アイマスクで街を歩けますか?〜五感覚醒プログラム まっくらり2016〜

日頃、駅のホームや歩道などで目にする点字ブロック。

視覚障がい者のためのものと分かっていても必要性を知る機会はありません。

それを気軽に遊びを通して体験できる催しが「まっくらり2016」です。

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主催は「まっくらりプロジェクト」。

ブラインドサッカー埼玉T・WINGS、東京国際大学の布川先生らも参加しています。

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‖ めかくし迷路コーナー

点字ブロックを使った「めかくしめいろ」コーナー。

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点字ブロックには2種類あるのをご存知でしたか?

平行線が4本並んだ線状ブロックは、進行方向を足や白杖の感覚で知らせます。

点々が並んだ点状ブロックは、階段前、横断歩道前、分岐点などを知らせます。

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この2種類の点字ブロックを役割に応じて並べて迷路を作成します。

ちなみにこの点字ブロックは工事などで一時的に敷設するものを使っています。

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出来上がった迷路を早速、実際に体験してみる。

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以外と長く感じるし難しい!との感想。

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コースにあるロープ。迷路を難しくする目的と思っていたら違いました。

つい先日も熊本地震で体育館に避難を余儀なくされた被災者。

その中にいる視覚障がい者を館内で誘導する線状ブロックの代用に使うのだそうです。

点状ブロックはロープを結んでコブを作って代用します。

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興味を持った子ども達が早速挑戦。

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白杖をうまく使いこなし、普段歩くのと変わらないスピードで進みます。

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コースを作ったスタッフの方は苦戦。

「そのまままっすぐ」と声を掛けながら誘導するのですが、足が進みません。

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やはり(といっては失礼ですが)、年を重ねるほど苦戦するようです。

記者も体験しましたが、足下の点字ブロックから外れると凄い不安…。

声がなければ自分がどこを向いているかすら分かりません。

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こんな風に人に委ねるだけで、安心感が全く違います。

改めて点字ブロックを必要性を身をもって実感しました。

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‖ ブラウジングサッカー

こちらは、ブラウジングサッカーチーム「埼玉T.Wings」の体験コーナー。

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ブラインドサッカーは、視覚障がい者がプレーするフットサル。

選手はアイマスクをし、ボールやゴールの位置を声で判別します。

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こちらがサッカーボールで、中に鈴が入っています。

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アイマスクをしてボールの鳴っている方へ進みます。

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もう一度、同じこと。

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今度は足で転がしているボールを転がして、足で押さえます。

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ちょっと進むだけで方向や距離感が失われます。

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最後は少しドリブルをして声のする方向へボールを蹴り込む。

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ペットボトルの位置は分からないので声をたよりに蹴るしかありません。

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アイマスクをすると視界は真っ暗でかなりのストレスがあります。

また、上下方向が捉えにくいと感じました。

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‖ 点字体験、触感体験コーナー

駅の切符売り場や公共施設の案内などで見かける点字を体験するコーナー。

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6つの点を使って五十音を表します。

アイウエオの母音と子音の組み合わせで構成されています。

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体験コーナーでは点字用定規を用います。

上側に6つの穴のガイドが開けられており、下側に窪みがあります。

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点字の凸は右の点筆を使ってつくります。

左のは間違って作ってしまった凸を平らにするためのいわば消しゴムです。

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点筆で書きたい文字の凸を作成していきます。

挑戦してみましたがどの行をやっているかが分からなくなります。

また、点筆で裏から押して凸を作るので鏡文字の形で印字していきます。

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出来上がった自分の名前。触ってみましたが凸があるしか分かりません。

実際の視覚障がい者でも点字を読むのは難しいのだそう。

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こちらは、色を触感で分かるように工夫した絵本。

トーマスは色を見ることはできないけれど、かいで、さわって、味わうことはできる。

さあ、トーマスが感じる世界を一緒に体験してみましょう!

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ざらざらとした感触はわかりますが、そこからイチゴを想像するのは難しい。

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赤はまだ熟していないイチゴのように酸っぱくてすいかみたいな甘いイメージ。

トーマスが膝を怪我したときにできる傷。

赤をそんな風に表現することで、健常者と色を共有します。

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こちらは、点字の恐竜図鑑。恐竜の絵は線の凸で表現され形が分かります。

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面白かったのはこちらのコーナー。

触感をデジタルデータとして記録する試み「テクタイル」の技術を体験できます。

詳しくは、→ http://www.techtile.org/techtiletoolkit/

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少し分かりにくいですが、スマホの画面にはコップが映っています。

コップの中でビー玉を回したり、お米を入れたりする動画が流れると紙コップが振動。

そうすると、まるで手に持っている紙コップの中で起こっている現象と錯覚します。

当日使われた映像はこちらの左上の動画です。http://www.techtile.org/archive/

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最後は、めかくし迷路の景品でくじ引きをしてイベントを終了しました。

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‖ 告知!

実行委員会の関さんからのお知らせがありました。

毎年恒例の「川越水かけ祭り」。今年は、8月7日の開催だそうです。

また、詳細などが分かりましたらイベントカレンダーなどでお知らせします。

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また、まっくらりの方も次回企画中とのこと。ぜひ、体験してみて下さい!

取材・記事 白井紀行


INFORMATION

まっくらり2016

【開催】平成28年5月28日(土)11:00〜15:00

【場所】小江戸蔵里(川越市新富町1-10-1)

【主催】まっくらりプロジェクト

【HP】https://www.facebook.com/小江戸川越-まっくらり-1691641571056532/

川越市新富町1-10-1