川越スカラ座閉館回避プロジェクト~みんなでスカラ座を応援しよう!
川越スカラ座は1905(明治38)年に寄席として創業した、埼玉県で営業している映画館の中では古い劇場のひとつです。同館は、現在DCP(デジタル映写機)買い換えのための費用募集「川越スカラ座閉館回避プロジェクト」を実施しています。
URL:https://k-scalaza.com/heikankaihi/heikankaihi.html

スカラ座の外観。川越まつりも間近に迫った日に取材したため、紅白幕がかけられている
映写機を買い替えないとどうなるの?
現在スカラ座で使用しているDCPは、2013年に購入した2灯式水銀ランプの物です。2025年に施行予定の水銀規制により、水銀ランプの製造中止が決まりました。水銀ランプの製造が終われば光源の替えがなくなり、映写ができなくなります。
よって川越スカラ座は最短2年での閉館を余儀なくされることになります。
レーザーのDCPは10年前の予算の倍以上の価格となっており、買い替えには前回のクラウドファンディングよりもさらに多額の1000万円ほどの資金が必要になります。
またレーザーは水銀ランプより温度管理を厳密にしなくてはならないため、映写室の断熱工事をしなくてはならず、さらなるコストがかかり、運営存続が困難な状況が続いています。

入口近くに置かれた「川越スカラ座をすこしずつ修繕していく募金」はスカラ座の修繕に充てられる
当初は10年前と同じようにクラウドファンディングをすることも検討しましたが、事務コストや時間外労働の増加で、少人数のスタッフでは対応しきれない問題が発生しました。
また、館内での募金やグッズ販売だけではなく、賛助会員やLINEスタンプ、SUZURIでの寄付つきグッズ販売など、川越になかなか来ることのできない方たちにもスカラ座を応援できるような方法を探っています。
【賛助会員募集】https://k-scalaza.com/sanjyo/sanjyo.html
【LINEスタンプ購入】https://store.line.me/stickershop/product/3513607/ja
【SUZURIグッズ販売(寄付つき)】https://suzuri.jp/k_scalaza?srsltid=AfmBOoqoIsd1fvbn2sJFQ5yS-aurAGdM090EYLmJ7I69lyla99rMGGH0

スカラ座館内でのグッズ販売もあるが、SUZURIというサイトでもTシャツなどを販売している

館内に設置されているガレージセールコーナー。映画が大好きだった方のコレクションなどがある
川越スカラ座の営業をなんとしても存続させたい!
「川越スカラ座をなんとしても存続させたいし、全力で応援したい」というのは、さいたま市在住でJホラーの父としても知られる、映画監督・小説家の鶴田法男さん。

カワゴエ・マス・メディアの取材に応じてくださった鶴田監督(撮影:大野ひろみさん)
川越スカラ座は、鶴田監督のお父様がかつてJR三鷹駅前で経営していた映画館『三鷹オスカー』(1990(平成2)年12月30日閉館)と双子かと思うくらいにソックリなんだそうです。
【”スカラ座”と”三鷹オスカー”のそっくりぶりがよくわかる動画】
三鷹オスカー提供『戦慄のリンク』公開記念『さよなら! 三鷹オスカー(1990年12月30日)』
川越スカラ座に来てみて、映画の神様に「ここの映画館を応援しろ」と言われた気がする、という鶴田監督は、ある企画を提案することに…。
埼玉に縁の深いホラー系映画クリエイターの2人が贈る「ハロウィン映画祭」
この度、プロジェクトの一環として、「ハロウィン映画祭」を10月26日(土)から11月1日(金)の期間で開催することになりました。企画したのは、鶴田法男監督と、地元川越出身の特殊メイクアップアーティストである中田彰輝さんのお2人です。

スカラ座での鶴田監督(左)と飯島千鶴さん(中央)へのインタビューの様子。右手前は筆者(撮影:大野ひろみさん)
きっかけは鶴田監督が「川越スカラ座で映画を観た」と中田さんに話したところ、スカラ座のある川越が故郷で、デモンズをここで観てホラー映画にはまったという話を聞いたそうです。
2024年のイベントでスカラ座の飯島さんと出会った鶴田監督は、映写機の寿命があと2年ほどであることを知ります。鶴田監督は川越スカラ座が、お父様の経営していた『三鷹オスカー』にあまりにもそっくりだったので、親近感を持ち、ぜひとも応援したいと思ったのだそうです。
同映画祭では、中田さんが学生時代に川越スカラ座で観て衝撃を受けたというイタリアンホラーの傑作『デモンズ』(1986)、鶴田監督と中田さんがタッグを組んだゾンビ映画『Z ゼット 果てなき希望』(2014)、そして鶴田監督の最新作『戦慄のリンク』(2022)の3本が上映されます。開催中は鶴田監督と中田さんのトークイベントや、『Z-ゼット-』のキャスト陣の舞台挨拶なども予定されています。

川越スカラ座館内で10月上旬から中田さんの人形制作の写真が展示されている
なお、中田さんは、10月19日(土)、20日(日)に開催された「川越まつり」で、「南通町、納曾利の山車」の人形を制作しており、その貴重な制作風景が10月上旬から劇場内に展示されています。さらに、「ハロウィン映画祭」開催中は、『Z ゼット 果てなき希望』の特殊メイク制作風景も展示予定となっています。
【ハロウィン映画祭タイムスケジュールはこちらから!】

27日も追加でイベントを行います!全部のイベントに鶴田監督が登壇予定。お楽しみに!

今回は鶴田監督とスカラ座で番組編成を担当している飯島さん(右)にインタビューを行った(撮影:大野ひろみさん)
歴史ある劇場「川越スカラ座」で開催される本映画祭。ぜひこの機会に同館に足を運び、ここでしか見られない展示とホラー映画を楽しんでいただきたいです。皆様のご来場を心よりお待ちしております!

ハロウィン映画祭、ぜひ観にいらしてくださいね!
Information
川越スカラ座
【住所】埼玉県川越市元町1丁目1−1
【TEL】049-223-0733
【HP】https://k-scalaza.com/
【X(旧Twitter)】https://twitter.com/k_scalaza
【通販サイト】https://suzuri.jp/k_scalaza?srsltid=AfmBOopNG7RN3GRohf9qDUlq0voTPSttYSlXVP5If-K0_aiTqQsi-SN4
【回避プロジェクト】https://k-scalaza.com/heikankaihi/heikankaihi.html
川越スカラ座 ハロウィン映画祭
2024年10月26日(土)~11月1日(金)
各日15:40上映開始 、鶴田法男監督は毎回劇場に来られ、サイン会を開催します。
10/26(土)『Z-ゼット-果てなき希望』
トーク登壇者:小原徳子さん、田中美晴さん
10/27(日)『デモンズ』
トーク登壇者:永江二朗監督(『きさらぎ駅』他)。
10/28(月)『戦慄のリンク』
10/31(木)『デモンズ』
トーク登壇者:中田彰輝さん(川越出身、『ゴールデンカムイ』、Netflix『サンクチュアリ-聖域-』等の特殊メイクアップアーティスト)
11/1(金)『Z-ゼット- 果てなき希望』
トーク登壇者:中田彰輝さん(川越出身。川越まつり、南通町の山車人形を制作)