「伝えたい」を頭の上に「吹き出し」で表示できるARアプリ「iCONTACT」開発中!
取材・記事 白井紀行
川越市中台にある「川越フットサルリゾート」。
こちらで、7月19日(日)に、ARアプリ「iCONTACT」のテストプレイが行われました。
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AR(Augmented Reality:拡張現実)アプリ「iCONTACT」とは?
「iCONTACT」は、伝えたいことを漫画のように自分の頭の上に吹き出しで表示するアプリです。
例えば、ある男性が商店街で、アプリに「トイレを探しています」という文字を入力します。
すると、同じアプリを立ち上げている女性の画面には「吹き出し」と「文字」が表示されます。
女性は男性がトイレの場所が分からず困っていることを知ったので、声を掛け案内ができる。
これが基本的な機能となります。
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動作サンプルはこちら(明ヶ戸亮太氏のFacebookの投稿より)
実はこれは、聴覚障がい者の「話しにくい」「聞こえにくい」を解消するためのアプリ。
全く知らない人同士でコミュニケーションが取れることをイメージして作られたもの。
iPhone向けで、現在はβ(ベータ)版の段階。9月中のリリースを予定。
川越市議会議員であり、株式会社クリエイトワンの代表の明ヶ戸亮太氏が目下開発中です。
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アプリのターゲットである聴覚障がい者に使ってもらい、意見を頂くのが今回の目的。
デフ(ろう者)フットサル元日本代表 風間隆由氏がアドバイザーとして協力しています。
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新機能のデモ
まずは、基本機能の確認。
iPhoneの画面に、川越フットサルリゾートの小野さんの頭上に「吹き出し」が表示されました。
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ただ、本人のいる位置と少しずれてしまっています。
これは、iPhone6、7と機種が古いため、iPhone11以降だとかなり正確な位置になります。
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場合によってはズレが20メートルほどにもなることがあります。
こうなると誰がメッセージを発信しているか分からず手助けのしようがありません。
それを補うために付け加えられたのがDM(ダイレクトメール)機能。
これにより本人の場所が特定できなくともやりとりができるようになります。
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意見交換
一通りデモが終わったところで、アプリについての意見交換が始まりました。
「DMの画面に吹き出しが隠れてしまうので、高さを半分くらいにして欲しい」
「それなら、タップにすれば半分になるか、あるいは自分で調整できるようにしましょうか?」
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「文字をもっと大きくできたら」「DMのテキストボックスを透明にすれば顔が見えるのでは?」
「音声入力に対応して欲しい」「テキストを読み上げることができたら」
「Siri(iPhoneの音声アシスタント)を使えるのですが、ちょっと難しいところもありますね」
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実際に動いて触れるようになると、使い勝手がわかり新たな気づきや課題が出てくる。
それを解決して実装したら、再び、意見をもらって改善や機能を追加していく。
これを繰り返すことで、アプリはブラッシュアップされ完成に近づいていきます。
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利用者の操作画面への要望、位置情報の精度を下げ消費電力を抑えるパワーセーブモードの追加。
Android版のリリース、個人情報が流出しないようにするためのセキュリティ対策など。
バックグラウンドでもやらなければならないことはたくさんあります。
全てを一度にはできないので、難易度や優先順位を考えながら開発を進めていくそうです。
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コート内でテストプレイ
意見交換を終えたところでフットサルコートに入って、アプリを色々と触って見ます。
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吹き出しがどのように表示され、どれくらいズレてしまうのか。
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DM機能を使ったメッセージのやりとり
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テストプレイでは、DMのメッセージが一杯になってしまうことが発覚。
これは、スクロール機能を付けて対処するそう。
触って見ないと分からないこともあり、一つ一つ地道に潰していきます。
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「川越フットサルリゾートをバリアフリーのコートだと有名にしましょうよ!」
「アプリを色んなところに広めて、皆んなでハッピーな人生を送りましょうよ!」
iCONTACTへの期待に話が盛り上がります。
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iCONTACTは知らない人同士でも気軽に情報交換ができるコミュニケーションツール。
利用者が増えれば、聴覚障がい者の助けになるだけでなく、色々な使い道が考えられます。
リリースされたら、ぜひ、インストールしてご意見を頂ければと思います。
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インタビュー
少しお時間を頂いて、アプリの開発の経緯などについて詳しくお伺いしました。
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➖ iCONTACTの開発のきっかけは?
以前、聴覚障がい者の方とある企画で打ち合わせをした際に、コミュニケーションを取るのに多くの課題がありそうだと感じ、漠然となのですが改善できる良いやり方がないかなとずっと考えていました。その後、青年会議所の知り合いを通じて風間さんを紹介していただき話を聞くと自分が想像していたのと違う課題も出てきたので、軌道修正をかけてアプリの方向が決まってきました。
➖ 全く違う課題とはどんなものだったんですか?
初めは聴覚障がい者の方が、街中で何か不便があった時に「周りの方に声をかけられない」という課題を改善するアプリを考えていました。ところが、実際には、健常者とだけでなく聴覚障がい者同士であってもは話が伝わりづらい。すなわち、対面式のコミュニケーションにおいても課題があるという点。これは、お話をして自分でもその考えに至っていなかったと気づかされました。
➖ 実際に開発を始めたのは?
2018年から半年くらいどういう技術を使えば実現できるか構想を練って、2019年の秋口くらいから開発を始めました。実際に取り掛かってみると(今日見て頂いたように)ズレが出たりとか、DMの機能もまだまだ不十分なところがでてきますので、もう少し調整をしてみて秋口にリリースできたらなと考えています。
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➖ iCONTACTをリリースしたらどんな風に使ってもらいたいですか?
聴覚障がい者の方に使って頂くことで生活の中で不便だったことが取り除かれていくと思うんですが、それに限らず色んな方にも使っていただきたいアプリだと思っていて、遊びに使ってもらうことも想定しています。
例えば、街に出かけたけど暇だから「カラオケ行きたい。誰か行きませんか?」と打ち込んで、その場で参加者を集める。そんなやり取りをするのでもかまいません。知らない人と知らない人がコミュニケーションを取るためのツールなのですから。ただ、それを残しておくとその後のトラブルに発展する可能性もあるなと思っているので文章のやりとりは24時間後にはリセットされるような機能を組み込むことを考えています。
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自分の頭上に「吹き出し」を付けて意思を伝える。
SNSのようにフォローや素性を明かさなくとも、DMでメッセージがやりとりできる。
iCONTACTの機能は非常にシンプルで誰でもすぐに使えるアプリです。
記者もこのアプリを見て色んなアイデアや用途が浮かびました。
今後、さまざまな意見を取り入れながらどんな風に進化していくのか楽しみです。
Information
ARアプリ「iCONTACT」テストプレイ
【日時】2020年7月19日(日)9:00〜10:30
【場所】川越フットサルリゾート(川越市中台南2-10-1)
本件の問い合わせ先
【社名】株式会社クリエイトワン
【担当】明ヶ戸 亮太
【電話】090-4459-2915
【Mail】mail@createone.info







