この後、発車メロディと車内チャイムがお披露目され大きな拍手が起こりました。

川越駅1番線ホーム(上り・池袋方面)/曲想「人の優しさ・小江戸感」

川越駅2線ホーム(下り・小川町方面)/曲想「旅の楽しみ・期待感」

「川越特急」車内チャイム/曲想「菅野氏の故郷・川越への思いを表現したメロディ」

※川越市駅も菅野さんの作曲した発車メロディに変わっています。

こちらで全てを聞くことができます♪ ▶︎ 東武鉄道プレスリリース 

 

司会者は、どこかほっこりと心が温まるような。

川合市長は、車内メロディが琴を連想させるような和の感じで川越にふさわしい。

田島管区長は、曲を聞いて川越を楽しんで出かけるお客さんの姿が思い浮かびます。

とそれぞれの感想が述べます。

 

川越に住んでいた菅野さんの幼少期の一番の思い出は「川越まつり」

子どもはもみくちゃにされてしまうくらいのすごい人の熱気。

父親の肩車で、りんご飴や駄菓子を食べながら川越まつりを楽しんだとか。

そんな幼少期の記憶が曲にも込められるのかもしれません。

 

「ときも」もお祝いに駆けつけてのフォトセッション。

 

川越特急をお出迎え

電光掲示板に「川特」の文字が出ました。

式典の始まりと共に池袋を出た「川越特急」がまもなく駅に到着します。

 

田島管区長、川合市長、菅野さん、ときも、取材陣らはホームへと移動。

 

「川越特急」到着前の2本の列車でリハーサル。

 

この列車の次です。

 

「川越特急」がホームへ滑り込んで来ました。

 

池袋からの一番列車の乗客をお出迎え。

乗客一人一人に、山車付箋をお土産として手渡します。

 

川越観光に出かける人。乗って来た電車の写真を撮る人。

引き続き終点の小川町まで行く乗客らでごった返すホーム。

 

50秒はあっという間。

この時から新しく切り替わった発車ベルと共に「川越特急」は出発。

 

走り去る「川越特急」列車を見送って式典は御開きとなりました。

 

池袋・川越アートトレインの原画展

すでに2月16日から運行を始めている「池袋・川越アートトレイン」

記者も何度か乗ったり目にする機会があります。

 

川越をテーマにした描き下ろしたのは若手作家の古家野雄紀さん。

その原画の展示が三番街ギャラリーで行われていたのでお伺いしました。

 

主催は、池袋アートギャザリング(IAG)とNPO法人アルテクルプ。

IAGは池袋ならではのアーティスト発掘、集い出会うことで新たな表現を生み出す場。

それを発信するメディアとなることを目指すプロジェクトです。

 

会場にはIAG AWARDSを受賞した作品が展示されています。

それぞれの作家についてお話を伺いましたがいずれも大変興味深いものでした。

 

壁一面にずらりとならんだ原画。

川越の名所、四季、おまつり、イベントが鮮やかに描かれています。

 

「新河岸川と桜並木」

古家野さんは日本画家で、古典的な様式美と現代の「カワイイ」の融合させる作風。

ポップな色彩にハッと目を引かれ、近くで寄れば緻密でコミカルさに気づく。

じっくり見つめそこに描かれた物語を読み解きたくなる作品です。

 

「時の鐘と川越城本丸御殿」。

歴史ある建物を曼荼羅に倣った赤・青・緑・金で大胆にカラーリング。

建物に「生命」を吹込み、躍動感を与えています。

 

記者が目にして思わず歓声をあげてしまったのがこちらの作品。

鎌倉名物の鳩サブレーとのコラボレーション缶。

2017年から干支をモチーフにデザインした年末年始の限定販売。

是非、川越でも販売して欲しいですね。

※作品の掲載については許可をいただいた上で行なっています。

 

原画に触れることで、列車にますます愛着が湧きました。

 

インタビューした動画があったので紹介しておきます。

 

お知らせ

三番街ギャラリーでの展示会は3月24日(日)まででした。

見逃したという方、4月17日〜22日に池袋東武絵画市で開催されます。

この時には、なんとこの原画が販売されるそうです。

人気が予想され抽選方式になるとか。

是非、お出かけください。


INFORMATION

川越特急お出迎えイベント

【日時】平成31年3月16日(土)10:00〜11:00

【場所】東武東上線 川越駅

【HP】https://kawagoe-express.jp/ (池袋・川越アートトレイン)

【参考】東武鉄道プレスリリース  (発車メロディ、車内チャイムも聞けます)

【動画】池袋・川越アートトレイン公式チャンネル(YouTube)

【画家】古家野雄紀公式ページ https://www.koyano-yuuki.com/

【作曲】菅野祐悟公式ページ http://www.yugokanno.com/