思い思いの装いで大正ノスタルジーを楽しもう〜第4回大正浪漫的仮装デー〜

,

取材・記事 白井紀行

 

大正浪漫を彷彿とさせるレトロな建物が連なる「大正浪漫夢通り」。

思い思いの色付けがされた鯉のぼりが泳ぐ光景は川越の春の風物詩です。

 

その通りにある「マドモアゼルルゥルゥ」。刺繍教室と手作り帽子のお店。

 

こちらの主催で3月30日に行われた「大正浪漫的仮装デー」。

川越のレトロスポットを大正浪漫的な装いで散策する参加型イベント。

春と秋に開催されていて、今回で4度目となります。

 

集合時間の12時半になると徐々に参加者が店へと集まって来ました。

大正時代は日本の都市部ではライフスタイルの洋風化が進んだ時代。

建築やファッションも和洋折衷の趣きがあり大正浪漫と呼ばれました。

それぞれが思う大正浪漫スタイルでの参加です。

 

刺繍作家のシマズさん、帽子作家のマツモトさん、イラストレータのオカベさん。

挨拶をして本日のプログラムを紹介します。

 

散策に同行する撮影隊は、4人と本格的。

要所要所で撮影した写真は、後日、写真集として製本されます。

 

マツモトケイコさんのナビゲートで大正浪漫夢通りを進む一行。

 

シマノコーヒー 大正館

最初のレトロスポットは「シマノコーヒー大正館」

ホームページはこちら ▶︎https://www.koedo.com/taisyoukan/index.html

昭和8(1933)年に建てられた映画のセットのような看板建築が特徴。

大正風のメイド服を来たウェイトレスが出迎えてくれるお店です。

 

大正館をバックにモデルとなって写真撮影が始まりました。

 

大胆な花柄にしっとりと落ち着いた風合いの着物にスカートのお揃いコーデ。

帽子やバックなどの小物が大正らしさをより強めます。

矢絣模様の着物にエプロンはとてもハイカラな雰囲気ですね。

 

こちらはしっとりと大人の雰囲気でまとめたご家族。

奥さんはピンクのロングドレスと着物で大正らしさを演出。

袴姿のお嬢ちゃんは、本日の仮装デーでのアイドルでした♪

 

右は川越を中心に活動するシンガーソングライターのミカジョー さん。

どこか、妖(あやかし)さを漂わせる衣装です。

娘さんは着物にスカート、ポンチョ。さしずめ今風の大正浪漫でしょうか?

 

シルクハットにモーニング姿の本格的正装の紳士。

ハイカラさんと並べば、バッチリと決まります。

 

ギャラリーR+で竹久夢二展

大正浪漫夢通りからさらに南下して、ギャラリーR+へ。

出迎えて来れたのはオーナーの長堀さん。

 

やっとすれ違えそうな細い路地を進んだところが入り口。

記者も気になっていたものの入るのは初めてでした。

 

立ち寄りのわけは、大正時代を代表する画家「竹久夢二展」の鑑賞。

数多くの美人画を残しており誰もが一度は目にしたことがあるはず。

紫地に花柄の着物は、衣装協力をされた柚屋の田村さん。

 

当時の高級雑誌「婦人クラブ」を飾った大正から昭和初期の貴重な初版30点。

また、同時代を生きた藤田嗣治の版画や、おすすめ作家の小物も展示。

 

大正浪漫の作品を一点一点眺め、大正時代の空気に触れつつ記念撮影。

 

背後にある絵と同じポーズを取って見せるシマズさん。お茶目です。

 

ギャラリーR+を大いに賑やかした一行。

再び、鯉のぼりが泳ぐ大正浪漫夢通りへと戻って来ました。

 

フォトスポットとして設えられたお立ち台での撮影。

男性なら白いワイシャツにサスペンダーでそれらしく見えます。

記者も父親が着てた5〜60年近く前の古いデザインのワイシャツとチョッキで参加。

ベレー帽を被って昔の新聞記者風に扮装しました(後ほど集合写真でご覧下さい)。

 

 

みんなのテンションも上がり、入れ替わり立ち代わり。

 

カメラマンからポーズの注文も飛び、いい写真が撮れました。

 

道ゆく人も足を止めて撮影隊とともにスマホやカメラを構えます。

こんな風に周りから注目を浴びるのが仮装デーの楽しみの一つ。

 

川越商工会議所へ

皆んなに見られる快感に酔いしれつつ大正浪漫夢通りを北へ。

 

次なるレトロスポットは川越商工会議所に到着。

昭和3(1928)年に武州銀行川越支店として建てられました。

特徴ある外観はルネッサンス・リバイバル様式と呼ばれ前田健二郎氏が設計。

当時の銀行建築を代表するデザインで、重厚さと佇まいが信用性を表します。

一番街にある「埼玉りそな銀行川越支店」は大正7(1918)年に建てられたもの。

川越には蔵造りだけでなく、大正時代の建物も数多く現存しています。

そのうち、特集してみようかな..。

 

ここで全員の集合写真。

 

モノクロにするとさらに大正レトロ風!?

