トロトロ層はヌルヌルして気持ちいいよ!〜高梨農園で田植え体験〜
6月7日、日曜日。晴れ渡った空の下、田んぼの中で大人も子供も泥だらけ。
この日、福田にある「耕福米高梨農園」において、手植えでの田植えが行われました。
福原ファーマーズクラブ、かわごえ環境ネット、かわごえ里山イニシアチブ等による自然農法の実践。
当日は56名の参加があったそうです。
‖ 手植えの準備あれこれ
少し分かり難いですがメジャーを使い田んぼの中心を求めます。
参加者は二手に分かれて一列に並び中央から外側に向かって苗を植えます。
ロープを持っている人の後ろにあるポールが田んぼのちょうど中間地点です。
ロープには30cm間隔でテープの印があるので、これを目安に苗を植えます。
横に置いてある木の棒にも同じく黒マジックで30cmの目印が付けられています。
苗を一列植え終わったらロープを外側に30cmずらしていく。
これによって、苗を30cmの升目状に並べることができます。
前回種まきを行った苗床から上の育苗ポットの部分を釜でザクザク切り離します。
育苗箱までクッションのように根が張っていてベリっベリっと剥がす感じでした。
ちなみに前回の苗床作りの様子はこちらです。https://koedo.info/150420satoyama/
切り離した育苗ポットは田んぼ全体に適当な間隔でばらまきます。
‖ 苗の植え方を手ほどき
こちらが育苗ポットから取り出した苗。
小指で指しているのは、分蘗(ぶんけつ)点と言って葉っぱが枝分かれしている部分。
ここが土の中に埋まると稲の成長を阻害してしまうので適度な深さにします。
分蘗点が水に漬かるのは問題有りません。
その深さはおおよそ大人の第二関節が目安です。
お手本となる一列目を植えていきます。
‖ 初めて体験する泥の感触!
その様子を見て待ちきれない子供達が続々と田んぼに突撃。
足を踏み入れて「温か〜い」「ヌルヌルしてる」「気持ちいい」と歓声があがります。
この田んぼにトロトロ層という粒子の細かい泥の層ができている。
だから、まるで泥パックのような感触なんです。
‖ 開会式が始まりました
一刻も早く苗を植えたくてウズウズしている子供達を呼び寄せて開会式。
本日の作業の監督である田崎さんと横山さん。
高梨農園の高梨さん。
化学肥料の代わりにレンゲの緑肥、除草剤は1回だけという「耕福米」を栽培しています。
川越で「マコモダケ」の普及に勢力を注ぐ谷道さん。
マコモから採れる「マコモダケ」については、今後、KAWAGOE〼MEDIAでも取り上げます。
‖ それじゃあ、田植えを始めましょう!
さあ、裸足になって田んぼの中へ入って、いよいよ田植えの始まりです。
足を取られてたちまち泥まみれになる子供も。大丈夫です早いか遅いかの違いです(笑)
初めて見る苗の様子に興味津々。「ここに植えるんだよ」とお父さん。
教えられた通りに小さな手で苗を一本一本植えていきます。
ほとんどの人が初体験なので、最初はなかなかリズムがつかめません。
一列が植え終わると両端で持つ二人が息を合わせてロープをあげて、外側に移動させます。
ロープの位置が決まったら苗を植える。これをひたすら繰り返します。
‖ 田植えは楽しい!
「田植えって楽し〜い!」と自然とTシャツと同じ顔に。
プロのような鋭い目つきで手に持った苗を見つめる女の子。
次ぎを見据えながら素早く苗を植えていくその手つきに、周りの大人が目を丸くしてました。
夢中になり過ぎて、あら、お尻とお尻がごっつんこ♪
始めてから1時間半余りであの女の子のいたチームはゴールイン!
「え〜!あっちはもう終わったの?」「距離同じなのかな」と声が上がります。
こちらもほどなくゴールイン。
‖ 子供達がのびのびと遊ぶ田んぼ
やっぱり男の子ですね〜。途中で飽きてオタマジャクシ探しに夢中でした。
えい!子供はどんなところでも遊び場に変える天才です!
泥だらけになった手足を用水路で流します。
この水は入間川から引いているので、とても冷たくて気持ちいいんです♪
「面白かったよ!」と満面の笑み。
手足を洗ったらすぐさま生き物探しに興じる子供たち。
農薬を使用しないので田んぼや用水路には様々な生き物が育まれます。
スタッフの話しでは、先日には「カブトエビ」も見かけたそうです。
‖ 米ぬかとおからのペレットを散布
ふと気付くと白い顆粒状のものが入ったバケツが並べられていました。
これは大豆のおからと米ぬかを混ぜて発酵させてペレット状にしたもの。
魚の餌のような香ばしい匂いがして、ちょっと美味しそう。
これを田んぼに散布することで水面に膜が張って抑草効果が得られます。
ペレット状にしたのは粉末だと風などで偏ってしまうからだそうです。
‖ 次は収穫ですね
ブーランジェリュネットのパンに夢中で頬張る子供達。
川越産玄米を使ったパンなのだそうで、もっちりとして美味しい!
田んぼの方はこれで一区切り。後はスタッフが手入れして行きます。
次に集まるのは収穫の秋。おいしいお米が食べられるのがいまから楽しみです。
WRITER NORI
INFORMATION
耕福米高梨農園での田植え(米作り田んぼ活動)
【FB】かわごえ里山イニシアチブ
【電話】070-5599-2623(事務局)