川越にゲストハウスが、あったなら・・・〜古民家ゲストハウス in 川越〜

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ゲストハウス

ここ数年、国内外から年々増える観光客。

川越市役所の統計では平成26年の観光客数は660万、外国人も7.7万人も訪れます。

○川越市入込観光客数

○川越市外国人入込観光客数

特に蔵の街周辺は曜日に関係なくあふれんばかりの人でにぎわっています。

しかし、都心から車や電車で約1時間ほどの川越では、滞在する時間は半日ほど。

平成26年度の川越市のアンケートを見ても日帰りの方が多いのが現状です。

○平成26年度観光アンケート調査報告書(全体版)

昼間は多くの観光客が行き交う通りも、午後4時を過ぎると多くのお店も店じまい。

ひっそりしてしまいます。

川越にゲストハウスを作りたい

そんな投稿を川越のFacebookページに見つけたのは6月の中旬でした。

 

川越にはホテルや旅館も多く有ります。

しかし、もっと気軽に川越に泊まって、楽しんでもらいたいと行動を起こしている若者がいました。

そもそも「ゲストハウス」というものはどういったものでしょうか?

ゲストハウスとは簡単に言うとアメニティサービスなどを省いた素泊まりの宿。

海外ではバックパッカーが利用する宿として、知られています。

※リュック1つで格安な宿を泊まりながら長期的に旅をする人をいいます。

 

話しを聞いてみたい

なぜゲストハウスを? どんな思いで川越に? どんな若者が?

そのうちに話を聞いてみたいと思っていたところ、彼らに会う機会が得られました。

まずはお二人のプロフィールから。

 

アベさん(埼玉県出身 1987年生まれ)

大学卒業後、営業職を経験。 趣味は旅。大学時代から旅にはまり、多くの刺激をうける。
刺激を忘れられずサラリーマン生活をするが、人生は旅!と挑戦したい気持ちを形にしたく現在に至る。
旅した国はアジアのみならず欧米にも。
主にアジアが好き、これから発展する活気と昔ながらの活気が入り混じり、うっそうとしている所。
陸上部に所属(中学、高校、大学)、ボウリング(一度に42ゲームやったことも)

 

イタガキさん(埼玉県出身 1987年生まれ)

海外へ行った時に考え方やライフスタイル等に多くの刺激を受け、会社を飛び出しマレーシアへ。

元々、食や栄養学、農業を独学で勉強していた事もあり、日本の良さを再認識し今に至る。

 

※現在会社勤めをしていらっしゃるのでお名前等のお二人の詳細については明確にはできません。
 今後回を重ねる中で明らかにする予定です。

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お二人とも一人旅で海外を回るのが大好き。

バックパッカーとしてあちこち巡り歩き、おとずれた国は十数か国。

そんな旅先でゲストハウスの存在を知ったそうです。

 

ゲストハウスのリビングに足を踏み入れると

「君はどこから来たんだ?」

「今日はご飯どこで食べるの?一緒にどう?」

初めて会ったにもかかわらず、まるで昔からよく知っている友達かのように話しかけられる。

自然と会話が始まるのに新鮮なおどろきをおぼえたそうです。

 

彼らたちとの交流でさまざまな価値観に触れたこと。

それが現在の二人の生き方、働き方に大きな影響をあたえているとのこと。

「特に仕事の考え方。 仕事よりも家族が優先。 休みの日はもちろん、仕事が早く終われば家族と過ごす時間を大切にする。 残業なんてしない。 日本人からしてみれば、そんなのでやっていけるの?と思ってしまうほど。」

しかしメリハリの利いた働き方や家庭のバランスの重要性。

それが、今後の人生について考えるきっかけになったそう。

 

 「観光地を見て回るのも良いですが、旅をする人同士の交流や交わされるささいな事やお互いの国の話題など、そんな話ができるのが旅の醍醐味。 また、旅をする人同士のみならず滞在している土地の方々とも交流することができて、それがお互いに貴重な体験になりうるのではないでしょうか? 誰でも気軽に話せる、そんな場所を提供したいと思っています。」

 

大いなる刺激を受けつつ海外を回る旅を続けて、改めて日本の素晴らしさも実感したそうです。

次第に自分たちが住む地域に意識が向くようになりました。

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「埼玉県にも川越市のような良い観光地があるにも関わらず、私達の海外の知人には認知されていない事実を知りました。  更に、川越市の現状としては日々たくさんのイベントが開催され観光地として充実しているにも関わらず、日帰りで観光する旅行者が殆どです。

