一艘の舟から始まる川物語(番外編)〜川越と浅草、舟が結んだ2つの街 〜

小江戸川越から電車に揺られて1時間あまり、花のお江戸浅草にやってきました。

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‖ 浅草パワーにのっけから圧倒

朝10時前というのにもの凄い人人人。そのパワーにのっけから圧倒されそう。

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浅草中を駆け巡る人力車の車夫はとぉてもフレンドリー。

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撮影は無料(ただ)だよ〜と声を掛けカメラマンになってくれます。

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さて、今日は、私たちと提携する「浅草smartニュース」さんの案内で浅草を巡ります。

浅草smartニュースに、この春に浅草の方に川越を紹介して頂いたのでその返礼。

http://asakusanews.com/erudition/6528

そして、300年あまり川越と浅草を結んだ舟運の終点「浅草花川戸」を確かめに来ました。

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まず、最初に向かったのは目の前にそびえる「浅草文化観光センター」

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浅草観光に来たら始めにここに来て情報を集めましょう。

日本語、英語、中国語、韓国語でも案内しています。

海外の方に欠かせない「外貨両替所」も施設内にあります。

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目を見張るのはパンフの豊富さ。浅草の文豪ゆかりの地を訪ねるなど目的別に22種。

これにエリア別や外国語などずらりとラックに並びます。

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この観光案内所自体も観光スポットになっていて8Fは展望台。

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ここから、浅草の街を一望できます(五重塔は工事中)。

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ウェルカムドリンクで乾杯!ビールは浅草に本社のあるアサヒビール!

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‖ 地元ならではの観光案内

浅草といえばでっかい提灯が目印の「雷門」ですが、正式名称は「風雷神門」

山門に風神と雷神の像が祀られているからですが、いつしか「雷門」と呼ばれています。

提灯には「松下電器(現Panasonic」の文字が見えます。

これは、松下電器の創始者、松下幸之助氏が浅草寺を祈願して病気が平癒。

その報恩として火事で失われていた山門と提灯を昭和35年に寄進。

2013年に新調する時に、和の提灯に英語は合わないと「松下電器」になったそう。

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人通りの多い仲見世通りは避けて

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脇道を通るのも地元民ならでは。裏は倉庫になっているという知識も仕入れました。

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浅草寺が間近になったところでふと左手のショーケース前で足を止めました。

ここに浅草寺の歴史を語る絵巻が飾られています。

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浅草寺のご本尊である観音様は、隅田川で漁をしていた浜城と竹成が引き上げました。

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その像を奉安したのが兄弟の主人土師真中知(はじのまなかち)。

これが浅草寺の始まりと云われています。

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その後、勝海上人が開基し、慈覚大師円仁によって中興開山されました。

慈覚大師円仁といえば川越喜多院を天長7(830)年に建立した人物。

舟運の300年どころか、その900年も前から川越と浅草は縁があったのですね。

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喜多院繋がりでは、こんな記述もあります。

天正18(1590)年江戸に入った徳川家康は天海僧正の勧めで浅草寺を祈願所と定め(後略)。

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‖ 浅草神社と浅草寺

浅草寺からではなく浅草神社から回るのも地元通ならでは。

「ここには先ほど話した浜城と竹成、真中知が神として祀られているんです。

3人の神がいるので三社。神話に基づき正和元(1312)年から始まった舟祭り。

それが、三社祭なんです」。

これには、全員がおもわず「へぇ〜」と声を揃えて上げてしまいました。

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浅草寺(せんそうじ)と呼ぶのはお寺(仏教)が中国由来なので音読み。

浅草神社(あさくさじんじゃ)というのは日本由来なので訓読み。

そんなことも教えて頂きました。

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三社祭の御神輿を保管してある蔵には、浜城、竹成、真中知の3神を表す三網紋。

右が兄の浜城で、左に比べて少し高くなっています。

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「浅草smartニュース」さんの計らいで、浅草神社の禰宜、矢野さんをご紹介頂きました。

矢野さんは、川越氷川神社の山田宮司とは先輩・後輩の関係。

浅草寺から花川戸へと向かう東参道の活性化にも力を入れておられるそうです。

浅草と川越の交流がより活発かつ親密になることを願い、浅草神社を後にしました。

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神社の境内には「こち亀」の石碑は、第57巻の「浅草物語」にちなんだもの。

浅草神社は人間が神様ということもあり、地元ではとても親しまれています。

芸能上達にご利益があるということも浅草に芸人が多いことの理由のひとつです。

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浅草寺へ参拝。浅草寺のご本尊である聖観世音菩薩は秘仏となっています。

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本堂天井画も見所のひとつ。

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‖ 二天門を出て東参道、隅田川へ

祢宜の矢野さんの話しにもあった東参道を通って花川戸へ向かいます。

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道なりに真っすぐ進むとその先が隅田川。

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履物問屋街発祥地の碑。花川戸は履物の街でと云われています。

調べたところ、約70の店舗が立ち並んでいるそうです。

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墨堤が見えて来てまもなく隅田川に到着。

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柵の飾りと隅田川を重ねて見て、かつて、舟が行き交っていた頃を再現。

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隅田川の上流は川越へと繋がっています。

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‖ 墨田川テラスを散策しつつ、駒形堂へ

隅田川テラスをブラブラと下流に向かう。散歩やジョッギングには絶好のコースですね。

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アサヒ本社ビルに映り込む金色のスカイツリー。金運アップするらしい!?

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浅草から出航する水上バス。名前はなんと「道灌」

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こちらでは今も観光や交通の足として船が活躍しています。

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吾妻橋近くまでやってきました。浅草EKIMISEは1931年当時の姿を再現したもの。

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さらに下流にある駒形橋

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その近くに有るのが駒形堂。

浅草寺の本尊「聖観世音菩薩」が漁をしていた兄弟によって発見された霊地です。

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スカイツリー、アサヒ本社ビル、聖火台の炎のオブジェが美しく並ぶ。

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‖ 浅草六区へ

再び雷門へ戻りました。

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雷門通りを西へ。浅草一丁目、二丁目と跨がる歓楽街「浅草六区」へ向かいます。

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浅草公会堂までやってきました。前の通りはオレンジ通り。

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浅草公会堂前には、スターの手形がずらりと並びます。

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その先の丁字路で伝法院通りにぶつかります。

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店構えに江戸情緒溢れる浅草の新名所。

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伝法院通りを抜けて

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浅草六区を代表する一軒「捕鯨船」

店頭に飾ってある写真を指差しながらワイワイしゃべっていると…。

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次回、更に浅草のディープな世界へと突入します。

取材・記事 白井紀行

取材協力 浅草smartニュース


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