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川越岸町熊野神社

川越ロマン探訪その② 四次元空間へ誘うなぞの階段 〜川越岸町熊野神社〜

今日は休憩がてら岸町の熊野神社によってみました。 神社境内につながる階段と灯篭がなんともいえない雰囲気を醸し出す。 特に暗くなると灯される灯篭の明かりは幻想的にさえ見えます。 場所は静かな住宅街。 国道16号と254号がぶつかる新宿北信号の南へ約150m位、烏頭坂の途中にあります。 特に縁起や沿革といった案内はありません。 熊野神社なので紀州熊野本宮大社から全国へ分祀されたものの一つでしょう。 結構な勾配の階段を登って振り返ると、やっぱり高さありますねぇ~と実感   高台に立って太古に思いを馳せる この神社がある周辺から貝塚が発見されています。 太古の昔、海が近くまできていたんですね(だから岸町というそうです)。 昔から神社のある場所や石碑は、かつての水害の記録や、避難所として機能していて、 先人達の知恵が街のあちこちに残されているという話を聞いた事があります。   東日本大震災でも、鎮守の森がしっかりと根を張った場所は揺れの被害が少なく、 高台にある神社は津波被害を免れ地域の人々の避難所になったことを良く耳にしました。   今でも近くには新河岸川が流れています。 もし、川が氾濫してもこの高さなら避難先としてひとまず安心かもしれません。 参道を抜けると社殿が見えます。 こちらの御祭神は伊弉諾尊、事解男命、保食命、天照大御神、武南方命になります。   今の神社では欠かせない立派な狛犬がこちらの社殿もお守りしています。 ちなみにエジプト学の権威である吉村教授曰く、 「狛犬のルーツはエジプトのスフィンクスまでさかのぼれる」とのこと。 沖縄のシーザーも起源は同じらしいそうです。   社殿の先にも続きがありそうです。   社殿脇の斜面には竹林になっています。   社殿の先にはもうひとつ鳥居。 社殿周辺の末社以外になんとさらに多くの末社が祀られています。 社殿周辺にあった月見稲荷神社をはじめ、御嶽神社・八海山神社・三笠山神社、 霊神、三峰神社、疱瘡神、榛名神社、稲荷大明神、鎮守熊野三社大権現、神明神社、 秋葉神社、八坂神社、戸隠神社、諏訪神社です。   御嶽信仰と富士山信仰 川越は富士山も良く見えるので、富士山信仰の浅間神社などもありますが、 こちらの末社には代わりに御嶽神社になっているのが興味深いです。 面白いのは、この神社の真下にある岸町二丁目の山車。 富士山信仰の象徴でもある「木花咲耶姫の山車」が納められています。 微妙に整合性の取れないように思える御岳山信仰と富士山信仰。 この間には何か歴史的な物語があったのではないかと想像してしまいます   そして新たな発見が! この岸町熊野神社の前は何度も通っていますが、 今回あるものの存在に気が付きました!   それは。。。 石でできた謎の階段。 かなり古そうな階段ですが、いったいどこへつながっているのでしょうか?? きっとここにも歴史に埋もれた真実が…   なんてね(笑)   貝塚があったことは縄文時代からこの地に人が暮らしたことを示してます。 歴史的遺構や古い町並みから見える先人達からのメッセージが確かに在ります。 そのメッセージは、色々な変化を経て現代の僕たちまで連なってきた。 そして。それは未来の人へバトンを受け渡していくのでしょう。   目の前に広がる景色は色んな時代のものが織り交ざった3次元空間。 そして、あの階段は、過去から現代、そして未来へ続く時間的な奥行が重なる4次元空間に 僕たちを導いてくれる入り口なのかもしれません。   そんなことを考えながら自分の住む街を歩いてみるのも楽しいです。 WRITER…