『昼だけじゃない!!朝や夜の川越の街並みやグルメを知って欲しい。』

私たちは古民家風ゲストハウスという形で訪日外国人を中心とし国内外の方に、川越市の細部を知るきっかけとなる場を提供したいと思いました。 それが、このプロジェクトのきっかけでした。 構想を描いた当日はいても立ってもいられず、夜遅くに川越の地へと向かいました。川越に魅了された僕たちは、動き出す決意しました。」

夜の川越

注)写真はイメージです。

 

「まずは、物件探しと川越の宿泊施設の現状について調べました。 川越には、ホテル、旅館など宿泊所は12軒あります。 まだゲストハウスという業種もなく、それも川越を選んだうちの一つでした。」

次に、二人は実際に不動産屋さんを回ってみました。

「ゲストハウスってなに??」「今までこの仕事してきたけど、こういうのは初めてだよー」。

と難色を示されるばかりだったそう・・・

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「直接大家さんと話す方がいいかもしれない。 たまに不動産屋さん通さずに張り紙してあるところあるよ、と聞き川越を歩き回りました!

それから1ヶ月…。結果は出ませんでした。

しかし、歩き回っている中でたくさんの人と出会い、お話しする機会を頂戴しました。 その中で『川越にゲストハウスは面白い!』など、多くの励ましを貰い、川越の事を少しでも知る事が出来たのも私達にとって大きな財産です。

また、足を使うだけでなく、Facebookを利用し、物件を探しているという旨とチラシの掲載を投稿して情報集める事にしました!!『チラシ』の内容はともかく(笑)、投稿では多くの応援の声を頂きました。」

 

当初は不動産屋さんや町の方に口頭で物件探しの旨を伝えていました。

そこで、「何か資料ないの?」と言われチラシを作成。

若さと勢いで作ったチラシ「なんだか、チャラい・・」と言われてしまったんです。

プロフィールの写真もそんな風に見えてしまっているようなんです・・・・・と、2人で苦笑い。

それがそのウワサの?チラシです。

チラシ

※注:現在は物件の募集は停止しています。

 

 

周囲からの印象はさておき、このお二人とても対照的だなぁと感じました。

 

代表をつとめてるアベさんは、さわやかな印象で始終穏やかにニコニコしながら話を聞く。

とんこつや味噌のこってり系のラーメンの食べ歩きが好きだそう。

川越でのお気に入りは「一指禅」。桜上水の「あぶら~亭」の汁なしラーメンがご贔屓(笑)

 

イタガキさんは、全身からエネルギーがほとばしっているようで真剣に語りまくる。

前出の通り「栄養学」や「酵素(発酵)」についての興味関心がとても高く話し出したら止まらない!(笑)

驚いたのが、マレーシアから帰国後酵素(発酵)に興味を持ち、金沢や大分に発酵について学び

先ず独自に作ったのが、発酵の力を使ったプリン! だそう。

 

そんな、対照的な印象の二人の根底に流れるのが

「人々との交流となる場所を提供したい」

という強い思い。

 

ゲストハウス構想を思いつき、そこからすぐに全速力で走り出している2人。

ネガティブな反応もポジティブな反応もすべて自分たちに取り入れていく。

それを糧にさらに行動の源にしているようでした。

パイオニア(開拓者)にはいつでも強い風向かい風が吹きます。

しかし、行動しつづけると、見えてくる風景がだんだんと変わってくるんです。

 

それは行動したものにしか見えないものなのです。

ゲストハウス

カワゴエ[マス]メディアでは、引き続き進捗記事を掲載していく予定です。

ゲストハウスプロジェクトの今後の展開にご期待下さい!

 

記事・編集・写真:本間寿子

https://www.facebook.com/hisako.honma


 Information

古民家ゲストハウスプロジェクトin川越

問い合わせ先:t.k.h.kawagoeshi.since2015@gmail.com

※このプロジェクトへの応援などをお待ちしています。

 

※撮影場所

宙坊(そらぼう)

【HP】http://r.gnavi.co.jp/gbvr800/

大人の隠れ家、創業55年のアットホームな感じの小さなお店。 お一人でもお気軽に。

秘密の地下室も有りますよ♪