 

この日は川越春まつりオープニングで中心街は歩行者天国。

人であふれんばかりの一番街を迂回して裏通りをゾロゾロと歩く。

 

知る人ぞ知る「時の鐘」撮影スポット

到着したのは「埼玉りそな銀行川越支店」の裏手に位置する駐車場。

ひょこり顔を出す「時の鐘」がユニークな隠れ撮影スポットです。

 

各々の個人写真を撮った後は、みんなで並んで集合写真。

 

鐘つき通りへ

さらに北に進んで「鐘つき通り」に来れば何やら威勢のいい掛け声。

江戸商人がサツマイモを売り歩く姿が目に飛び込んできました。

江戸時代の扮装でおもてなし。一番街商店街の「江戸の日」イベントです。

 

大勢の人でごった返す中、時の鐘をバックにした撮影も行えました。

 

蔵造りの街並みが連なる一番街

歩行者天国となった一番街のど真ん中ででズラリ並んでの記念撮影は壮観。

蔵造りの街並みをバックにするとさらに衣装が映えますね。

 

一番街を歩く大正浪漫仮装デーの行列は行き交う人の注目の的。

 

陶舗やまわ横

多くの蔵造りが連なる一番街の中で代表格が陶舗やまわの店蔵。

お店の横に人力車が置かれていたので並んで撮影。

 

自分の衣装にマッチする風景をみんなで探しながら街を散策する。

そんな視点で歩くのが「大正浪漫仮装デー」の面白さです。

 

マツモトさんの先導で一番街を南下していると、

 

春まつりには欠かせない川越藩火縄銃鉄砲隊の演舞に遭遇。

沿道の人の多さにしばし足止め。大きな発砲音が辺りの空気を震わせます。

 

鍛冶町広場へ

最後は休憩も兼ねてやってきた鍛冶町広場。

ミカジョー さんの背後に少し見えるレトロな建物は「カフェエレバード」。

大正4(1915)年の建築で、外観は洋風、中は蔵造りの和洋折衷な建物です。

 

おやつと歌と

川越のレトロスポット散策を終えて、大正浪漫夢通りへと帰ってきました。

雨もちょっと心配だったのですが、何とか持ってくれました。

 

マドモアゼルルゥルゥの中で腰を落ち着けます。

 

用意して頂いた春の装いで盛り付けられたおやつ♪

季節のフルーツ、近所にあるイセヤの桜餅にポタジェのマドレーヌ。

コーヒーや紅茶とともに味わいます。

 

もうひとつの目玉がミカジョー さんのミニライブ。

オリジナル3曲と大正時代の歌「ゴンドラの唄」「おぼろ月夜」を2曲を披露。

おぼろ月夜の3番目は自作の歌詞で歌い上げました。

 

ミカジョー さんのライブが終わったところで記者は所用で離席。

引き続いて、ヘアーファッションショー大会が行われました。

この髪型は毛先がどこに行ったか分からないので「行方不明」という名前。

大正時代に流行した髪型なのだそうです。

5月1日に元号が令和へと変わりました。

昭和、平成と2つの元号を挟み、ますます、遠い時代に感じる大正時代。

様々なテクノロジーの進歩が加速し目まぐるしく変わっていく現代。

100年前のノスタルジーに浸る1日を楽しんで見てはいかがでしょうか?

 

「ルゥルゥのルール無用」でも特集しました

ナビゲータを務めたマツモトケイコさんとオカベツヨシさん。

今年の3月から私共が運営するラジオぽてとで番組をスタートさせました。

3月2日号では、大正浪漫的仮装デーの楽しみ方。

 

4月6日号では、当日の出来事をトーク。

そして、川越が舞台のニューヒーロー「鎧勇騎 月兎」も遊びに来てくれました。

次回は、6月1日(土)の15時からを予定。

是非、ご覧ください。


INFORMATION

第4回大正浪漫的仮装デー

【開催】平成31年3月30日13:00〜16:00

【場所】マドモアゼル ルゥルゥ(川越市連雀町11-5)

【主催】マドモアゼル ルゥルゥ

【参考】https://events.koedo.info/event/190330taisyoromankasoday/

川越市連雀町11-5