日本と世界からの高校生100人の着付け体験〜柚屋スタッフの奮闘〜

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日本と世界から高校生ら100人が小江戸川越へやってきた

平成30年1月22日(月)。首都圏でも午後から大雪が降ると予想され準備に追われた日。

ここ氷川会館で世界からやってきた高校生ら100人が「着物の着付け体験」を行いました。

2018年高校生パーラメンタリーディベート世界交流大会(PDWC)のプログラムの一環です。

 

高校生パーラメンタリーディベート世界交流大会とは?

選抜された日本の高校生達と、世界十数か国のトップ校から招聘した高校生達によるパーラメンタリーディベート※を通して国際文化交流を行う大会(参加者:各 校生徒3名、先生1名:計4名)。

※一つの議題に対して、肯定側と否定側に分かれ議論を戦わせ第3者がその意見をジャッジするパフリックスピーチ型のディベート

グローバル社会で活躍できる人材の育成のため、日本の高校生と多様な文化背景を有する同世代の海外の高校生達とが英語で真剣に意見を主張し切磋琢磨し、将来国際社会で活躍する能力を身につけ、一生涯の友情を育む機会を提供することが目的。(HPより)

詳細(パンフレット)はこちら → https://pdwc.jp/pdf/eventoutline.pdf

1月18日チェックイン、19〜21日ディベート、22〜24日エクスカーション、25日解散という日程。

川越では着物の着付けを体験して散策した後、スキー体験をするために新潟へと向かいます。

 

準備に追われる柚屋スタッフ

氷川会館2Fにある「山吹」と「豊明」の間。

川越着物レンタル柚屋(ゆずや)スタッフの皆さんが準備に追われていました。

 

着付け体験で与えられのは1時間あまり。

100人を一度に着付けるのは同店でも初めての試みなのだそうです。

 

会場に広げたブルーシートには高校ごとに着物が並べられています。

日本からは東京、埼玉、新潟、愛知、京都、岡山、兵庫、宮崎、鹿児島から12校。

海外からは、オーストラリア、フランス、ハンガリー、イスラエル、ニュージランド、ナイジェリア、イギリス、アメリカ、ベトナム、ネパール、マーシャル諸島、モンゴルと12カ国が参加です。

 

身長や足のサイズなどを聞いてあり、どれを着るのかは決めてありますが、

 

身長が180cmある女子高生もいるそうで、よりフィットするものに入れ替えていきます。

背が高い女性向けの着物があるのですか?と伺ったところ、

「もともと着物の丈は十分長さがあるので折り込むことで長さを調整している。

でも、伸ばしただけだと全体のバランスも崩れてしまうので着せて見てですね」とのこと。

 

高校生が到着しました

そうこうしているうちに、バスに乗った参加者が氷川会館に到着。

フロアーは一挙に国際豊かな雰囲気に包まれます。

 

最初は引率者が受付して学校ごとに振り分けてましたが、とても間に合わないと判断。

「日本の高校生手伝って!」と声がかかり、スピードアップを図ります。

 

着物の着付けが始まりました

女子の着付けに立ち会うわけにはいかないので(^^;)男子の方を取材。

 

足袋を履くのも当然初めて。なかなか苦労しています。

 

次々と着物を羽織っていきます。

 

本来は長襦袢を着るのですが今回は簡易版。洋服の上に着物を羽織ります。

 

腰紐を締めて、その上に帯を結ぶ。

 

巾着を持つのも初めて。見ていると紐を締めるにも格好良く見せるコツがあります。

 

初めてといえば、使い捨てカイロもそう。配られたのを物珍らしげにしていました。

 

女子の着付け体験を取材

「もう大丈夫ですよ」と声が掛かって女子の着付け体験の方も取材。

 

女子の方は白い肌襦袢を着て、腰紐を締めます。

 

その上から着物を羽織り、

 

さらに、腰紐を結ぶ。

 

伊達締めをして、

 

帯を締めて、

 

後ろで結びます。

 

着付けが終わりました。素敵です♪

 

早速、鏡に向かって仕上がりを確認。スマホで自撮りをするのは今風です。

 

フロアーでの撮影大会が始まりました。皆さんいずれもお似合いですね。

 

記念写真の撮影

一同は3Fの大広間(初雁の間)にあがって全員で記念写真。

 

着物の着付けに奮闘した柚屋のスタッフも加わって。

 

カラフルで華やかさな着物を着た女性だけパターン。

 

渋い色は男らしさをより引き出します。

 

高校生らを見送る柚屋のスタッフの皆さん。

前日から着物を運び込んで準備して着た苦労が報われ、安堵の笑みがこぼれます。

 

歓迎レセプション

2Fの桐の間に移動して歓迎レセプションが行われました。

 

二人の巫女による「神楽浦安の舞」の披露。

この頃から雪が降り始め小江戸の街を白く染めていきます。

 

川越氷川神社の山田宮司からは「冬」と「長」にまつわる話がされました。

「冬」の語源は増ゆ(殖ゆ)

冷たい土の中で草花の種が春に綺麗な花を咲かせるために力を蓄えて増やしている様子。

 

皆さんも悲しい、辛い時には、今は力を増やしていると思って克服してください。

日本人は「長」く続くことを大切にしてきた

もうひとつの漢字は「長」。

日本の家は木でできていて壊れやすいので直しながら、長い時間をつなげていく。

組織の長(おさ)は、時間が経てばどんどんと変わっていくが歴史は繋がります。

 

皆さんがリーダになった時、国の歴史や伝統を大事に長く続けていくことも役割です。

と心を込めた言葉を送り、願い事が叶うように絵馬をプレゼントしました。

 

氷川神社で参拝

雪が激しくなってくるなか、川越観光に繰り出す皆さん。

 

手を清める手水の作法を教える日本の女子高校生。

 

二拝二拍手一拝ときちんと手順を踏んで参拝。

 

鳥居の前で記念写真。皆さんの着物が雪化粧をまとった氷川神社に映えます。

 

写真を頼まれたので何枚か撮らせてもらいました。

 

雪降る中をあちこちと物珍しげに眺めながら一行は菓子屋横丁へ。

 

素敵な笑顔をいただきました。

 

菓子屋横丁で駄菓子を大人買い

ほどなくして菓子屋横丁へ到着。

 

横丁で集団を見失って焦っていたら、稲葉屋本舗の店内へ。

 

駄菓子を次々と買い求め楽しそう。

 

しゅうしゅうと湯気を立てていた紫芋まんじゅう。

興味をもって食べてみたけれど味は苦手だったようです(笑)。

 

芋けんぴは人気で美味しいと口に運んでいました。

 

しっとりとした街並みに着物が似合う。

雪と寒さで時の鐘までは回れませんでしたが、散策を楽しめたようです。

 

氷川神社にもどって本殿をバックに着物姿をパチリ。

いい思い出になったのではないでしょうか?

 

この後、皆さんは氷川会館で昼食を済ませて、スキーを体験するために新潟へ向かいました。

次世代を担う世界の高校生が、同じ部屋で寝泊まりし、同じ釜の飯を食べて過ごした8日間。

解散した後でも、SNSでずっと繋がり続けることができる、今。

日本で着物を着た経験も共有し、これから先もグローバルな交流が続けることでしょう。

そんな彼らが作る未来の始まりに立ち会うことができた気がしました。

取材・記事 白井紀行

 


INFORMATION

【開催】平成30年1月22日(月)

【会場】氷川会館(川越市宮下町2-11)

【主催】一般財団法人WakuPro

【HP】https://pdwc.jp/

【FB】https://www.facebook.com/pdwccommunity/

川越市宮下町2-11